子どもが「うんこ星人」とからかわれたらどうしますか

2017年9月15日子育てコラム, 親子関係

「いじめ」って、以前にも増してエスカレートしているようですね。

前に、ネットの記事でちらっと読んだんですけど、今は「学校裏サイト」なるものがあって、実名で誹謗中傷したりするのだとか。

私はサイトを運営している関係もあって、よく無料のインターネット・サービスから「新サービスのお知らせ」というメールを受け取るんですけど、最近、ケータイを使ったサービスが一段と増えたなあ、という印象があります。

「ケータイから書き込みできます」
「24時間、いつでもケータイから気軽にチェックできます」

私の感覚では、サイトを運営しているのはたいてい「大人」だし、本格的に切り盛りしている管理人ならケータイだけでは物足りず、やはりパソコンをメインとしたホームページを作るだろうに、どうしてケータイのサービスばかり、こんなに増えているのだろうと思ったら、ターゲットには、自身のパソコンを持たない「学生」がかなりの割合で含まれているんですね。

以前、私の姉妹サイトの恋愛系の記事にリンクした人がいて、そこから毎日20~30人ほどのビジターが来るので、「何かな~」と思って見てみたら、なんと中学生のラブラブ日記。

それもケータイ専用のミニブログで、そこに書かれている自称・中学生同士のやり取りを見て、「ああ、なるほどなぁ」なんて思ったものです。

自身のパソコンを持たない中学生や高校生(小学生も)にとっては、ケータイが命だし、そういう子達を対象にした無料のインターネット・サービスもどんどん増えているということでしょうね。

余談ですが、中学生の女の子が、私の説教系の恋愛エッセーに「勉強になりました」と感銘を受けてくれたのにはビックリしました。
中学生でもあの手のものを読んで理解するのかーと思ったら、若い子、まだまだイケるぞ! って嬉しくなりますね。ハンパな子ばかりじゃないですよ。

しかし、反面、有志がつるんで、「裏学校サイト」なるものを立ち上げ(それこそケータイ一つで出来るわけですから)、実名の誹謗中傷に興じているのかと思ったら、やはり寒いものを感じずにいません。

もちろん、私が学生の時も、校舎の壁や机に「○○死ね」なんて落書きする人はありましたけど、ネットの書き込みとは本質的に違いますからね。

不特定多数が同時に閲覧して(しかも学外の人間まで)、悪意を共有するような書き込みが、ケータイを通して非常に身近になっているというのは、やはり問題が多すぎるように感じます。

幸い、アンケートの結果では、「自分も書き込んだことがある」という人は数パーセントでしたけど。

ところで、この「いじめ」ですが、最近、下記のようなトピックスを見つけました。

初めてトピします。小学3年の息子がいる母です。
先日学校で息子が便をした時の事です。
便をした後トイレから出てきたところ、同じクラスの子達から“うんこ星人”と
か“うんこ”とか、からかわれたそうです。
子供は泣きながら少しは言い返したみたいですが普段からいつも仲良くしている
友達に言われたのでかなりショックだったみたいです。
その日の夜は「あんな事言う人達だと思わなかった」と号泣してました。
それからはその子達と距離を置くようになり放課後は遊ばなくなってしまいました。
辛い事があっても子供の力で乗り切ってほしいと願う反面、親心が出てしまいどうにかしてあげたいと思ってしまいます。
相手の親や担任の先生に言うべきか悩んでおります。
息子には誰にも言わないでと言われてます。
どうかご助言お願いします。

読んでいて、真っ先に思い出したのが、中学生の時に壮絶なシカト(無視)攻撃にあったM子ちゃんのことでした。

M子ちゃんは小学校から番長格のような目立った女の子で、体格も大きく、中学生になってからは女子バレー部の中心的存在として多くの仲間を従えているような子でした。

それが突然、中学2年の2学期頃から、女子バレー部員の総シカトが始まったのです。

理由は誰かをいじめたとか、何とか、私にはよく分かりませんでしたが、それまで子分のように従っていた数人の仲間が手の平を返したようにシカトを始めたと同時に、他の女子生徒まで暗黙の了解のようにシカトが広まり、M子ちゃんは学年で完全に孤立してしまったのです。

その頃から、M子ちゃんのトイレ問題が始まりました。

私も同じ症状で苦しんでいた時期があったので、傍で見ていてすぐに分かったのですが、あれは多分、ストレス性による過敏性大腸症候群、もしくは習慣性の下痢症だったと思います。

何日も便秘が続いた後、ある日、突然、激しい下痢にみまわれ、それがルーチンワークのように続くのです。

それも授業中、きまって1時間目の終わりぐらいなんです。

授業中、激しい便意が波のように襲ってきますから、我慢していると、下半身が「く」の字に曲がったり、足をユサユサ揺さぶったり、顔が赤くなったり青くなったりして、傍で見ていても苦悶の表情が見て取れることがあります。

M子ちゃんも、まさにそれでした。

「すごくトイレに行きたいんだろうな」ということが、傍目にもありありと分かりました。

すると、いじめに加担している女の子たちが、それを見ながらクスクス笑うんです。

「見て見て、M子、また下痢だよ」

彼女のあだ名は「ババ子」になり、彼女が休み時間にトイレに駆け込んだら、その外で「うんこ、うんこ」と騒ぎ立てる人もありました。

今まで仲良くしてきたくせに、「ここまでやるか?」と思うくらい、それは本当に酷い仕打ちだったのです。

とはいえ、私も巻き込まれるのが怖くて、授業中、先生に、
「トイレに行きたい人がもっと自由にトイレに行けるように配慮して下さい」
と言いたい気持ちになりながらも、勇気を出すことが出来ませんでした。

ただ黙って「M子ちゃん、つらいやろな」と、心の中で励ましてあげることしか出来なかったのです。

M子ちゃんがシカトされていることは、お母さんもご存知でした。

うちの母親に、「M子はいじめられている。でも、学校だけは頑張って行きなさ、と言っている」というようなことを話していたみたいです。

あれだけ辛かったにもかかわらず、学校には毎日きちんと通学し、自殺もせずに乗り越えたところを見ると、お母さんが家できちんとフォローされていたのでしょうね。

どんなにいじめられても、服装はいつもきちんとし、成績もそれなりにキープして、お母さんの手作り弁当を一人で黙々と食べていた姿を思い出します。

このシカトは3年生に進級し、クラスが変わったと同時に自然消滅しました。

M子ちゃんが女子バレー部員と以前のように明るく笑う姿を見た時、「あのシカトは何だったんだ?」と、本当に奇妙に感じたくらいです。

噂では、学年女子のリーダー格の子が「もうええ加減にやめたり」と一声かけて終わった――とも言われていますが、定かではないです。

↑このリーダー格の女の子は私も大好きでした。彼女なら言うだろうな、という感じです。

それにしても、こういう体質って、全然変わってないんですね(´ヘ`;)

M子ちゃんのことを「ババ子」と呼んでいじめていた世代が、今、母親やってるんですもの。
そりゃあ、子どもの世代も引き継ぐだろうなあ、という感じです。

もっとも、どこまでが「からかい」で、どこまでが「いじめ」かという線引きは難しいですけれどね。

いじめの実態が掴みにくいのも、言った方は本当に「ちょっとからかっただけ」かもしれないし、小狡いのになると、「あたし達、ちょっと”からかっただけ”よね~」なんてしらばっくれるようなのもいるでしょう。

本人の自己申告と状況証拠だけで判断するのは、先生でも難しいだろうと思います。

かといって、「相手に面と向かって言い返せ」と言っても、そう簡単に出来ることじゃないですしね。

もっとひどいイジメにあったらどうしよう、とか、クラス全員にシカトされたらどうしようとか、瞬間的に考えますから。

言いたくてもグっと呑み込んでしまうのが、普通の反応ではないかと思います。

だから、家では、絶対に「心が弱い」だとか「意気地がない」というようなことは言わないであげて欲しいですね。

友だちにいじめられて、まだその上から親に傷口に塩を塗り込まれたら、それこそ心をズタズタにされますもの。

このトピックスでも挙げられていますけど、事実については静観して、「学校でうんこするのは悪いことではない。人間として当たり前のことだ」と説明し、励ましてあげるのが一番かと思います。

それでどんどん様子が暗くなるようなら、その時、周りに相談してね。

外でどんなに辛い、イヤな事があっても、世界中でお母さんだけは味方してくれる――というのは、何にも勝る力ですもの。

どんな時も子どもサイドに立って、励ましてあげて欲しいと思います。

ちなみに、ポーランドでは、授業中でもみんな普通にトイレに行きますよ。

「行ってきます」と席を立っても、誰も気にも留めないし。

女の子でも鼻水が垂れてきたら、授業中でもビ~ムとかみますしね。

自然です。

日本だけですよ、二言目には、「恥ずかしい」とか「他人の目が気になる」とか言っているのはね。。

学校の先生も、トイレを口実に授業を抜け出すことを懸念しているのかもしれませんが、生理的にどうしようもない事に対してはデリカシーを働かせ、生徒の体調を気遣うぐらいのことはして欲しいと思います。

先生自ら、「お腹の痛い人は、我慢せずにトイレに行きなさい」と声をかけ、戻ってきた人には「大丈夫か?」の気遣いを示せば、子どもだって、むやみにからかったりしないと思うのですけれど。

安心してうんこも出来ない学校に、どんな個性や思いやりが育つのか、私は本当に不思議でならないです。

これは余談ですが……

私は、就職して間もない頃、お局みたいな上司に目の敵にされていた事があったんです。(職場でもイジメと認識されていました)

でも、就職した頃は、それがイジメと分からなくて、「こんなことばかり言われる……」と男友達に打ち明けたことがありました。

すると、いつもは泰然とした彼が、

「アホ!!! 言うたったらええねん! そいつ、分かっとらへんのちゃうけ。こんだけ看護婦足りひんて社会問題なってる時に、新人看護婦いびって、自分の職場が損するだけやんけ、アホちゃうけ」

と、我が事のように怒ってくれたんです。

とても嬉しかったです。

イジメられてる方は、解決策とか、「こうすべき」の道理や、ガンバリズムの前向き論が欲しいわけじゃないんですよ。

ただ、自分は悪くないということを確かめたい。

そして、「何かあったら、オレがやっつけてやる!」みたいな、単純な応援が欲しいだけなんですよね。(実際にそうする訳ではないけれど)

そういう時に、「あなたもココが悪いから」とか、「こういう風に工夫したら」とか、もっともらしい事を言われるとますますヘコむし、「いじめられる私が悪いわけ?」って、かえって自分に罪悪感をもち、相手に劣等感を持ってしまうでしょう。

だから、学校のイジメも、とりあえずは、その子の味方に立って、援護射撃をしてあげたらいいんじゃないでしょうか。
(むやみに相手の子の悪口を言うのはNGですが)

そして、その子の気持ちが落ち着いてから、

「なんで、こんな事になったんやろ」

と話し合ったらいいんじゃないかな、と思います。

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