20-7 毒蛇の最後 殺される人間の気持ちを思い知れ

2017年9月27日人間というもの

落成式を終え、トリヴィアの自宅に帰り着いたファーラーは、父ドミニク・ファーラーの容体が悪化したと聞き、離れを訪れる。
そこには瀕死の状態でベッドに拘束された父の姿があった。
かつては「ネンブロットの蛇」と恐れられた男も四肢の力を失い、発語さえままならない。

ファーラーはこれまでの怨念をぶちまけるように言う。

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「あんたはアステリアの海洋開発をとことん妨害し、そのせいで、我々は大きく遅れを取った。あと数年、いや一年でも進出が早ければ、『開発公社』などという寄木細工の組織ではなく、マイニング社の主導でウェストフィリアの開発権も独占することができただろう。あんたの妄執のおかげで、どれだけの損害が生じ、どれだけの人間が傷ついたと思っているのです。世間も今ではハヤブサのロゴに何の畏敬も感じない。ドワーフの役にも立たぬ小人だと、みな嘲笑っていますよ」
 ドミニクはぶんぶんと頭を振った。
「あんたはあの姉弟に負けたんだ。もういい加減、観念すればどうです」
「……」
「あんたの威令がどうあれ、わたしはわたしのやり方で新たな方策を探る。力に物を言わせ、恐怖で人を支配する時代は終わったんだ。結局、あんたが後世に残したものは、拭いようのない汚名と、百年かけても取り戻せない企業力の低下だ。巨大な鉱床を過信して、知識でも技術でも、後世の礎となるようなものは何一つ残さなかった。あんたと兄さんが権力に胡座を掻き、贅沢と放蕩に耽っている間、あの姉弟が何をしてきたか、結果は一目瞭然だ。採鉱プラットフォームは末代まで語り継がれるが、あんたの事など世間は三日で忘れるだろう」

Product Notes

この世に蛇ほど気持ち悪いものはないですよね。
神聖視する文化もありますが、私は絶対的にパス。
この無表情、かつ無機質な眼差しが不気味。

Snake

大きい蛇も気持ち悪いけど、小さい蛇はもっと気持ち悪い。

Snake