Set them Free ~相手を束縛しない~

Set them Free ~相手を束縛しない~

イギリスの世界的ミュージシャン、スティングが歌っていました。

If you love somebody, set them free

もし君が誰かを愛しているなら、その人を自由にしておくことだ

愛を深める秘訣も、愛を持続する秘訣も、すべては『set them free』。

愛する者を自由にしておくことではないでしょうか。

それは、「好き勝手させる」のとはまた違います。

その人の行動や心を自由にしておくこと、つまり、束縛しない、干渉しない、支配しない、制約しない・・という事です。

「いつ、誰に会ってたの?!」

「どうしてそんな事をするの?!」

「あなたは、このように考えるべきだわ」

というように、相手の行動や気持ちを逐一問いただして、自分の気に入らなければ責める、批判する、自分の思う通りにコントロールしようとすれば、 どれほど情熱が燃えさかっていても、いつかは、てきめんに愛と信頼を失います。

なぜなら、人は、自由であるべきだから。

心は決して束縛できないから。

本当にその人のことを愛しているなら、いつでもその人が出て行けるように、常に後ろのドアを開けておくのが、本当の愛ではないでしょうか。

人生の皮肉に、「追えば追うほど逃げていく」というものがあります。

愛も名誉も成功も、無我夢中で追っている間は、近づくどころか、遠ざかっているのが現実のようです。

よく言われることですが、捨てられたくない一心でしつこく追いかければ追いかけるほど相手は逃げていきます。その手をゆるめれば、相手の戻るスペースができるのに、今ここで手をゆるめたら完全に相手を失ってしまうと思い込んで、余計で相手をがんじがらめにしてしまうんですね。

前に『恋愛中毒』というトレンディドラマの中で、主演の薬師丸ひろ子がこんな事を言っていました。

「私は、人を好きになったら、その人の手を強く握りしめてしまうの。
相手が“痛い”って、叫んでも、強く強く握りしめてしまうのよ」

捨てられる怖さ、失う怖さから、相手の逐一を支配して、監視して、いつも自分の側に引き留めようとする気持ちもよく分かります。どんなにクールな人でも、大なり小なり、そういう部分があるのではないでしょうか。

しかし、相手が自由に動き回れるスペースを与えた方が、結局は、長く愛と信頼を勝ち得るものなのです。

ところで、人間にとって、最大の愛の証は何だと思いますか。

「心から尽くすこと」でしょうか。

「いつも優しくすること」でしょうか。

「どんな時も理解と共感をもって接すること」でしょうか。

私は、相手のために潔く身を引ける事だと思います。

相手に自分の想いを与えることは、一歩間違えば、取引の材料か、自己満足につながってしまいます。

相手が本当は望みもしないのに、必死に与えて、恩を売って、同等のものが返らなければ「あなたは薄情だ」と責めるのは、大きな間違いですよね。

本当に相手の事を心から思うなら、『set them free』――。

自分が悲しかろうが、淋しかろうが、辛かろうが、いつでも相手の為に後ろのドアを開けておく、それが本当の真心であり、愛の証ではないかと思います。

怖がらなくても大丈夫。絶対に大丈夫。

相手を自由にしたからといって、あなたから完全に離れていくわけではありません。

離れているのは一瞬のこと、いつかは自由をくれたあなたが恋しくなっ
て、きっとその手の中に戻ってきます。あなたが愛にあふれた温かな巣なら、どんなに遠く飛び立った鳥も決して忘れることはできないのですから。

もし相手との距離の取り方が分からなくなって、行き詰まって苦しくなったら、心の中で『set them free』 と唱えてください。その時々はつらいかもしれませんが、最終的にはお互いにとってベストな結果を得られます。相手に必死にしがみついていた時よりも、うんと余裕が生じて、関係そのものが変わっていくはずです。

むしろ、勇気を出して手を離せた自分に自信が持てて、それから先の人生をもっともっと実りあるものにしていけるでしょう。

大丈夫、勇気を出したあなたの事を、神様はきっと見ています。

その決意は、必ず相手にも伝わります。

そして、自分が変われば、すべての物事が変わっていくでしょう。

損だの、得だの、という勘定は捨てること。

自分も相手も苦しくなったら、思い切って、手を離してみてください。

結果は、あなたが思っていたよりも、ずっとhappyで、so wonderful ですよ。

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