3-7 故郷の惨状と復興ボランティア

水害 復興

大学の工学部のキャンパスで、ヴァルターは「God schiep de Aarde, maar de Nederlanders schiepen Nederland(世界は神が創ったが、ネーデルラントはネーデルラント人が作った)」というポスターに目を留める。アムステルダム工科大学の有名な大学教授の講演会の案内だった。

講演では壊滅した故郷・フェールダムの大洪水も取り上げられた。

大学の講演会がきっかけで故郷と向き合う勇気をもったヴァルターは、幼なじみのヤン・スナイデルが学生中心の復興ボランティア・グループ『デ・フローネン』を立ち上げ、瓦礫の撤去や土壌改良、植樹などに取り組んでいる事実を知る。

六年ぶりに帰郷すると、以前からは想像もつかないほど荒れ果てた風景が広がっていた。

そんな苦難の中でも、調査や実験を兼ねて、懸命に土壌改良や植樹に取り組むヤンとボランティア仲間。

彼もまた必死で瓦礫を片付け、土を耕し、苗木を植えるうち、胸の痛みも和らいだ。

「創造的であることが、あらゆる苦悩から我々を救ってくれる」という髭の教授の言葉を深く噛みしめ、暗く沈んだ水の底にやっと光が差したような気持ちになる。

引用

WEBに掲載している文章は『第二稿』です。書籍版とは内容が若干異なります。

Product Notes

写真はあくまでイメージです。

水害
Photo : http://goo.gl/hR4EcI

水害
Photo : https://georgiaabout.com/2015/06/18/about-tbilisi-tbilisis-deadly-flood/