恋すること、生きること MISIA 『Into The Light』

[well size=”sm”]誰かに本気で恋することは、あなたが想像する以上に素晴らしい。[/well]

「恋」というと、人はどんな感情を連想するだろう?

ときめき、せつなさ、いとしさ、かなしさ、etc

私にとって、最高の恋の想いは、このサイトでも繰り返し書いている「Cherish the Day(毎日がいとおしい)」。

生きている。存在する。

今、この瞬間も、あの人と同じ空気を吸い、同じ空の下に生き、同じ鼓動をもって生きている。

ただ、それだけでも悦びで、「あの人が好き」──その気持ちが天まで突き抜けていきそうだった。

まさにCherish the Day。

それまで自分自身にも生き方にもすっかり自信をなくして、ポカンと心に穴の空いたような状態だったから、何より、まだ自分の中に「人を恋する感性」が残っていたことが嬉しかった。

D・H・ロレンスの小説『チャタレイ夫人の恋人』に登場する、

「もう僕はそういうことは済んでしまったのだと思っていました。ところがまたこうして始めてしまったのです」
「何を始めたとおっしゃるのです?」
「人生です」
「人生!」と彼女はその言葉にふしぎな戦慄を感じて、おうむ返しに言った。

という文章そのものに。

*

そんな、人生で最も美しい春に、いつもバックで流れていたのがMISIAの『Into the Light』。

今の若い子に「マクセル」なんて言っても多分誰も知らないだろうけど、かつてTDKに並ぶ日本屈指のカセットテープのブランドで、CMソングとしてこの曲を使っていた。

MISIAのことはそれまでも「図抜けて歌の上手い子」と認識していたから、マクセルのCMで空に突き抜けるような「イントゥ ザ ラ~イト」というサビの部分を聞いた時は、ぽーっと聞き惚れたもの。

それから少し時が経ち、レンタルショップでCDを聴いたのがきっかけで、『Into the Light』の収録されているミニ・アルバム『THE GLORY DAY』を購入。

歌詞はもちろん、空に突き抜けるようなMISIAの歌声も、メロディも、当時の私の心境そのもので、本当に高い光の中に吸い込まれていくみたいだった。

もちろん、それは結末の知れた恋で、私だっていつまでも光の毎日が続くとは思わない。

今にも辛い、苦しい気持ちを叫び出しそうになる中、『愛』についていっぱい考え、あの人の幸せを願った。

その果てに私がつかんだ『光』は、デートとかお付き合いとかいう目に見える喜びじゃない。

心の底からこんこんと湧き出すような愛の気持ちであり、いとしさであり、その人のために苦しむことさえ甘美に思えるような恋の感情であり……そして、誰かに対してそういう気持ちを抱くことが出来る、そのこと自体が幸せで、魂を輝かせる──ということに気付いた、感動と感謝だった。

もっと分かりやすくいえば、ある日、突然、悟ったんだね。そう、本当に、気付かされたの。

愛っていうのは、誰かに与えてもらうものじゃない、自分の中に見つけるものだ。って。

その心に差し込んだ一条の光こそ、私がずっと探し求めていた人生の真理みたいにも感じた。

悩み苦しみを突き抜けて、Into the Light 、光の中に辿り着いたんだな。

だから、私は、このサイトでも繰り返し書いている。恋は結果じゃない、何を掴んだか、だと。

たとえ形として実らなくても、人を愛した記憶は一生魂に残る。

そして、それは誇りになる。

みじめなのは愛されないからじゃない、本当に人を愛したことがないからだ。

それぐらい「愛する」ということ──真実の愛は、人間を感動させ、この世のすべてのことを越える。

あの頃、いろんなラブソングを聴いたけど(アムロちゃんのCan you celebrateとか)、やっぱ、MISIAの『Into the Light』が一番心に響く。今でもあの頃の気持ちを思い出すと泣けるもん。

今も深く静かに愛は続いている。

それは「好き、好き」という妄執ではなく、いつまでもあの人の幸せを願わずにいられない、祈りにも似た気持ちだ。

そして、あの人の眼差しを思う度、この世に男の愛ほど優しいものはない、私の魂、私の人生、すべてを救ってくれてありがとう、と、感謝せずにいないのである。


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このCDは神がかってます。特にINTO THE LIGHT。
上のビデオを見て、余計でそう思う・・

ファンの間でも絶品とされるミニ・アルバム。
全編、光に彩られたような透明感と天まで届くようなパワーが素晴らしい。
でも、意外と、これ以降のヒット曲って、あまり好きじゃないのよ。
なんちゅうか、この一枚に尽きるな、って。そんなこと言ったらファンに叱られるのかな(^_^;