映画『ブラッド・ダイヤモンド』紛争ダイヤの悲劇・レオナルド・ディカプリオ最高傑作!

2016年8月25日映画, レオナルド・ディカプリオ

期間限定で無料視聴OKです。これは一見の価値があります。脚本、演出ともしっかりしてる。
妙に恋愛を絡ませなかったのは正解ですね。これくらいの「親しさ」で丁度いいんじゃないですか。
昨今のハリウッド映画は制作側が有名女優の裸を見たいからか、すぐヒーローとヒロインを絡めて脱がせますけど。

このレオ様はおすすめ。無精髭を生やしても、やはりジャックから抜けきれない。首から下のマッチョな体躯と、どうにも隠しようのない童顔とが相成って、「ああ、レオ様って、やっぱり・・」と再認識させられますが、熱演です。
私もファン歴15年以上ですが、たまにこういう当たり作があるので、応援したくなるんですよね

ブラッドダイヤモンド

大作『タイタニック』以後、これといった作品に恵まれなかったレオ様=レオナルド・ディカプリオがようやく渾身の作に巡り会った。
それだけで、レオ様ファン歴10年以上の私としては最高点をあげたくなってしまう。

映画『ブラッド・ダイヤモンド』。(公式サイトはblooddiamond

作品紹介

俳優・渡辺謙を一躍世界に知らしめ、トム・クルーズに「さけー(酒)!!」と叫ばせて、どう見ても舞妓と芸者を混同しているとしか思えないようなノリのジャポニズムでしばし失笑を買った『ラスト・サムライ』のエドワード・ズウィック監督が、迫力ある戦闘シーンを織り交ぜながら、禁断の紛争ダイヤとアフリカの生々しい悲劇を描いた社会派ドラマの大作だ。

アフリカで違法に産出されるダイヤモンドは、密輸業者を通じて巧みに合法的マーケットに紛れ込み、反政府組織の資金源となっている。
この紛争ダイヤによって、反政府組織は大量の武器を調達し、内戦を長引かせる一方、ダイヤモンド会社は巧みにイメージ商法や価格操作を行い、巨大な利益を得ているのである。

本作では、反政府組織に武器を調達する見返りとして紛争ダイヤを受け取り、イギリスの大手ダイヤモンド会社に売りさばいているダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)と、内戦によって家族と引き裂かれ、ダイヤモンドの採鉱場に送られて、大粒のピンク・ダイヤモンドの原石を見つけたアフリカ人のソロモン、そして、紛争ダイヤの真相を追う女性ジャーナリスト、マディーを通して、「ブラッドダイヤモンド」と呼ばれる紛争ダイヤとアフリカの内戦、それに巻き込まれた市民の悲惨な実情を、エンタテイメントの要素も織り交ぜながら非常にドラマティックに描いている。


2時間半もの長編だが、ストーリー展開もスピーディで、まったく飽きさせない。

戦闘シーンはリアルで迫力満点だし、ピンク・ダイヤモンドをめぐって二転三転する演出は非常にスリリングで、「ダイヤは誰の手に渡るのか」というサスペンス的要素も含んでいる。

声高に「アフリカは可哀相な国ですよ」「紛争ダイヤを買うことは悪いことですよ」と訴えるのではなく、それに巻き込まれた一般市民の悲劇に焦点を当てることによって、かえって問題提起に成功しており、見終わった後、宝飾店のショーケースに飾られたジュエリーの豪奢な輝きに苦々しい思いを抱く人が大半ではないだろうか。

本作は、ともかく脚本が良く、この手の社会派ドラマにありがちな説教臭いセリフがない。
人物設定もそれぞれの立場と動機をつぶさに描いていて、感情移入しやすく、誰の立場に立っても納得の行くドラマ展開になっている。

貧しい漁師ながら気高い魂と深い愛の持ち主であるソロモン(ジャイモン・フンスー)の侵しがたい存在感。

クールで個性的だが、熱い正義感を秘めたマディー(ジェニファー・コネリー)のシャープな輝きと女性らしさ。

そして、ダイヤの密輸に手を染めながらも、アフリカの生々しい現実から抜け出すことを切望してやまない元傭兵アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)のワイルドな魅力。

「適材適所」というよりは、各人がその役柄に惚れ込み、その技量をあますことなく見せつけた様は、まさに「魂を燃焼させた」としか言い様がない。

とりわけ、『タイタニック』であまりに強烈なインパクトを与えたせいか、その後10年余り、これといった作品に恵まれず、アカデミーにノミネートされた『ギャング・オブ・ニューヨーク』でも、『アビエーター』でも、どこか役柄と本来の魅力が空回りしているような印象だったレオ様が、この作品で着実にステップアップし、ようやく演技派としての足元を固めたことは、ファンでなくても大いに評価したいところである。
(彼はこの作品で2006年度アカデミー主演男優賞にノミネートされた)

デビュー当時は、少女漫画の王子様のような「美少年」キャラで、「タイタニック」以降は無理してエキセントリックな役柄(心を病んだ飛行機王ハワード・ヒューズなど)に自分を合わせてきたレオ様が、本作では、マシンガンを片手に、シュワルツネッガーみたいに顔を黒塗りにしてテロリストの巣に乗り込んだり、銃弾の飛び交う中を四駆で走り抜けたりと、今までにない筋肉系の魅力を見せてくれる。
今まで「ディカプリオなんて」と軽く見下していた人も、ボディビルで相当鍛えたであろう肩や腕の筋肉を見れば、彼の役者としての器量や努力を見直す気になるのではないだろうか。

しかも、物語の最後は再び『タイタニック』ときたもんだ。

レオ様は「僕は死んでも、君は生き延びて」という、愛に殉死する役柄をやらせたらピカ一です。

変にジャーナリストのマディーと肉体的に絡んだり、「I love you」という明確な愛情表現を避けたことで、かえって彼女との心の交流が際だった。

この映画が成功した理由の一つは、アーチャーとマディー、そしてソロモンの人間関係に、「感謝」「ときめき」「愛情」「誠実」といったものを持ち込まなかったことだと思う。
それを口にして言わせれば、この映画はたちまちお涙頂戴のメロドラマになり、アフリカの現実を生々しく描いたせっかくの演出も台無しになってしまうからだ。

マディーの記事に掲載されたアーチャーの写真を感無量に見つめるソロモン。
アーチャーからマディーにかけられる、淡々とした最後の長距離電話。

それだけですべてが分かる。

そういう意味でも、「あえて口にしなくても」、その思いを軽やかに表現できるようになったレオ様に、役者としての成長ぶりを見ずにいないのである。

思えば、レオ様は、見映えのする美男俳優でありながら、これといった作品に恵まれない損な役者さんである。

最大の理由は、顔も喋りも「童顔」で、「50歳過ぎてもジャニーズ」みたいに大人になりきれない雰囲気だろう。

年を食った彼が、高度な演技力を要求される大人の役柄を真面目に演じれば演じるほど違和感が生じてしまう。
狂気の飛行機王を演じた『アビエーター』で、「背伸びしてるなぁ」と感じたのは私だけではないはずだ。

それだけに、今回、顔を真っ黒に塗りたくって、マシンガンをぶっ放すような役を演じたことは、役者としての本気度を十分に感じさせてくれた。

『ロミオ+ジュリエット』や『タイタニック』もそうだけど、レオ様は仕立てのいいスーツを着て王子様然と微笑んでいるよりは、泥まみれ、傷だらけになって動き回っている方がはるかに絵になる。

今後も、額絵のような役柄ではなく、全身で激しく表現するようなドラマティックな役をどんどん演じて欲しいと思う。

それにしても、彼がちっともアカデミー主演男優賞を獲れないのは、世の中の男は、みんなディカプリオが嫌いだからである(マジで)。
世の女性が「レオ様、素敵」と思うほどに、世間一般の男性はレオナルドがそれほど素晴らしい役者だとは思っていない。
この作品で実力が認められ、次もまた良い役柄を掴んだとしても、彼がアカデミーを獲るのは至難の技だろう。
恐らく、彼は、頑張れば頑張るほど、「無冠の帝王」で終わる可能性が大きいのではないか。

「ブラピが好き」とか「トム・クルーズが格好いい」とか言うのは、割と当たり前に受け入れられるけど、「レオ様が好き」と言うと、なぜか周囲が200メートルくらいザザーッと引いてしまう、世界一気の毒なハリウッド・スター。
長年のファンとしては、アカデミー授賞式の壇上に立つ彼の姿を見てみたい気もするが、まじでそれが実現したら、「また一からやり直し」という予感がしないでもない。
『タイタニック』のように栄光の余韻に苦しむよりは、「かやの外」で伸び伸び頑張る方が彼らしくていいような気もするのだが。

ともあれ、映画『ブラッド・ダイヤモンド』は、2007年度の傑作であることに間違いない。

社会の一員として何が出来るか――ということを考えさせられる、非常に質の高い社会ドラマである。

レオ様 垂涎の作品

私がレオ様にすっ転んだ衝撃の官能異色作。どう見ても高校生にしか見えない詩人ランボーを一所懸命に演じてます。
男同士のキスシーンでは、アメリカ村のミニシアターに溜め息が漏れとった。裸もきれいで、可愛いかった☆
永遠にこのままでいて欲しかったね。
『太陽と月に背いて』のレビューはこちら

何を今さら・・なタイタニックですが、この限定版は長大な未公開シーン、インタビュー、裏話etc、てんこもりで、タイタニックを端から端まで舐めるように味わいたい(?)人は必見のDVDセットです。
2012年には4時間にも及ぶ完全版が公開されるとのこと。
どうせなら「アバター」みたいに3Dでやって欲しい(いや、きっと、いつか3Dになる!)
私が3D映画で見たいのは、レオ様だけです。

2012年に叶いました。3Dタイタニック! よかった・・

このところアクション続きのレオ様が中東のテロリストに仕掛ける危険なトリック。
ちょっと太目のラッセル・クロウとの掛け合いも素晴らしく、まったくもっていい男に成長してくれた、と、姉さん、思わずにんまりでございます。
アメリカでは大コケだったようですが、レオ様を楽しむにはおすすめ。
拷問のシーンは、レオ様も撮影後、三日も寝込んだそうですよ。私も見ていて痛かった・・

初稿:2008年11月05日