26-1 海洋開発財団の理念と取り組み

2017年9月27日公共事業と人間の価値, 産業と社会

先の見通しがまったく立たぬ中、手探りでルークを育てるヴァルターを訪ねてきたのはゾーイだった。
ゾーイは、彼がまだ結婚してない事を知り、これからも付き合いたいと申し出るが、ゾーイの気持ちを知るヴァルターは「それはできない」と断りを入れる。

そんな中、長く沈黙を保っていたリズが初めてTVニュースに登場する。
髪を短く切りそろえ、EOS海洋開発財団の代表理事としてカメラの前に立つ。
事前に何も知らせなかったマックスとエヴァは訝るが、彼女の立ち位置を誰よりも知るヴァルターは冷静に事態を受け止める。
そんな彼の目に映ったのは、以前、リズにプレゼントした『クラゲの飼育キット』だった。
クラゲを通して愛を訴えるリズの言葉と眼差しから、ヴァルターはその真意を知る。

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 ニュースによると、EOSは「暁の女神エオス」を意味し、一般には『イオス』と呼ばれるらしい。
 財団の基礎は故アル・マクダエルの個人資産であり、産業界の有志とトリヴィアの公的機関がいくらか出資して設立された。
 アステリアの海洋開発支援を主目的とし、事業内容は事業内容は「海洋研究のバックアップ」「技術者や研究者など人材の育成」「シンポジウムや展示会の開催」「海洋環境保全」「沿岸管理」など多岐にわたる。

<中略>

 記者たちは一番にMIGとの関係に注視し、資金や人脈での繋がりを尋ねたが、リズはあくまでMIGとは切り離したところで創設された公益財団であることを強調し、政治的にも中立であることを明言する。
特にEOSが注力しているのが、ローレル・インスティテュートと共同で準備が進む海洋大学と附属研究所の設立だ。ここでは講義や研究のみならず、ステラマリスの海洋機関と連携し、組織の枠組みを超えた調査や情報共有を行う。
 現在、産業省の主導で準備が進む『海洋情報ネットワーク』を経済的に支援すると共に、高度技能者の技術研修や交流をオーガナイズし、将来的には『グローバル・シーネット』のような情報サービスと一体化する予定だ。
 その他にも、年明けにトリヴィアで開催される『オーシャンEXPO』、ステラマリスの専門家を交えての国際海洋政策シンポジウム、文化とエンターテイメントの『海のフェスティバル』、子供向けの『海の教室』など、後援イベントも目白押しである。
 それはまさにアル・マクダエルが描き続けた海洋社会のビジョンだった。
「父は生前、いつも申しておりました。海を知れば、可能性も開けると。海は決して茫漠たる平原ではありません。その底には産業や学術に通じる様々な可能性が眠っています。それを開くのは豊かな知識と見識です。EOS財団は主に学術研究の支援を通して、海洋社会の基礎を築く所存です」

クラゲの飼育キットもお洒落になりました。自宅で飼ってみたい方も多いのではないでしょうか。
水族館でも『クラゲ館』などが開設され、見ているだけでも癒やされますよね。

くらげ
Desktop Jellyfish Tank

くらげ
Pet Jellyfish

ウォールのPhoto : https://www.petjellyfish.co.uk/shop/starter-kits/desktop-jellyfish-tank-starter-kit/