ありがとう、エヴァネッセンス 『Call me When You’re sober』

ポーランドには、VIVA POLSKA という、朝から晩までヒップホップやクラブミュージックを流している番組がある。
(エミネム、リアーナ、クリスティーナ・アギレラ、ジャスティン・ティバーレイクあたり)
私は、ヒップホップは全然興味がないし、マドンナやアギレラも、いいなあと思うけど、積極的に聞こうとは思わない。
いわゆる普通のロック・ポップスを流している「MTV CLASSIC」(セリーヌ・ディオンやマイケル・ジャクソンなど) と「VIVA POLSKA」があったら、私は迷わず「MTV CLASSIC」を取るタイプだ。

しかし、ポーランド語が苦手な私にとって、「VIVA POLSKAは「POGODA(天気予報)」に次いで、分かりやすい番組にちがいない。(ちなみに、私はポーランドに来た頃、「天気予報」ばかり見ていた)
腰の据わらぬラッパーに一方的にケンカを売られ、画面の向こうからエラソーに指を差されても、ビートの利いた音楽と練られた映像は、音楽映画を見ているようで面白かった。
時には過激すぎる演出で、うんざりする時もあるけれど、もったりしたポーランドのソープオペラ(延々と続く連続ファミリードラマ)や、30年前に流行ったようなスタイルのクイズ番組を見るよりは、はるかに五感が刺激される。

そして、この半年ほど、悪夢のような年子育児の強力な助っ人となったのが、「きかんしゃトーマス」と、このVIVA POLSKAだった。TVのスイッチを入れ、音楽が流れるや否や、ワーワー騒いでいた二人の子が、いっせいに画面に釘付けになるからである。

そりゃそうだろう。
大人が見ても、過激だもの。
子どもにしてみたら、相当な刺激と思う。
激しく点滅するフラッシュライトや、パンティを見せながらの腰振りダンス、Tバックの水着姿に、金髪美女とのセクシャルな絡みなど、真面目なお母さんなら、「子どもがこんなもの見ちゃいけませんっ!!」と、飛んでいってTVを消しそうな内容である。

しかし、心身ともに疲れ果て、泣き叫ぶ子をあやす気にも、台所に立つ気にもなれない時、VIVA POLSKAは非常に有り難い存在だった。
それが流れると、とにもかくにも彼らは泣きやみ、音楽に合わせて、歌ったり、踊ったりするからである。

「子供には刺激が強すぎるかな」と思いながらも、夕方になって、子供が空腹と疲れから騒ぎ出すと、決まってVIVA POLSKAを付けた。
時には、2時間でも3時間でも付けっぱなしにしていた。
そうこうするうち、ラップやクラブミュージックにはまったく興味の無かった私にも、息子にも、お気に入りの歌が出来るようになったのである。

中でも、私と息子の心をいっぱいに占めるようになったのが、エヴァネッセンスの「Call Me When You’re Sober」だった。(直訳すれば、”あなたがシラフの時に、私を呼んでね”)

紅一点のヴォーカリスト、エイミ・リーのよく伸びるソロで始まるこの曲は、「Aメロ→Bメロ→Aメロ」と古典的な展開をするものの、非常にドラマチックでストーリー性に富み、ビデオも、赤と黒を基調としたクラシックな背景は、映画『風と共に去りぬ』の、レットとスカーレットの深夜のダイニングでのやり取りを思わせる。
(口論の後、レットがスカーレットを抱き上げて、寝室に連れてゆく名場面)
エイミーの相手役の男優さん優男風で素敵だし。

何かと批判の声が多いビデオ育児だが、「どうしようもなく、やる気がない時」「用事を早く済ませたい時」、ビデオに子守りしてもらいたい親の気持ちは非常に分かる。
とはいえ、好きなビデオをかけても、子供は一時間だってじっとはしてないんだけれども。

ともあれ、この秋、エヴァネッセンスの『Call me When you’re sober』には大変お世話になった。
この曲がかかると、私も慰められたし、息子も大喜びだった。
きっと、いつまでも、この曲を耳にする度に、年子育児の辛酸を舐めた日のことを思い出すだろう。

ありがとう、エヴァネッセンス。

ありがとう、Call me When you’re sober。

そして、これからもよろしくね、VIVA POLSKA。


Don’t cry to me.
If you loved me,
You would be here with me.
You want me,
Come find me.
Make up your mind.

Should I let you fall?
Lose it all?
So maybe you can remember yourself.
Can’t keep believing,
We’re only deceiving ourselves .
And I’m sick of the lie,
And you’re too late.

Don’t cry to me.
If you loved me,
You would be here with me.
You want me,
Come find me.
Make up your mind.

Couldn’t take the blame.
Sick with shame.
Must be exhausting to lose your own game.
Selfishly hated,
No wonder you’re jaded.
You can’t play the victim this time,
And you’re too late.

Don’t cry to me.
If you loved me,
You would be here with me.
You want me,
Come find me.
Make up your mind.

You never call me when you’re sober.
You only want it cause it’s over,
It’s over.

How could I have burned paradise?
How could I – you were never mine.

So don’t cry to me.
If you loved me,
You would be here with me.
Don’t lie to me,
Just get your things.
I’ve made up your mind.

私を泣かせないで
もし私を愛しているのなら
私と一緒に居てくれるでしょう
もし私が欲しいなら
私を見つけ出して
心を決めてよ

私はあなたを許すべき?
それとも別れるべきかしら
多分あなたは自分自身のことを覚えているのでしょう
でも信じ続けることはできないわ
私たちはお互いに欺き続けた
もう嘘はたくさん
あなたのことは手遅れなのよ

私を泣かせないで
もし私を愛しているのなら
私と一緒に居てくれるでしょう
もし私が欲しいなら
私を見つけ出して
心を決めてよ

責めることはできなかった
恥をかくのもうんざり
あなたの仕掛けるゲームに負けることに
疲れてしまったの
憎らしいあなたの身勝手さ
あなたがすさみきっていることに疑いはないわ
いまさら被害者ぶってもダメ
もう手遅れなのよ

あなたはシラフの時に
決して私を求めたりはしない
あなたはそうしたいのでしょうけど
もう終わったの
何もかも終わってしまったのよ

どうして私の楽園は焼け落ちてしまったの?
あなたを私のものにできなかったのかしら・・

私を泣かせないで
もし私を愛しているのなら
私と一緒に居てくれるでしょう
もし私が欲しいなら
私を見つけ出して
私はもう 心を決めたのよ

ダメ男に対する三行半のラブソングですね。

こちらは映画『デアデビル』のサントラ盤に収録され、世界的に注目されるきっかけとなった初期のヒット曲。
エヴァネッセンスらしいドラマティックな曲。


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