20-3 愛憎の晩餐会と戴冠への道

ウェディングドレス

ペネロペ湾に面したホテル・ロイヤルクレセントでは、スカイタワー落成式に招待された賓客らを集めて華やかな晩餐会が催される。
オリアナはロバート・ファーラーから贈られた高価なドレスやアクセサリーを身に着け、有頂天になるが、そこにエリザベスが登場すると、人々の視線は一斉に彼女に注がれる。
ファーラーも興味を示し、彼女に挨拶する。

リズの態度は、以前とは打って変わって、堂々たるものだった。
ファーラーと友好の握手を交わし、それは新たな時代の始まりを告げるものだった。

そんなファーラーの行動をオリアナは揶揄するが、ファーラーは彼女を無視し、オリアナは惨めに捨てられる。

引用

WEBに掲載している文章は『第二稿』です。書籍版とは内容が若干異なります。
 しばらくすると、ファーラーが振り向き、オリアナにこちらに来るよう目で合図した。 
 オリアナは緋色の絨毯を踏みしめながら、ゆっくりファーラーに歩み寄り、彼を取り巻く重鎮らに鷹揚に会釈した。誰もが彼女の色香に息を呑み、上品ぶった仮面の下で舌なめずりするのが手に取るように分かる。
 ファーラーは彼女を「有能な調査員」と紹介し、ウェストフィリアでの活躍を手短に語って聞かせた。だが、彼女がどんな見識を持ち、分析力に優れているかなど、周りにとってはどうでもいい話だ。それより、どんな手管でファーラーを愉しませているのか、そっちの方が興味ある。二十五歳にしては熟れすぎた肉体と油断ならない雰囲気も、利口で保守的な重鎮には警戒の対象でしかない。オリアナ・マクダエルが何者であれ、今一番のファーラーのお気に入りであるのは確かで、褒めて、おだてておけば、自らも安泰。それだけの事である。
 だが、そんなことは露ほども考えず、オリアナはますます得意げに胸を張り、自分がノア・マクダエルの直系の子孫で、父のレイモンも今は個人投資家として成功している事実を吹聴する。
「権力者と寝れば、自分も権力を得たような気分になる」というヴァルターの忠告が全く気にならないわけではないが、大統領でさえ一目置くロバート・ファーラーの女として恭敬されるのは決して悪い話ではない。別に結婚するわけでもなければ、愛されているわけでもないが、数百万エルクの宝石をぽんとプレゼントしてくれて、社会の頂点に君臨する男を自分の肉体の虜にすることは、ある意味、女として最高の勲章を得た気分だ。

<中略>

 ファーラーはしばしタヌキの父娘を注意深く見つめていたが、オリアナは意地悪く口を尖らせた。
「アルバート大伯父さまも随分お年を召したこと。ついに箍(たが)が緩んで、娘の我が侭に折れるようになったのね。あんなに肌を露出して、まるで人目で犯せと言ってるみたい」
「分からないか。こいつはお披露目だ」
 ファーラーは目を見開いた。
「ついにMIGの二頭体制がシフトするぞ」
 ファーラーは好奇に目を細めると、父娘の方に歩いて行った。
 リズは周りの来賓に丁重に挨拶していたが、人垣の向こうにファーラーの姿を認めると、一瞬、顔を強ばらせた。
 だが、もう以前のように恐れはしない。どんな権力、どんな栄華を誇ろうと、一皮剥げば、ただの男だ。それがどういうものか、今は知っている。

Product Notes

マーメイド・ドレスって、こういうのです。
ロココ調のお姫様ドレスより、大人の上品さが感じられて素敵ですね。

ウェディングドレス
http://www.wassupmate.com/21-wedding-dresses-mermaid-with-bling/

ウェディングドレス
http://www.prettydesigns.com/collection-beautiful-dresses-mac-duggal/

こういうドレスは、スリムな金髪美人でないと難しいかも^^;

ウォールのPhoto : http://www.wassupmate.com/21-wedding-dresses-mermaid-with-bling/