Notes of Life

労働相談苦情処理システム(3) 労働訴訟等にかかる資金の貸付制度

2014年11月7日

[alert type=”success”]以下の資料は2000年に調べ物をしていた時に入手したものです。現在の内容とは異なりますし、自治体によって労働相談のサービスも異なりますので、あくまで参考にご覧ください。 [/alert]

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職場で問題が生じた時、いきなり労働監督署とか、組合とか、法律事務所とか、普通の人には簡単に行けるものではないです。

しかしながら、自治体によっては、労使専門の弁護士が無料で相談に乗ってくれて(情報は守秘されます)、場合によっては、企業のトップや労務の責任者に直接掛け合って下さいます。

また、企業側の人事部や労務の担当を交えて話し合いの場も設けて下さいます。

費用はオール無料です。(自治体によって異なります)

職場で不当な扱いを受けた時、泣き寝入りしなくても、いきなり労働監督署や労組や法律事務所に行かなくても「完全無料でこういう社会サービスが使える」ということも知っていただけたらと思います。

また、これから類似の社会サービス構築を検討中の団体、個人、その他にとっても参考になれば幸いです。
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労働相談苦情処理システム

豊中市労働相談苦情処理システムの概要

豊中市では、平成5年7月から、

(1)個別労働紛争を解決に導くための「あっせん」制度

(2)雇用の分野における権利侵害を回復するための訴訟等に要する費用の貸付制度

からなる『豊中市労働相談苦情処理システム』を実施しています。

このシステムの基本的なフレームは左図のとおりです。

労働相談

豊中市では、「勤労者相談室」など3ヵ所に労働相談窓口を開設し、市内の労使関係者の抱えるトラブルや悩みの解決にあたるとともに、必要な情報の提供を行っています。

雇用・労働の分野のトラブルは、原則として、まず紛争当事者によって適切な解決が図られるように努めていただきますが、市は、労働相談窓口を通じて、この解決促進に必要な情報の提供を行います。

労働訴訟等にかかる資金の貸付制度

Ⅰ 労働訴訟等資金の貸付け

雇用の分野で権利侵害を受けた労働者が労働訴訟等を提起する場合で、次の①~③のいずれの要件も満たす方は、その訴訟等に要する資金の貸付けを受けることができます。

ここにいう「訴訟等」とは、民事訴訟手続、民事執行手続、民事保全手続、行政事件訴訟手続その他の裁判所における民事事件および行政事件に関する手続をいい、使用者原告訴訟があった場合のこれへの応訴、大阪弁護士会仲裁センターが行う仲裁手続を含みます。

① 個別労働紛争についての訴訟等の提起、申立てを行う方で、その訴に相当の理由があると認められるもの。

② 豊中市内に住所を有し、住民基本台帳に記録されている方

または外国人登録原票に登録されている方。

③ 経済的理由により資金の貸付けを受けなければ当該訴訟等を提起することができない方。

Ⅱ 貸付けの手続

貸付金の貸付けを受けようとする方は、訴訟等の提起の前に「労働訴訟等資金貸付申請書」を市長に提出してください。

この際、労働訴訟等資金貸付申請書には、次に掲げる書類を添えていただきます。

① 貸付を受けようとする方の住民票の写しまたは外国人登録済証

② 訴訟等に要する費用の支払予定額調書

③ その他 市長が必要と認める書類

その後、豊中市労働紛争調整委員会において貸付の可否について審査を行います。貸付金の貸付の可否およびその金額を決定したときは、書面により、その旨を通知します。

貸付の決定の通知を受けた方から「労働訴訟等資金借用証書」を提出していただき、貸付金を交付します。

手続の為の書式は労働福祉係に用意してあります。また、一切の手続は、労働福祉係を窓口に行います。

Ⅲ 費用の貸付けの可否決定

資金の貸付けの対象となる訴訟等は個別労働紛争についての訴訟等で、当該訴訟等の提起、申立て等について相当の理由があると認められるものであって、豊中市労働紛争調整委員会により当該資金の貸付けをすることが適当であると認められたものです。

豊中市労働紛争調整委員会では、申請書に記載された事項ならびに市があらかじめ調査した事項を参考に、その申請についての貸付けが妥当であるかどうかを審査します。

あっせんの場合と異なり、訴訟等に要する資金の貸付け可否決定に際して、市があらかじめ行う調査は、事業主または使用者に対する照会を基本とし、調整委員会においても事実経過に関する詳細な調査や主張の妥当性に関する綿密な判断は行わないものとします。これは、訴訟に至った場合、事実認定と主張の妥当性の角にことは裁判所の任務であって、調整委員会の判断が当事者に予断を与えかねず、そのことが当事者の意思決定を歪める危険性に配慮したものです。

また、このことから「勝訴の見込みがあること」を貸付けの要件にはしません。訴えの主張に筋が通っているかどうかで判断します。

貸付けの可否決定に際して、あっせんの前置きやあっせんの不調を条件とすることはしません。これは問題の解決をかえって遅らせる結果を招きかねないことに配慮したものです。

あっせんによる解決をご希望の場合は、市から照会の際にお申し出下さい。申立て人が同意したときに限り、あっせんに移行します。

可否決定に関する審査の結果は直接申し立て人に通知します。

Ⅳ 貸付金の額と返済

貸付金の額は、当該訴訟等一件につき、左記①~④に掲げる費用の合計額とします。ただし、その額が五十万を超えるときは、五十万円を限度とします。

ここで「当該訴訟等一件」とは、訴訟事件については裁判手続の審級ごとに一件と計算するものとします。

① 民事訴訟費用等に関する法律第二章の規定により裁判所に納付

する費用

② 当該訴訟事件につき弁護士に支払う着手金。ただし、弁護士会

の定める「報酬等基準規定」による額を限度とします。

③ 仲裁の申立てにあっては、当該仲裁機関が定める仲裁申立てに

かかる費用

(当該仲裁事件につき弁護士に支払う着手金を含みます)

④ その他個別労働紛争の解決に要する費用であって市長が特に必要であると認めるもの

貸付金は無利子です。

貸付金の交付を受けた方(以下「借受人」といいます)は、当該訴訟等が終了した日の翌日から起算して六ヶ月以内に、当該貸付金の全額を返済していただきます。

ただし、敗訴したり、債権の確保ができなかったとき、生活困窮など、やむを得ない理由があると認めるときは、返済期限を延長することもできます。

貸付金の返済方法は、全額一時払いとします。ただし、やむを得ない理由があると認めるときは、分割払いとすることもできます。

事業主の皆さんへ

この労働訴訟等費用の貸付制度は「はじめに」の項でご説明しましたように、個別労働紛争について迅速かつ妥当な解決を図る行政的救済機関がないため、権利侵害を受けた労働者が多くの場合泣き寝入りせざるを得ないという現実に配慮して創設したものです。

したがって、使用者の側から訴訟等の提起(使用者原告訴訟)にかかる費用の貸付は予定していません。反対に、使用者原告訴訟等があった場合でも、被告となった労働者の主張に相当の理由があるケースでは、当該労働者に応訴にかかる費用の貸付けができるものとしています。

ただし、この制度は、労働者の申し出を無原則に受け入れて運用するものではありません。

すなわち、労働者から貸付けの申請があっても、その主張に相当の理由がない限り貸付けを行うものではありません。またその判断の前提として、市から事前に使用者の皆さんに事実経過や主張の当否について照会をさせていただきます。その結果、労働者の主張に合理性が認められるものに限って貸付けを行うものです。

なお、市からの照会について、正当な理由なくこれを拒否された場合には、当該申立て人の主張する事実経過が正しいものとみなして、貸付けの可否決定を行わせていただくこととします。

労働相談苦情処理システム

豊中市労働訴訟等に係る資金の貸付けに関する要綱

(目的)

第一条

この要綱は、豊中市雇用の分野における権利侵害の救済等に関する要綱第十九条に定める労働訴訟等に要する費用に充てる資金の貸付け(以下「資金の貸付け」という)に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第二条

① この要綱において「訴訟等」とは、裁判手続(民事訴訟手続、民事執行手続、民事保全手続、行政事件訴訟手続その他の裁判所における民事事件および行政事件に関する手続(応訴を含む)をいう)および仲裁手続(大阪弁護士会仲裁センターが行うものに限る)をいう。

② 前項に規定するもののほか、この要綱における用語の意義は、豊中市雇用の分野における権利侵害の救済等に関する要綱の用語の例による。

(貸付対象訴訟等)

第三条

この要綱による資金の貸付けの対象となる訴訟等は、個別労働紛争についての訴訟等で、当該訴訟等の提起、申立て等(以下「提起」という)にて相当の理由があると認められるものであって、豊中市労働紛争調整委員会により当該資金の貸付けをすることが適当であると認められたもの(以下「貸付け対象訴訟等」という)とする。

(資金の貸付けを受ける者の資格)

第四条

資金の貸付けを受けることができる者は、貸付け対象訴訟等を提起でき、かつその意思が明らかな者であって、次の各号に掲げるいずれもの要件を備えているものとする。

一:本市の区域内に住所を有し、住民基本台帳法(昭和42年法律弟81号)に基づく住民基本台帳に記録されている者(外国人登録法昭和27年法律第125号)に基づく外国人登録原票に登録されている者を含む)

二:経済的理由により資金の貸付けを受けなければ当該訴訟等を提起することができない者。

(貸付金の額)

第五条

貸付金の額は、当該訴訟等一件につき次の各号に掲げる費用の額(その合計額が50万を超えるときは50万円)とする。ただし、訴訟事件については裁判手続の審級ごとに一件と計算する。

一:民事訴訟費用等に関する法律(昭和46年法律第40号)第二章の規定により裁判所に納付する費用。

二:当該訴訟事件につき弁護士に支払う着手金(弁護士会「報酬等基準規定」による額を現と度する。以下「着手金」という)

三:仲裁の申立てにあっては、当該仲裁期間が定める仲裁申立てに係る費用(当該仲裁事件につき弁護士に支払う着手金を含む)

四:その他個別労働紛争の解決に要する費用であって市長が特に必要であると認めたもの

(貸付金の貸付けの申請)

第六条

① 貸付金の貸付けを受けようとする者は、訴訟等の提起の前に労働訴訟等資金貸付申請書を、市長に提出しなければならない。ただし、市長が特にやむをえない事由があると認めるときはこの限りではない。

② 前項の労働訴訟等資金貸付申請書には、次に掲げる書類を添えなければならない。

一:貸付を受けようとする者の住民票の写しまたは外国人登録証

二:訴訟等に要する費用の支払予定額調書

三:前二号に掲げるもののほか、市長が必要と認める書類

(貸付金の利率)

第七条

貸付金は、無利子とする。

(貸付決定の通知等)

第八条

① 市長は、貸付金の貸付の可否およびその金額を決定したときは、書面により、その旨を、当該申請者に対し通知する。

② 市長は、前項の貸付けの可否の決定に当たっては、豊中市労働紛争調整委員会の意見を聴かなければならない。

(貸付金の交付)

第九条

市長は、前条の規定による貸付けの決定の通知を受けた者に対して貸付金を交付するときは、その者から労働訴訟等資金借用証書を提出させるものとする。

(貸付金の返済等)

第十条

貸付金の交付を受けた者(以下「借受人」という)は、当該訴訟等が終了したときは、当該貸付けに係る資金の全額を返済しなければならない。

(貸付金の返済期限)

第十一条

貸付金は、当該労働訴訟等が終了した日の翌日から起算して六ヶ月以内に返済しなければならない。ただし、市長がやむを得ない理由があると認めるときは、これを延長することができる。

(貸付金の返済方法)

第十二条

貸付金の返済方法は、全額一時払いとする。ただし、市長がやむを得ない理由があると認めるときは、別に定めるところにより分割払いすることができる。

(延滞金)

第十三条

① 市長は、借受人が返済期限までに貸付金を返済しないときは、返済期限の翌日から起算して返済の日までの日数に応じ、その延滞した額につき年14.6%の割合で計算した額の延滞金を徴収する。

② 前項に規定する延滞金の額の計算につき、同項に規定する年あたりの割合は、閏年の日を含む期間についても、365日あたりの割合とする。

(貸付金等に係る責務の免除等)

第十四条

この要綱による貸付金または延滞金に係る徴収停止、履行期限の延長、責務の免除等については、地方自治法(昭和22年法律22号)に基づく債権の管理の定めによる。

(貸付けの決定の取り消し等)

第十五条

① 市長は、貸付金の貸付けの決定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該貸付けの決定の全部または一部を取り消すことができる。

一:相当と認められる期間内に訴訟等を提起しないとき。

二:正当な理由なく訴訟等を取り下げたとき

三:貸付金を貸付けを受けた目的以外の目的に使用したとき。

四:偽りその他不正な手段により貸付けを受けたとき

五:前各号に掲げるもののほか、この要綱に違反し、または市長の指示に従わなかったとき

② 市長は、前項の規定により貸付けの決定を取り消したときは、書面により、その旨を、当該貸付金の貸付けの決定を受けた者に対し通知する。

③ 市長は、第一項の規定により貸付金の貸付けの決定の全部または一部を取り消した場合において、当該取り消しに係る部分に関し既に交付した貸付金があるときは、期日を定めてこれを返済させるものとする。

④ 第十三条の規定は、前項の規定による貸付金の返済について準用する。

(届出事項)

第十六条

① 借受人は、貸付金の返済が完了するまでの間において、次の各号のいずれかに該当するときは、速やかに、その旨を市長に届出なければならない。

一:訴訟等を提起したとき

二:訴訟等が終了したとき。

三:訴訟等の請求の趣旨、原因等を変更したとき

四:借受人に氏名または住所の変更があったとき

五:訴訟等の進行過程において重大な変更があったとき

② 借受人の相続人は、借受人が死亡したときは、速やかに、その旨を市長に届け出なければならない。

(報告の徴収)

第十七条

市長は、借受人または訴訟等の継承者に対し、貸付金に係る訴訟等の進行状況、貸付金のしよう状況その他必要な事項に関し、報告または説明を求めることができる。

(委任規定)

第十八条

前各条に定めるものほか、この要綱の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附則

この要綱は、平成五年七月一日から実施する。

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