不平・不満の伝え方

2017年9月15日恋と女性の生き方, 恋愛コラム

男性の心を捉える一番の秘訣は、『世界中どこを探しても、あなたのような女性はいない』、と思われることです。

『世界一』のNo.1ではなく、彼にとって『世界唯一』の The only one になることです。

それには、スーパーモデルのような容姿も、秀でた能力も必要ありません。

ただ、他の女性がやるのと、逆のことをすればいいだけの話です。

その最たる道は、『男性が嫌がる女性特有の欠点を克服すること』。

つまり、
「何か気に入らないと、ヒステリックにわめく」
「淋しいとか不安だとか、すぐに泣き言を言う」
「『もっと電話して』『どこかに連れて行って』と、おねだりばかりする」
「つまらない事で、駄々をこねたり、ひねくれて、相手の気持ちを試す」
というような、女性の嫌な面を極力見せない事です。

どんな男性も、出会って間もない頃は、女性に幻想を抱きます。
「彼女となら幸せになれるかもしれない」「彼女なら僕のことを理解してくれるだろう」・・・。心をときめかせ、新しい幸せを思い描きます。

しかし、交際が長引き、あなたのいろんな面が見えるにつれ、
「やっぱり、この人も、他の女と同じだ。あれは幻想だった」
と、だんだん醒めてくるもの。
女性を知れば知るほど、クールになる男性がいるのも、頷ける話です。

だったら、それを逆手に取ればいいのです。

たとえば、彼から電話が無かった時、他の女性なら、「どうして電話してくれなかったの!」と突っ掛かる所を、素知らぬ振りでやり過ごすとか。
他の女性なら、「私のこと、どう思ってるの? 二人のこと、どうするの?」と問いつめる所を、「今のままでいいんじゃない」と、軽やかに流すとか。

「この女性も、わあわあ騒いだり、ワガママ言ったりするぞ」と思っていたのが、「あれ? この人は何も言わないぞ」「怒るだろうと思っていたのに、全く気にせず、ニコニコしている」と、いい意味で期待が裏切られた時、
『この人は、他のどんな女性とも違う。明るくて、優しくて、僕の気持ちを分かってくれる』
と、あなたの魅力が、ガーンと心に鳴り響くんですね。

たとえ、あなたが腹の中では他の女性と同じことを思っていたとしても、です。

多くの女性は、「世話を焼いたり」「男性を悦ばせる」など、ポイントを稼ぐことによって、男性の心を捉えようとします。
しかし、多くの男性は、懲罰的です。

「女性がしてくれた事」を評価するよりも、「女性の過ち」に目が行きます。

彼に美味しい夕食を作ったり、優しいメールを送ってポイントを稼ぐよりも、極力、過失を防いで、減点を少なくした方が、好感度が高いのです。

そして、彼があなたに最も大きな減点を与え、無視・無関心という厳しい罰を与えるのは、あなたが彼に対して不平不満を言った時なんですね。

男性は、いつでも「自分は正しい(あなたに対する態度も含めて)」と思っています。社会的・精神的立場上、そう思わざるをえないからです。

会社でも「出来る男」というのは自信にあふれているでしょう?
「良いのかなー、悪いのかなー、どうしたらいいのかなー」なんて自分に確信の無い男は信頼もされないし、出世もできないはずです。

女性に対しても同じこと。
彼は、「女性を幸せにしなければならない」という立場上、「自分の付き合い方は正しい」と自信をもつ必要があります。
もし、男性が、「僕は欠点だらけの男で、女性を幸せにする術も持ちません」と自信を無くしたら、とてもじゃないけど、女性と付き合うことはできないでしょう。

だから、自分では薄々、自分の欠点に気が付いていても、それを指摘されたり、不満を言われたりすると、激しく嫌がるものなんですよ。
自分の過ちを認めることさえも。

男性は、女性のように、「揺らぎながら生きていく」という事が許されない生き物です。
もし、あなたが、彼の欠点や過ちを指摘して、彼の人間性や自己への信頼を揺るがせるような事を言ったら、拒絶されるのは当たり前なのです。

男性にとって本当に有り難い女性というのは、不平不満の少ない女性です。

でも、それは決して『自分を押し殺してまで男性に仕える』という意味ではありません。
あなたは不平不満を感じてもいい。
でも、伝え方を考えないと、彼の心は離れていくばかりです。

たとえば、ご両親との関係を思い浮かべて下さい。

あなたがすでに独立した大人である時、

いろいろ世話を焼いてくれるけど、何かにつけて、「こんなに面倒を見てやっているのに、お前は親を粗末にしている」と口にする親と、子供のことなど放ったらかしだけど、いつも元気で明るくて、旅行に、食事会に、毎日をエンジョイしている親と、どちらが精神的に楽ですか?

恐らく、「世話なんか焼かなくていいから、子供にべったりせず、自分たちで人生をエンジョイする親であって欲しい」と思わないでしょうか。

そして、そんな親にこそ、「何か不自由な事があったら、遠慮せずに言ってね。しんどい時は、我慢せず、子供を頼ってね」と言わないでしょうか。

男女関係も、それと同じです。

男性も、べたべたとまとわりついて、それと引き換えに愛情を求めるような女性、それが得られなかったら文句を言う女性よりは、男のことなど放ったらかしだけど、いつも元気で明るくて、自分の事は自分で面倒見られる女性の方が、精神的に楽なのです。

もちろん、どんな女性も完璧ではありませんから、気に入らないことがあれば腹も立りますし、「もっと、こうしてくれたら」という不平不満も出てきます。

その事自体を、心から消して無くすのは、かなり難しいといえるでしょう。

でも、不平不満の伝え方を工夫することはできます。

相手を傷つけたり、不愉快にさせる事なく、自分の意志や要求を伝えることは十分可能です。

そして、「うっとうしい」「かわいくない」と思われる女性の大半は、不平不満の伝え方がどこか間違っているのではないでしょうか。

女性特有の心理に、『本当の気持ちを言ったら傷つくかもしれない』という恐れがあります。必死の思いで打ち明けたものの、拒絶されたり、思う通りの反応が得られなかった時、傷つくのが怖いのです。

もう一つ、『何も言わなくても、察してくれるのが本物の愛情』という思い込み。
確かに、催促しなくても、電話をかけてもらえる方が嬉しいですし、ある日、突然、お花をプレゼントされた方が、おねだりして買ってもらった指輪より、悦びの深さが違いますよね。

こうした心理から、女性はどうしても遠回しに物を言いますし、ストレートな表現を避けて、当て付けるような、暗にほのめかすような言い方を好みます。

万一、男性に拒絶されたり、思うような反応が得られなくても、逃げ道が得られるからです。

しかし、男性にこの手は通用しません。
彼らの脳味噌には、女性特有の「ああ、分かる、分かる~」的なシンパシティ用アンテナがないからです。

彼らに聞こえるのは、女性が口にする言葉だけ。
その裏側にある、モヤモヤ、ドロドロとした心の声までは聞こえないのです。

たとえば、
「台所のゴミを、ゴミ捨て場に持っていってね」
と、頼みたいとしましょう。

『ゴミを捨てる』というのは、一つの表面的な行為に過ぎませんが、その裏側には、日頃の不満や、彼への欲求、それを口にするまでのプロセスなど、いろんな心の声が複雑に絡み合っているものです。

恐らく、あなたの願いは「彼にゴミを捨てて欲しい」という事柄ではなく、
「彼にも、私の大変さを理解して欲しい。時には、小さな事にも協力して、『君を助けたい』という意思表示をして欲しい。私は彼に支えられているんだ、彼の人生のパートナーは私なんだという、特別な実感が欲しい」
という気持ちではないでしょうか。

ところが、不満だらけのあなたはついつい、こう言ってしまいます。

「私だって忙しいのに、あなたはちっとも家事に協力してくれない。ゴミ捨てぐらい、手伝ってくれたらどうなの」

そう言えば、「彼は私の大変さを理解してくれる」「彼の怠惰や無関心を反省させ、変えることができる」と期待しているんですね。

でも、彼には、そんな心の声までは聞こえません。

「ゴミ捨てぐらい、手伝ってくれたらどうなの」
彼に聞こえるのは、その一言だけです。

そして、彼の頭の中では、
「あなたは家事にちっとも協力しない、怠惰で、いい加減な男だ。あなたみたいな男とはこれ以上暮らせない。一緒にいても私は幸せになれない」
と、聞こえてしまうんですね。

あなたが、もし正直に、
「あなたが忙しいのも分かるけど、最近、構ってもらってないようで、私はすごく淋しい気持ちがしています。時々は、家のことも手伝って、私を助けて欲しい。そうすれば、私もすごく嬉しいし、気持ちが落ち着いたら、仕事も家事も、いくらでも頑張れるんだけど」
と言えば、彼だって、何が原因か分かりやすいし、「じゃあ、ゴミ出しぐらいしてやるか」という気持ちになるでしょう。
もしかしたら、あなたに対する態度も全面的に見直すかもしれません。

でも、あなたは、その本音の部分を無視される事を恐れて、どうしても当て付けるような、遠回しな言い方をしてしまいます。
本当は「理解と関心」が欲しいくせに、その欲求を「ゴミ出し」に置き換えて、たとえ拒絶されても、「ゴミ出しを拒まれただけ」と逃げ道に走る方を選んでしまう。
これでは、あなたの本当の気持ちがどこにあるのか――ゴミ出しが目的なのか、他にもっと言いたいことがあるのか――あなた自身でさえ分からなくなってしまいます。
残念ながら、男性に対しては、本音を言わない限り、永久に理解されないし、女友達のように、「一言言えば、分かってくれる」ということもありません。
それどころか、あなたの物の言い方に腹を立て、よけい無関心になるかもしれません。

また、その場その場で、彼にゴミ出しさせる事に成功しても、あなたの本音の部分はいつまでたっても満たされないし、彼が何をしても、決して満足しないでしょう。そのうち、諦めの気持ちが先に立つようになり、彼に何も言わなくなるかもしれません。

あなたが失望して、何も言わなくなった頃には、彼も失望して、あなたの手助けをするのを止めてしまいます。
最悪、「君は僕のことを信頼していない」という話になるかもしれません。

お互い、悪意が無いだけに、こうした気持ちの読み違いは、本当にもったいない話です。

そうならない為にも、『遠回しな物の言い方は絶対に止めましょう』というのが、私からのアドバイスです。

「デートに連れて行って欲しい」なら、彼が何もしない事への不満ではなく、二人でロマンチックな時間を過ごして、愛情を確認したいという願いの方を語りましょう。

「もっと優しくして欲しい」なら、あなたは思いやりが足りないとか、女性に対する配慮が欠けるというような、攻撃的な物言いは止めて、自分が今どんなに淋しくて、彼の愛情を必要としているか、その気持ちを素直に語りましょう。

遠回しに、当て付けるように言っても、誰も察してくれませんし、イヤな女と思われるだけです。

ステーキが食べたければ、素直に「ステーキが食べたい」と言うこと。
「そういえば、近頃、美味しい物を食べてないわねえ」という言い方は、間違いのもとです。

絶対にやってはいけないのは、相手の人間性にケチをつける事です。
「誠実に欠ける」「冷たい」「思いやりがない」「配慮がない」・・・
こういった言葉は、すべてNGです。
親しい友人にも口にすべき事ではありません。

相手の人間性を貶め、罪悪感を持たせることで、相手をコントロールしようとする試みは、一番嫌われ、軽蔑されます。
そんなもので得た親切は、一時のまやかしに過ぎません。

それよりは、自分の不安や甘えの感情を素直に表現した方が、はるかに相手の心を動かしやすいです。

「そういえば、近頃、美味しい物を食べてないわねえ」とけしかけて、相手が「ようし、それじゃステーキでも食べに行こう」と言ってくれるのを期待するのは、大きな間違いなのです。

確かに、自分の本当の気持ちを素直に表して、無視されたり、拒絶されたらどうしよう、という恐れは分かります。

女性はみな、無視や拒絶の体験を繰り返すうちに、自己防衛として、遠回しな言い方を身に付けたのではないでしょうか。

しかし、本音の部分を口にしない限り、男性は理解しませんし、あなたの心の声も永久に届きません。

あなたが、その男性と、本物の信頼関係を築きたいと願うなら、傷つき、苦しみ、恐れ、失敗しても、何度でも練習する必要があるのです。

もちろん、最初は怖いでしょうし、上手く行かない時もあるでしょう。

でも、無視されたからといって、相手を攻めたり、ひねくれたりせず、相手に分かってもらえるまで何度でもチャレンジして下さい。

普通の男性は、そこまでバカでも、薄情でもありません。

「あなたの願いや苦しみが別の所にある」と気付けば、態度を改めるものです。

あなたが、「そういえば、近頃、美味しい物を食べてないわねえ」というような言い方をするから、「この前、カニ鍋を食べたばかりじゃないか」「俺のサラリーが少ないとでも言いたいのか」なんて見当はずれの答えが返ってきて、イライラしたり、突っ掛かったり、「私のこと、分かってくれない」なんて落ち込むハメになるのです。

「ステーキが食べたい」。

そう言えば、返事は二つです。

「じゃあ、明日、食べに行こう」
「悪いけど、今すぐには無理だ」

色よい返事が返ってきたら、二人仲良く出掛ければいいし、今は無理だと言われたら、「あら、そうなの。でもいつか連れて行ってね」で引っ込めばいい。
ともかく、あなたが「ステーキ食べたい」という気持ちは伝わったのですから、彼もどうしたらいいか考えるでしょう。
その際、相手に「No」と言わせる余裕は絶対に必要ですけど。

もちろん、今日言ったからといって、明日すぐに変わるものではありません。

男性はプライドが高く、容易には自分の過ちを認めないものですから、
「そんな風に思っていたのか」→「僕が悪かったのかもしれない」→「ごめんね」→「今度からもっと優しくしてあげよう」
と思い至るまで、十日、一ヶ月、長ければ、半年、一年、もっと掛かることもあります。

それでも、「あなたは思いやりが足りない」だの「何も手伝おうとしない」みたいな、当て付けるような物の言い方をするよりは、「あなたが忙しいのも分かるけど、時々は特別な関心を持って欲しい」「あなたが何か手伝ってくれると、私はとても幸せな気持ちがする」という、自分の感情や願いを伝えた方が、はるかに印象が良くて、精神的に楽です。

最初は難しいかもしれませんが、恐れや照れ、プライドや駆け引きといった心のバリケードを取っ払い、自分の感情を素直に表すよう心掛けて下さい。

それが出来るようになれば、自己への信頼感も増すばかりか、「彼があなたの辛さを理解してくれて、前よりちょっと協力的になった」というような、小さな成功体験を積み重ねることにより、彼との信頼関係もぐっと強くなります。

なにより、素直に心を開いて、痛みや苦しみを正直に語ってくれる、あなたという女性に対して、愛しさがいっそう増すでしょう。

どんな男性も、自分を信頼してくれて、素直に心を開いてくれる女性を、『可愛い』と思うものなんですよ。

男性は、女性とは全く異なった思考回路を有しています。

男性には、女性特有のイデオムや文法は、ほとんど理解できません。

本当の『言葉の壁』は、女性特有の遠回しで、当て付けるような物の言い方から生じます。

日本語で話そうが、英語で話そうが、あなたが『女性語』を使う限り、理解はされないでしょう。

誤解や喧嘩が絶えなくて、彼がちっとも優しくないのは、英語やドイツ語のせいではなく、あなたの『女性語』が原因かもしれません。

あなたの不平不満の伝え方を、一度、チェックしてみて下さい。