21-5 結婚指輪とこの地で生きていく覚悟

2017年9月27日仕事と人生, 生きていくこと, 運命と意思

公聴会の後、海洋情報ネットワークをめぐる様々な動きがあり、トリヴィア政府も興味を示して乗り出してくるが、既に中核メンバーから外れたヴァルターには何のチャンスもない。
産業省の上級役員と話もするが、「ご苦労だったね」の一言で終わってしまう。

一方、ゾーイは、「水と光のレーザーショー」の構築に加わるために、一足先にローランド島に発つ。
これまでの顛末を知るゾーイは、「あなた、本当に一人で大丈夫なの?」と彼の先行きを案じる。

完全に行き詰まったヴァルターはセスに呼び出され、改めてローランド島行きと、ペネロペ湾のアイデアコンペへの参加を打診される。
この状況に耐えられなくなった彼はセスに「仕事が欲しい」と申し出るが、セスの意見は否定的だ。

そんな中、オーダーしていた結婚指輪が届くが、とても彼女に差し出せる心境ではない。

アステリアの未来を思うと暗澹たる気持ちがするが、それ以外に選択肢はなく、これでいいんだと自分に言い聞かせる。

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「ローランド島だよ。前に打診した。決心はついたかい?」
「その事で俺も話がある。どうしても行かなければ駄目か?」
「どういうこと」
「正直、何をしていいか分からない。自分なりにあちらの現状をリサーチして、いろいろ働きかけることも可能だろうが、実際、そんな事をして何になるのか、疑問に思う」
「つまり『仕事が欲しい』と。エンタープライズ社の職員みたいに、あれして、これして、ポジションはここ、というのが欲しいわけだね」
「そういう事だ。数ヶ月でいい。安定した仕事が欲しい。今のままだと、まるで腰掛けだ。どうせローランド島に行くなら、具体的な任務が欲しい。港湾の荷役でも、倉庫番でも、やれと言われたら何でもやる。だから、そのように理事長に取りなしてもらえないか」
「それは止めた方がいい」
「どうして」
「早い話、時間稼ぎだろう。あれもしながら、これもしながら、三つも四つも股をかけたところで、ものになるとは思えない。取っ掛かりは大変でも、どっしり腰を据えて、一つの事に傾注した方がいい」
「……」
「将来に備えて、もっと稼ぎたい気持ちは分かる。でも、目先の小銭にとらわれて、本来の目的から逸脱するのは賢明じゃない。何にせよ、契約が切れるまで、あと一年二ヶ月じゃないか。その間、もうちょっと踏ん張って、本当にやるべき事を考えたらどうだ」
「あんた、一体、どっちの味方?」
「僕は誰の味方でもないよ。第三者の立場で率直な意見を口にしているだけだ。もし、僕が君の立場なら、ぎりぎりの手取りでもラッキーと受け止めて、次にやるべき事をじっくり考える。本当に最悪というのは、ここも解雇されて、住まいも収入も失うことだ。でも、今の君には月々の基本給も支払われるし、安価な宿舎もある。本物の失業者が聞いたら歯ぎしりするよ」

Product Notes

エンゲージリング、マリッジリング、共に、オーダーメイドが人気ですね。

オーダー形式にも、フルオーダーとセミオーダーの二種類あって、自分でデザインを思い付かない方はセミオーダーがリーズナブルかもしれません。

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カタログを見るだけでも楽しい。

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こちらは一世紀にわたるエンゲージリングの変遷を描いた動画。
だんだん小さく、スタイリッシュなデザインに好みが変わってきているのが分かります。

一方、「給料三ヶ月分」のダイヤに秘められた悲惨な現実を描いた作品もあります。
映画『ブラッドダイヤモンド』はレオナルド・ディカプリオが、偶然、大粒のピンクダイヤを見つけたアフリカ人のソロモンと、熱血ジャーナリスト、マディと共に、生き地獄からの脱出を図る傭兵を熱演していました。
この作品でも、マディが「結婚指輪の真実」を語っています。

こちらは本物のドキュメンタリー。「それでもまだ、あなたは結婚指輪が欲しいですか」がキャッチコピーです。

重厚な社会問題をテーマにしながら、銃撃戦のアクションもたっぷり見せる良質な作品です。
下手にマディとの絡みを入れなかった点で好感度大。

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