女性と恋愛

未来の行方

2002年5月1日

ワールドカップが近づいています。

メディアではサッカー関連のニュースが取り上げられることも多く、ファンの方は開催が待ち通しでしょう。

私はサッカーはあまり詳しくないのですが、ワールドカップの五分間PR番組で、選手の一人がこんな事を言っていました。

「ワールドカップなんて現役時代に何度もある事じゃない。ぜひ出場したいですよ。自分がスタメンに選ばれるかどうかは分からないけど、今はただ自分に出来ることを精一杯にやるだけです」

よく言いますね。『人事尽くして天命を待つ』と。

選抜を控えた選手の皆さんにとって、スタメン発表を待つ今この時は、まさにその心境でしょう。

四年に一度しか開催されないワールドカップは、選手にとっては一生に一度の晴れ舞台です。誰だって選抜メンバーとして憧れのグランドでプレイしたいでしょう。

かといって、志願する誰もが選抜されるわけではありません。

資格試験のように、あるレベルに達すれば合格できるというものでもありません。

最終的には監督の胸一つにかかっています。

選手の皆さんにとっては、やるだけやって、運を天に任すという心境でしょう。

この世には自分一人の努力ではどうにもならない事がたくさんあります。ワールドカップの選抜だってそうです。努力すれば認められる、実力があれば確実に選ばれる、という訳ではありません。

いろんな要素が絡み合い、戦略が練られた上に、選手が選ばれます。中には、相応の実力があっても、周囲とのバランスやその他の事情から選ばれない人もあるでしょう。それは、その人自身に問題があるのではなく、そういう時の流れが決めた事なのです。
そう言ってしまえば、夢も希望も無いかもしれませんが、しかし、この世には自分一人の努力ではどうにもならない事が厳然とあるのです。悔し涙を流そうと、恨み言を口にしようと、その時の流れを自分一人の力で変えることはできません。

かといって、投げやりになるのではなく、先の選手がインタビューで答えたように、「今できることを精一杯やる」、それが未来を決めるのではないでしょうか。

もちろん、精一杯努力しても、選抜されないケースもあるでしょう。

前の大会では、Jリーグ・ブームの立て役者だった三浦和義選手が選抜落ちして、大変な論議になったように、この世には精一杯頑張ってもどうしようもない事がたくさんあると思います。

恋愛だってそうです。

どんなに誠実に愛そうと、100%愛が返ってくるわけではありません。またいろんな事情から、やむなく別れねばならないこともあるでしょう。

恋愛は、相手あっての幸せですから、自分一人が土俵の上で闘っても、それこそ独り相撲に過ぎません。

それを、思う通りにならないと嘆いても、怨んでも、どうしようもありません。他人の心は、自分の持ち物ではないのですから。

愛しても、愛しても、報われない時、どんなに頑張っても実らない時、人は本当に傷つき、苦しみ、もう自分の人生など終わってしまったような気がします。泣いても泣いても涙は尽きず、他人にどんなに慰められてもかえって空しいだけで、また新しい出会いがあることなど思いもつきません。

しかし、愛における幸せは、愛している間の取り組み方、そして失った時の心の持ち方で決まるような気がします。

前にも書きましたが、中途半端な恋愛は中途半端な恵みしかもたらしません。

ここで言う「中途半端」は、「なんとなく好き」という意味ではありませんし、「真剣になる」ことは、前後不覚になるほど相手に夢中になるになることでもありません。

どれだけ誠実に相手と向き合い、自分にも相手にも心を尽くせるか、多くのことを学び取るか、それが本当に「恋愛に真剣に取り組む」ということだと思います。

同じ人を好きになるなら、茶化したり、ごまかしたり、スペアを用意して逃げ道を作るようなことはせず、思い切り好きになった方が得るものが多いです。もちろん、自分が真剣に好きになったからといって、相手からも同じように愛が返ってくる訳ではありませんが、中途半端に好きになって、中途半端に恋愛に取り組んでも、結局、愛する人との心の絆を作り損ねて、不安定な、どこか満たされない思いに始終するんですよね。たとえ表面上は上手くいったとしても。

恋愛――愛する人との関係作り――は、自動車の教習と同じです。

最初はおそるおそるハンドルを握り、ぶつけたり、こすったり、はみ出したりしながら運転技術を身に付けていく、あの過程と同じです。

最初から黄金に輝く絆を織り上げられる人など稀です。

多くの人は、相手を怒らせたり、傷つけたり、また自分も悲しんだり、苦しんだりしながら、その方法を学んでいくものです。

そして、中途半端な取り組みをしていると、中途半端な絆しか作れなくなる――何とか身に纏うことは出来るけど、ここも、あそこも、穴だらけで、ちょっと動けばすぐに破れてしまう、そんな脆い絆しか織れないんですね。

経験を積めば積むほどコツが分かってくるように、恋愛も真剣に取り組めば、いつか黄金の絆を作れるようになると私は思っています。一度や二度、失敗したからといって、それで全てが終わってしまうのではなく、あきらめさえしなければ、神様はもう一度チャンスを下さるし、ステップを踏んで上がる度に、あなた自身の幸福度も確実にアップしていくんですよ。

真剣に求めない、取り組まない人には、チャンスだって訪れません。

周囲にどんなに笑われ、バカにされてもいいから、恋愛する時は、相手とがっぷり四つに組んで、闘い抜いて下さい。

恋愛の神様に、「コイツの熱意には負けた、そろそろ幸せにしてやるか」って、思われるくらいに。

「相手あっての幸せ」の典型例ともいえる恋愛ですが、先が見えなくて、不安で、苦しくて、つらいのは、選抜を控えたサッカー選手も同じです。世界中探せば、自分一人の努力ではどうにもならないことに、今精一杯取り組んでいる人が、たくさんおられる事でしょう。

しかし、「あなたは選抜されません」と最初から分かっていたら、誰がグランドで汗水流して練習に励むでしょうか。

たとえ、選抜落ちしたとして、「あなたの努力はまったく無駄でしたね」と、誰が言えるでしょうか。

長い目で見て、それが完全な敗北に思えますか?

誰だって、報いがあるかどうか分からないようなことに、全力を注ぎ込むようなことはしたくありません。報われなかった時の痛みや苦しみを思えば、何もかもが無駄に思えて哀しくなることもあるでしょう。

でも、今出来ることに精一杯取り組むかどうかで、未来は必ず変わってきます。

いつかきっと、耕しただけの実りを手にすることができるでしょう。

そう信じて、今日も頑張りましょう。

You Might Also Like