27-5 海洋社会の未来と理念 ここが君の故郷だから

2017年9月27日子供と社会, 社会の基盤と構築

海洋政策シンポジウムの意見交換会でリズとモニター越しに再会したヴァルターは、彼女の愛情が変わらぬことを確信し、ルークに素晴らしい未来を贈りたいと望む。

一方、仕事を辞めたオリアナは、毎日何をするでもなく放蕩に耽っている。
そんな彼女の興味を引いたのは、MIGの株式上場の噂だった。

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「君のもう一人のお祖父ちゃんが言っていた。海の深みには、いまだ輝いたことのない、あまたの光の萌芽が眠っていると。君だけじゃない。あの場で発言した人、発言はしなかったけど同じ思いの人、漠然と不安を抱えている人、既に失敗した人だって、全てが光の萌芽だ。きっかけさえ掴めれば、輝きを取り戻す人も大勢いるだろう。世の中は一人の超人で成り立っているわけじゃない。一人一人にいろんな知恵があり、優しさがあり、可能性がある。千人、万人と力を合わせれば、より多くの事を成せるだろう。このアステリアも決して茫漠たる水の平原ではない。これからまた、どんな風にでも成長できる。肝心なのは、何を目指すかだ。社会から崇高な理念が失われたら、利己主義の蟻だらけになる。皆が好き勝手な方を向いて、餌を食い尽くせば、どんな健康な若木も育たないし、しまいには森を荒らしてしまう。個々に夢や利益を追い求める自由はあっても、社会の理念はまったく別次元のものだ。設計図を誤れば、どんな立派な建物も足元から崩れ去る」

<中略>

「俺も何が絶対的に正しいかは分からない。でも、一つだけ確かなのは、失望と無気力からは何も生まれないということだ。君が大人になった時、そんな世の中になって欲しくない」
 ルークは「あむあむ」と答え、小さな足をぴんと伸ばした。
「君に人生をプレゼントするよ。俺は決して利口じゃないし、要領も良くはない。だが、素晴らしい人に出会ってきた。地上では決してお目にかかれない、珍しい生き物や自然現象にも。いろんな事があったけど、今は生きていてよかったと心の底から思える。『地上に生きることは甲斐あることだ。これが生だったのか。よし、それならもう一度!』。父さんが一番教えたかったことの意味も、今なら分かるような気がするよ。君にもそんな人生を贈りたい。生きて、生きて、最後まで生き抜いて、君もまた素晴らしい人生を送ってくれ」

Product Notes

海岸段丘の外観や利用法についてはこちらに詳しい解説があります。
「台地農業」というのもあるんですね。

海岸段丘
Photo : 枦山(はぜやま)-西山台地 ジオーパーク

海岸段丘の形成のプロセスはこちらに詳しく紹介されています。

http://junji.la.coocan.jp/AC/kaigandankyu/index.html