80年代の百花繚乱 You Spin Me Round (Like a Record)

最近、GroovesharkからAccuRadioに鞍替えして、『DECADE: ’80S』ばっかり聴いてます。

他の年代も聴いてみたけど、一番しっくりくるのがやはり『80年代』。次が『70年代』

歌詞、メロディ、勢い、個性、どれをとっても、やっぱ80年代のヒット曲が一番胸に響きます。

そんな忘れじの80年代ヒット曲の中でも、特に「腰の回る音楽」として記憶に留めているのが、デッド・オア・アライブの「ユー・スピン・ミー・アウト」。

きっと曲名とアーティスト名は知らなくても「ユー・スピン・ミー、ラゥンラゥンベビラン、ララ、ライク、レビレビ・ラゥンラゥン」のさびの部分は聴いたことがあるんじゃないでしょうか。

実は私もタイトルとか全然知らなくて、最近になってAccuRadioで知った次第です。

ほとんどお金のかかってないクリップが素晴らしい。

今にして思えば、ミラーボールも恥ずかしいね。

踊りももっさりしてるけど、この曲は一度聴いたら忘れない。

ディスコ文化を象徴するようなヒット曲だと思います。


同じことを考える人が世界中にいるんでしょう。

サダム・フセインの息子ウダイとその影武者となった男の悲劇を描く映画『デビルス・ダブル』の一場面にも登場します。

80年代、イラクの民が苦しんでいるにもかかわらず、フセインの息子ウダイは高級クラブで乱痴気さわぎ。
自分の愛人を『ベイルートNo.1の女』として影武者に紹介する。

ここで「君とお近づきになりたい」と歌い上げるYou Spin Me Roundが流れるのが非常に印象的。

「80年代のナイトクラブ」を象徴する音楽としてこの曲を取り上げたのはベスト・チョイスですよね。


なぜ80年代洋楽に回帰するのか

でも、私のお姉さん世代になると、やっぱり「ビートルズ」「レッド・ツェッペリン」「ローリング・ストーンズ」あたりの方が「もっと上等よ」という話になってくる。

あのへんのコアなファンに言わせれば、ツェッペリン以降は劣化コピーらしい。

そこまでは思わないにしても、みな、あそこから影響を受けてるのは確かですよね。

ただ、80年代は、そこにもう一つ要素が加わってる。それは何かといえば、「既成のものを打破するチャレンジ精神と反抗心」でしょう。

今だとレディ・ガガの個性的なファッションが注目されますけど、ああいうビジュアル革命みたいなものは、カルチャー・クラブのボーイ・ジョージが出てきた時のインパクトに比べれば小さいし(というか、私たち世代には既に知ってる話)、その前にはKISSのメイクもあった。日本でもアン・ルイスや山本リンダや沢田研二が既にやってる。だから全然珍しくない。

70年代の正統派ロックから脱皮して、もっと新しいこと、もっと面白いことをやろう! というエネルギーが一気に花開いたのが80年代と感じます。

日本のアイドル歌謡曲にしても、その源には「山口百恵・森昌子・桜田淳子」「キャンディーズ」みたいな正統派アイドルがいて、その続きにファッションも踊りもグレードアップした松田聖子・中森明菜・小泉今日子なんかが出てきたわけですしね。

そうした流れをずっと見てきて、「出るべきものが出尽くした」という感は否めません。

多分、90年以降、そして00年に到っては、あまり心に引っ掛かってこないのは、何を見ても「既視感」があるからでしょう。

ただ、私のお姉さん世代に「ビートルズに勝るものはないわよ!」と言われても、私自身ピンとこないのと同じように、90年代、00年代のヒット曲から入った若い世代にとっては、You Spin Me Round を見ても、マイケル・ジャクソンを見ても、「へ~」ぐらいにしか思わないのかもしれません。

だって、それをライブで体験してないから。

「ビートルズ来日コンサート」が当時のファンにとって失神するほど凄い出来事だった、と言われても、やっぱ分からないのと同じです。

ジョン・レノンが射殺された事も、同様。
LOVE&PEACEのブームをリアルに体験してないから。
あれがどれほど重い出来事だったか、我が事のように感じられないのと同じです。

そう考えると、「この曲がいい」というのは、「この曲が流れていた時に、友達とディスコで踊って楽しかった」「FMラジオを付けると、一日一回はこの曲がかかってた」という思い出へのノスタルジーなのかもしれません。

また逆に、その曲のリアル体験がなくても、いつの時代に誰が聴いても「いい」と思えるのは、やはり名曲なんでしょう。

何十年も経てから、この曲が「Dead or AliveのYou Spin Me Round」と分かってよかったです。

あともう一つ。涙腺がゆるむのが「ギブ・ミー・アップ」ですよね。

Michael Fortunati – Give Me Up

これも耳にしない日はなかったもん。

これは友達と向き合って、「ギミ・アップ」の部分で、前に四歩、後ろに四歩、交互に繰り返し入れ替わるのが楽しいですよ。


■ 映画『デビルズ・ダブル』はこちらを参照 → 神と悪魔とインシャアッラー 映画『デビルズ・ダブル』

Photo : http://the-music-flows.blogspot.com/2010/05/artist-in-depth-dead-or-alive-part-2.html

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