今だ、ソファに押し倒せ! 爆風スランプ『青春りっしんべん』と『それから』

2017年9月15日音楽, 男のドラマ

私が『爆風スランプ』を聞くようになったのは、学生寮のルームメイトにコンサートに誘われたのがキッカケでした。

その時、ハゲ頭のヴォーカルの顔だけは知っていたので、「ねえねえ、爆風スランプのコンサートに行こうよ」と誘われた時、

「えええっ!!! やだよ、それって、ステージでビニールバッグかぶって『即身成仏』したり、お尻の穴に花火突っ込んでバチバチやるんじゃないの??」

と激しく抵抗したもの。

が、友人いわく、

「バーーカ。それは『電撃ネットワーク』。爆風スランプのヴォーカルは『サンプラザ中野』だよ。めっちゃ歌うまいから。絶対に楽しいよ」

電撃ネットワーク↓
電撃ネットワーク

サンプラザ中野はこっち↓
サンプラザ中野

この方、吉田秋生のBANANA FISHに出てくる「生体実験される」男性キャラに似てますよね。名前忘れた(^^;)

*

でも、『爆風スランプ』なんて聞いたことないし、日本のロックバンドなんてあんまり興味ないからなー、と渋っていたら、友人が手持ちのCDをどさっと貸してくれました。
その中で一番ウケたのが「青春りっしんべん」です

おいでよ 僕の家に
おいでよ 僕の家に

いとこの結婚式で 家の人いないんだ
遠慮はしなくていいぜ 夜まで帰らないぜ

コーヒー入れるからさ テレビでも見ててよ
そこに座るといいよ 大きなソファの方
ドリップ式だから ちょっと待っててね
このテレビ面白いね ねぇ ねぇ

今だ!!

ソファに押し倒して 唇奪っちゃえ
最初は嫌がるけど 照れてるだけだから
バタバタ暴れるのは 喜んでる証拠さ
突然泣き出したら ひたすら謝れ

ごめんね 涙拭いて コーヒーでも飲んでよ
「もう帰るわ」なんて言わないで もう何もしないから
新しいレコードがあるんだ 君の好きな
アイツの二枚目だぜ 二階で聞かないか?
コンパクトディスク(CD)だから音がいいでしょ
この楽曲 ロマンティックだね ねぇ ねぇ

今だ!!

ベッドに押し倒して 腰なんかもんじまえ
最初は嫌がるけど 照れてるだけだから
バタバタ暴れるのは 喜んでる証拠さ
突然泣き出したら ひたすら謝れ

どっかの婦人団体が聞いたら激しく抗議しそうな箇所もありますが、ああ、昔の高校男子──「草食系」などと言われだす、ずっと以前のバブル期の男たち──そう、それこそ、側に寄っただけで妊娠しそうな勢いの、あのムンムンとした若頭ども──朝から晩までモンモンとして、ベッドの下にエロ本を山のように隠して、女のコの夏の薄着に目を凝らしてるあの連中の、まさに性質そのものな歌詞に、私、笑い転げてしまったのです。

そう、ホントに、こんな感じだったよなー、って(笑)

「もう何もしないから」とか「突然泣き出したら ひたすら謝れ」とか。

バブル世代というと、女ばかりがイケイケのイメージがありますが、男もどうして、勢いありましたよ。「女の尻を追い回す」とはまさにこのこと、みたいな。もちろん、皆が皆、お下品なわけじゃない、中には「オフコースな世界」のフォーク系男子もおって、それなりにみんな青春してたわけだけど、でも、やっぱ、私の記憶では、みな似たり寄ったり、渡辺淳一センセイが著書『男というもの (中公文庫)』の中で「十代の男子は股の間に暴れ馬を飼っているようなもの」と表していたけど(←それはアンタだけやろ、とツッコミを入れたくなるような話ではあるが)、なんか分かるような気がします。


「無理だ!」もスピード感があって面白い。爆風はパッパラ-河合さんのギターと江川ほーじんさんのベースがいいね。ファンキー末吉さんのドラムも、もちろん。みんなイイ。

「せたがやたがやせ」も面白い。コンサートでは「ヨイショ!」の掛け声の部分で、観客がみんなジャンプするの。

※このあたりの動画は削除&UPを繰り返してます。興味があれば、YouTubeで検索してみて下さい。

*

サンプラザ中野はいい声してるし、歌唱力もある。バンドとしてもセンスがいいんですよね。

『Runner』の大ヒットで国民的アイドルになって、すっかりメジャーな存在になってしまったのだけど、私の友人いわく「こんなの、私の知ってる爆風じゃない!」と怒ってました。。

拝啓、忌野清志郎さま』にも書いてるけど、決して気取ってる意味じゃなくて、私はホントにロックとか日本のポップスとか興味なくて、なんでそんなにみんな夢中になるかなー、って感じだったんです、少女期から青春期にかけては。

結局、バンド系のコンサートで出かけたのって、上記の「RCサクセション」と「爆風スランプ」の2回だけで、自分でも「なぜにRC? なぜに爆風?」なんて思い出なんですけどネ。

でも、楽しかった。

爆風のコンサートに行った時、右に左に揺れ揺れしてたら、

まりちゃん、タテのりよ、タテのり!

と言われて、あー、タテにシェイクするのね、なんて、初めて知ったんだけど、ほんと会場中、スゴイ熱気で、ここまで大勢の観客を夢中にさせられるのって、やっぱ才能なんだなー、とつくづく思ったもの。

まあ、若い頃の私、思い込みも激しいし、先入観やら固定観念やらで凝り固まってたけど(今でもそうかもしれないが)、RCファンの「ひろみちゃん」といい、初期爆風ファンのルームメイトといい、私みたいな融通の利かない人間をこういう場所に連れ出してくれる友人が居た、というのは、有り難いことだったなぁ、とつくづく思う。

でも、どうして私に声かけしてくれたのか、今でも不思議だけどね。。

ともあれ、今の若い世代は爆風スランプとか聞くのかな?

一度も聞いたことがない! という方は、ここにアップしてるYoutubeをぜひぜひ聞いて欲しい。

最後に、私を爆風スランプのコンサートに誘ってくれたTちゃんに捧げたい。

名曲中の名曲と言われる「それから」です。歌詞も素敵。

「それから」(こちらの動画は削除防止の為か、まったく違うタイトルと写真が使われてますが、本家の歌です)


予告通りに 別れの日は 僕らの上にやって来て
街を出て行く君と ここに残る僕とをほどいた

さよならなんて何度もして その度に平気になった
だけど今度は 今度だけは
うまく気持ちをおさえられない

夕暮れの駅 すべりだしてく
君の電車が 加速する想い

10年も20年も 君のことを思うだろう
地下鉄にゆられながら 何を見つめてるの

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爆風スランプもいくつかベスト盤を出してるのですが、ヒット曲が多いこともあり、みんなの好きな曲や名曲と呼ばれるものが全て一枚のベスト盤に収まってることはまずありません。解散して、著作権うんぬんの問題もあるのでしょうが。

「ランナー」のヒットで市民権を得た爆風の6枚目。ベーシストの交替もどこ吹く風,確立された彼らのサウンドと世界で突っ走る。カッコつけないストレートな歌詞が,相変わらず愉快痛快爽快だ。シリアスになりすぎないからこその切実さというのもある。

「それから」「満月電車」「大きな玉ねぎの下で」が収録されています。

サンプラザ中野のヴォーカルとその詞のコミカルなアナーキズムと,彼らの風貌とそのステージから{ロック界の大道芸人}と呼ばれるようになった爆風スランプ。すでに廃盤になってます。

「青春りっしんべん」「せたがやたがやせ」が収録されています。

初期の代表曲から国民的ヒット曲まで有名どころを収録した2枚組。

新たに編集されたベスト盤。

ここに「それから」や「青春りっしんべん」が入ってないのは痛い。シングルカットのベスト盤なので仕方ないけども。
本当の爆風を知る為には物足りない選曲だと思う。