なぜ英語が必要なのか ~ディズニーワールド編

2017年9月15日Notes of Life, 旅行記, 海外の話題と英語

日本でも英語教育の必要性が言われて久しいですが、日本の中で暮らしていると、英語の必要性を実感する機会も少ないと思います。

私も日本に暮らしていた頃は、それほど必要性を感じなかったし、日常的に使う機会がほとんど無いのに、理屈で必要性を説かれてもピンとこないのが本音でしょう。

特に日本は島国で、「外国人観光客が来る」といっても、地続き欧州のレベルとは物理的にも社会的にも人とモノの交通量が圧倒的に異なります。
みな大阪から福岡に遊びに行くような感覚で、車で多国間を移動し、日常の買い物も国境越えるのが当たり前みたいな環境(今日はドイツの居酒屋にビールを飲みに行こう、みたいなノリ)と、隣国に遊びに行くにも船に乗るか飛行機に乗るか、パスポートやビザの手配も面倒で、思い立ったら即日とはいかない日本の環境では、語学の必要性はもちろん、「外国の企業やコミュニティと交流する」という感覚からして違って当たり前です。

そんな中で、英語、英語といわれても、日本で普通に暮らしている中では、何のことか分からないでしょう。
特に子供はそう。「これからの時代はグローバルなんちゃら」といわれて、さあ、英単語覚えろ、文法マスターしろと強要されても、面倒でしかないですよ。
欧州の子供みたいに、「叔父さん一家がアメリカに経済移民して、従兄弟と遊ぶにも英語が必須」「夏休みは隣町(外国)でサッカーの合宿。地元民との会話は英語」が当たり前の日常で、将来、必要に迫られて外国に行くこともなければ、外国で必死で職探しをすることもない、生まれてから死ぬまで、とりあえず日本におれば安心……みたいな環境で、英語の重要性を何千回説かれても、「なんのこと?」ぐらいにしか思わないのが普通です。

それでも、日本の外では、英語を基盤に、人もビジネスも物凄い勢いで動いていることを実感すれば、見方も変わるし、今の社会に足りない部分も分かってくる。
今後、技術立国として立ち続けるのも難しい、次は観光で食っていこうか……とかいってる時代に、旅館にも駅にも携帯電話の支店にも、まともな英語の案内がない、日常的に理解するする人もない、外国人を見たら逃げる、「切符売り場は地下一階です」みたいな簡単な受け答えさえできない、そんな状態で、どうやって羽振りのいい外国人観光客やビジネスマンを呼ぶわけ? 

電子決済、電子両替、公共の無料WiFi、民泊、Uber、等々、便利なITサービスを駆使して、あっちの国、こっちの国を渡り歩く長期滞在の観光客やビジネスマンに来てもらおうと思ったら、海外ではどんなサービスが標準なのか、自分たちで調べないことには絶対に分からない。まともに海外生活の経験もない、数日NYに滞在しただけ、みたいな人に実情を聞いたって、そこまでリアルな情報は得られないと思うのですよ。

お客さんが来ない、なんでやろ、なんでやろ、と首をかしげている間に、どんどん傾いて、せっかくのチャンスも潰えてしまう。

自分で英語のウェブサイトを調べて、現地の係員に質問したり、住民に状況を聞いたり、そういうことを積極的やらなければ、世界の潮流から取り残されて、商売でも何でも不利になる時代がすでに到来してしまっているのが現実だと思います。

外国なんて自分には無縁の世界……で済んだ時代は終わったし、今の子供たちも、将来、外国で働くことも視野に入れて、積極的に打って出ないと、訳も分からないまま過酷な条件で働かされて、何の為に生まれてきたの? みたいな状況になりかねないので、気付いた人から頑張って欲しいと思います。

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ところで、世間一般の「英語ができる(話せる)」の定義ですが、「英語の試験で高得点が取れる」と「外国人とコミュニケーションが取れる」は全く別ですし、コミュニケーションのレベルも、国際情勢について英語で語り合えるのと、「トイレはどこですか?」といった話では意味合いも大きく異なります。
一口に「英語ができる」といっても、何が、どれくらい出来れば事足りるのか、単純に定義できるものではないです。

理想としては、「ハリウッド映画が字幕なしで完璧に理解できて、国際情勢や最先端の科学についてネイティブレベルで語り合える」でしょうが、普通一般には、そこまでのレベルに到達するのは至難ですし、たどたどしい英語力でも楽しく暮らしている移民さんやビジネスマンは多いですから、試験の点数とは別に考えた方がいいです。

私の場合、初めてのアメリカ体験がディズニーワールドでした。2001年冬です。

正直、ディズニーとか全く興味なかったのですが、招待されたので行ってみたら、サービスもパフォーマンスも桁違いに素晴らしい。

敷地内には無料のシャトルバスが運行し、ホテルもレストランも非常に便利で、日本語のガイドマップもあり。

初心者の遊び場としては最適に感じます。

とはいえ、海外経験のない人にすれば『外国』というだけで身構えますよね。

「英語で話すなんて、恥ずかしい」という気後れもあるかもしれません。

私もそうでした。なんで話せたのか、「勢い」という他ありません。

しかし、ディズニーワールドに限っていえば、観光客の過半数は、南米を主とする外国人です。

ホテルでも、レストランでも、周りから聞こえてくるのは、半数以上がスペイン語。

もちろん、スペイン語&英語、両方できる人もおおいですが、それでもネイティブではない移民や観光客が圧倒的に多い。

彼ら、英語が話せないことを引け目に感じながら遊びに来るか? 答えは断じて否です。

非ネイティブな観光客を相手に商売するわけですから、係員も、市民も、「英語が話せない人」には慣れたもの。こちらが理解するまで、何度も根気よく説明してくれるし、途中でつっかえたり、言い間違えても、じっと最後までこちらの話を聞いてくれる。間違っても、「あなたの英語、下手です。相手したくない」なんて言う人はない。義務教育でも、「私たちの社会はアメリカ人だけで成り立っているわけではない。英語が話せない外国人も居るのが当たり前。一人の市民として仲よく暮らそう」という精神を教えられるわけですから、よほど常識を欠いた人でない限り、英語が話せない人を捉まえて悪し様に言うことは、まあないです。(もちろん、政治的には様々な問題があり、世論が二分しているのも本当ですが、良識ある市民社会においては英語が話せない外国人にもフレンドリーです)

そもそも、ディズニーワールドで、CNNやTIME誌レベルの英語力を求められると思います?

日本の日常生活でも、広辞苑や科学論文みたいな話はしないのと同じ、アメリカでも、受験英語に出てくるような、小難しい単語や文法は使わないのが普通です。

初心者の目安としては、

・トイレやアトラクションの場所を質問して、相手の言うことが理解できる。
 相手の返事も、「Go straight」とか、「Turn right at the next corner」とか、その程度。
 対応している従業員からしてネイティブではないので、分からないのはお互い様、みたいな雰囲気です。

・ガイドマップやアトラクションの注意書きが理解できる。
 相手の言うことが分からなくても、英文なら時間がかかっても理解できるなら及第点。
 もし、相手の言うことが分からなければ、メモに書いてもらいましょう。そういう手間を嫌がる人は、まずないです。だって、その人自身も移民だから(´д`) 。生きていく苦労はみな同じ。

・自分の感想や腰部を率直に伝えることができる。
 英会話教室などに行くと、長いセンテンスですらすら話すのが上級者みたいな雰囲気がありますが、実際のコミュニケーションに求められるのは、自分の気持ちや要望をストレートに相手に伝え、また相手の言い分も即座に理解できることです。
 いわば、YESか、NOか。好きか、嫌いか。感動したなら「感動した」、欲しくないなら「欲しくない(No,thank you)」それをぱっと答えて、相手と意思の疎通を図ることが一番重要なんですね。
 すらすら話す能力があっても、ぐずぐず考え込んで、うんともすんとも言わない、日本的な建前でYesと言ったりする(本当は欲しくないのに)、人間関係においては敬遠されるのです。レストランでもしかり。

ちなみに観光用パンフレットはこんな感じ。中学・高校英語の基礎があれば理解できると思います。

このレベルで読んだり、受け答えできるなら、観光地なら十分に通用します。

アリゾナ州クレーターのパンフレット。

英語 パンフレット クレーター

グランドキャニオンの美術館とライブラリの案内。

英語 ガイドブック

グランドキャニオンのビジターセンターの案内。

英語 ガイドブック

グランドキャニオンの観光ガイド。

英語 ガイドブック

求められる英語力は実際に経験しないと分からない

『英語力』というと、単語を何千と覚えて、文法もばっちり身に付けて……というイメージがありますが、どの程度の英語力が必要かは、実際に経験してみないと分かりません。ビジネスか、観光か、交友か、状況によって求められるスキルは全く違いますし、ITか医療かでも、習得すべき単語は異なります。理想は「どれでもOK」でしょうけど、そんな極みを目指せばキリがないし、それより自分の必要とする分野にターゲットを絞っ方が効率がいいです。

たとえば、「Instagramで見かけたイケメンとお近づきになりたい」なら、「あなたの髪型が好き」とか「今日の写真もイケてますね!」みたいな言い回し。
映画ファンと交流したいなら、「俳優○○の演技を高く評価している」とか「XーMENの新作はいまいちだった」あたり。
個人インポートの買い物が趣味なら、「貴社のスニーカーを購入予定だが、防水機能はどうか」「購入してまだ三ヶ月なのに、電源が入らなくなった」みたいなこと。

漠然と「英語力UP」を目指しても、ほとんど使う機会のない単語を必死に覚えて徒労に終わるだけだし、どの場面で、どう使うのか、具体的にイメージできない単語やイディオムはすぐ忘れると思います。それが意欲の低下に繋がり、結局、止めてしまう。教科書通りに単語を覚えても退屈なだけですよ。

それより、巷のWordPressユーザーみたいに、来る日も来る日も、SEO関連やPluginサイトを眺めては、「こんな説明書きで分かるかい!」と立腹している方が習得が早いです。IT用語にフォーカスしてるから余計な労力を使わないし、得意な分野や仕事上必須な事柄だと、どんどん頭に入ってくるので。

英語習得の近道は、『何に使うか』という目的をはっきりさせることでしょうね。

私みたいに、大好きなハリウッド俳優に英文のファンレターを送りたくて、それが取っ掛かりになった者もおりますし。

そして、興味があるなら、勇気を出して、自分からコンタクトを取ること。

今ならFacebookやInstagramなどで手軽にコンタクトが取れるし(昔はエアメールでしたのよ)、好意を伝えるのに、難しい文法や語句は必要無い。

I like your performance very much !

みたいな、中学英語から始めればいいんですよ。

そのお返しに、Thank you, I hope you enjoy our movie 🙂 みたいなレスを受け取れば、「やったー! 私の英語が通じたー!」って、モチベーションも一気に倍増するでしょう。

自分から話しかけなかったら、永久に始まらないので、間違ってもいいから、ファーストコンタクトに挑戦する。

何度かメッセージを交わす中で、自分に必要な単語も分かってくるし、二度三度と意思の疎通が図れたら自信も湧いてきます。

あとは努力次第で、良い方に向かいますよ。

世の中、英語圏のネイティブより、「必要に迫られて英語を話すようになった、非ネイティブ」の方が圧倒的に多くて、英語圏の人も、それを前提に商売や交際をしているわけですから、躊躇や劣等感は禁物です☆

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異なる価値観に触れる

「英語ができると、どんなメリットがあるか」といえば、

1)情報収集と選択の幅が広がる

2)異なる価値観に触れることができる

この二つに尽きると思います。

たとえば、PC用のマウスを購入する際、Microsoftにするか、Logitechにするかで迷った時、日本語のウェブサイトだと得られる情報も限られますが、英語圏のサイトも参照すれば、得られる情報は倍増します。
家電やPCのみならず、旅行、食品、衣類、薬品、等々。
日本のウェブサイトには載ってない情報もたくさんあります。
おかげで、無駄な出費が省けたり、PCの不具合を自分で修理できたり、プラスになることは多いです。

また、様々な英語サイトを目にするうち、「こういう商品なら日本でも売れるかも」「この手のサービスは日本には存在しない。似たようなものを作れば、ヒットするかも」等々、仕事に役立つ情報も得られると思います。

イラストや音楽、写真など、自作を公開している人は、英語のインフォメーションも添えてみて下さい。

日本語のウェブの中だけで終わるのと、海外にも情報が伝わるのでは、アクセス量も圧倒的に異なります。ピコ太郎の英語字幕がいい例です。

海外に英語で紹介すれば、注目を集めそうな商品やサービス、地方なども、まだまだたくさんあります。

せっかく良い物を持っているのに、英語で紹介できない為に、チャンスを逸してるケースも多いはずですよ。

それはビジネスに限らず、友人しかり、恋愛しかりです。

英語に限らず、外国語ができれば、チャンスの対象は数倍にも数十倍にもなりますし、一つの生きる手立てとして身に付ける意義は大きいですよ。

二点目は、英語を通して、まったく違った価値観に触れることができることです。

どんな人も、自分が生まれ育った社会の規範が絶対に正しいと刷り込まれるものです。

たとえば、日本の陣痛信仰みたいに、それが絶対的に正しい訳ではないのに、「陣痛を体験して初めて一人前の母親になる」みたいな、日本固有の風潮に囚われて、余計な苦しみを背負う女性のなんと多いこと。

陣痛以外にも、「新人社員は定時で帰ってはならない」「むやみに有給休暇を取らない」「給食は残さずに食べる(強制)」「飲み会では女性がお酒を注ぐのが常識」みたいな、いろんな習わしがあるでしょう。

自分ではおかしいと感じても、社会全体がそうなら、「おかしい」と感じる自分の方がおかしいのではないか……と、逆に疑念が自分自身に向かい、ノイローゼになることもあります。

でも、一歩外に出て、それが必ずしも「真理」ではなく、「ごくごく一部の認識にすぎない」と分かれば、気持ちもうんと楽になるんですよ。

「おかしい」と感じる自分がおかしいのではなく、それが正しいと信じ込んでいる周りの方がおかしいのだ、と。

たとえば、柱の歪みを矯正するのに、「真っ直ぐ」という概念を知らなければ、どんな優れた技術があっても、柱を真っ直ぐに立てることはできません。

人間や社会もそれと同じで、「歪んだ状態」が正常と思い込んでいると、柱はいつまでも歪んだまま。家が真っ直ぐに建たない、おかしいな……と首を捻るだけ、何も変わりません。

いわば、「外の世界の価値観を知る」ということは、自分自身を客観的に見詰め、幅広い選択肢の中から、ベストな回答を探し出せる……ということです。

その為には、外の世界を知る為のツールを手に入れなければならない。その最たるものが英語(外国語)です。

日本語にもいろんな情報があるけども、それでも「日本」という精神土壌に縛られた、一つの狭い認識に過ぎません。

その中に閉じて縛られ、「おかしい」と感じる自分がおかしい……みたいな、誤った強迫観念の中で一生を終えるとしたら、それこそ人生の損失ではないでしょうか。

世の中にはいろんな種類の正義があり、美徳とされることも社会によってマチマチです。

社会の主張する「正義」や「美徳」が、必ずしも絶対ではないことを知るだけで、人間はずいぶん物の見方や感じ方が変わるものです。

ディズニーのエンターテイメント

正直、ディズニーワールドに来るまで、「どうせ子供向けの演し物」と軽く見ておりました^^;

ところが、花火といい、パレードといい、ステージといい、規模も演技も、何もかもが桁違い。

衣装や美術は言うに及ばず、音楽、構成、台本、アクション、係員のなりきりサービスまで、ほんと手抜きしない。

特に『ライオンキング』のパフォーマンスで見る目が変わりましたね。

着ぐるみの屋上ショーみたいなものかな、と思ってたら、出演者はみなアフリカンで、リードヴォーカルの女性も「可愛い子ちゃん」などではなく、訓練された本物の歌手で、声もオーケストラを圧倒するほど太い。屋内シアターにもかかわらず、炎は燃えるし、組み体操(アクロバット?)は凄いし、天井でサーカスの女性はくるくる回るし、最後には四方から、シンバ、ブンバァ、ラフィキなどの山車がずずーっと登場して、サークル・オブ・ライフの大団円。

私もいろんな演し物を目にしてきたけど、ほんと感銘を受けました。

幼少時から、こんな高度なパフォーマンスを間近に見て育ったら、そりゃ、アメリカも一流のエンターテイメント王国になりますって。

私みたいに、着ぐるみの屋上ショーで育った人間には、構成すら思い付かない。

羨ましいと同時に、震撼しますよね。その国の底力に。

ライオンキング ディズニーワールド

路上パフォーマンスもサービス精神に溢れて、見ているだけでハッピーな気持ちになります。
この猛暑の中、ほんと手抜きしないんですよ。
テーマが『アフリカ』なら、それに合った世界を演出して、現実を忘れさせてくれる。
立ち止まる人が少数でも、一瞬たりと気を抜かない、あの精神は尊敬に値します。

ディズニーワールド

こちらは『アニマル・キングダム』に新しくオープンした映画『AVATAR』のテーマランド。
昼間はただのオブジェですが。

ディズニーワールド AVATAR

夜になると、全てが蛍光色に彩られ、まさに惑星パンドラの世界。
大きな鳥みたいなのに乗って、3Dシアターで「ハレルヤ・マウンテン」の飛行を体感できるアトラクションも数時間待ちの大人気。
私が訪れた時は、ディズニーエリア内のホテルの宿泊客だけ午前二時まで滞在することができて、夜十時過ぎに入場するお客さんの多かったこと! 時の経つのも忘れますよね。
ディズニーワールド

ディズニーの生キャラクターが登場するサービスもあります。こちらは不思議の国のアリス。コスチュームはもちろん、喋り方までアリスに徹していて、凄いとしか言い様がない。私なら、途中で笑ってしまいそう。演技になりません^^;

不思議の国のアリス ディズニーワールド