ポーランドには仮免制度がない代わり、技能試験は45分かけてみっちり行われます。
試験中止となる基準も厳しいです。
合格率は、たったの34%(うちの地元)
運転開始とほぼ同時に試験中止を宣告される場合もあり、5~6回受験する人も珍しくありません。
ちなみに、Egzaminy Praktycny(技能試験)の Wynik Negatywny(不合格)、 Plac=場内試験(L字型バック)、 miasto=路上です。路上でかなりの人が躓いています。

そして、ポーランドらしいのが、車内にビデオカメラが設置され、試験の全過程が記録されているという点です。
以前、試験官にワイロを渡す習慣があった為、不正がないか厳しくチェックしているのです。
現在では、こうした悪習は完全に根絶された模様です。

技能試験の厳しさについては、日本の免許試験に引けを取らないのではないでしょうか。
(でも私の実感としては日本の仮免試験の方が難しかったけど)
試験は場内と路上で行われます。
場内で行われる試験は次の通りです。

「車両点検と運転準備」
自分でボンネットを開けて、ブレーキオイル、洗浄液、冷却装置などの部位を指示し、次に全てのライトがきちんと点灯するか確認します。
次に運転席に乗り込み、シートやミラーを調節します。
ここで絶対に忘れてはならないのが、ロービームの点灯です。
ポーランドでは法律によって日中でもロービームを点灯することが義務づけられています。
これをうっかり忘れて発進したが為に、試験中止になった人も少なくないそうです。
「L字型バック走行 Manewry na placu 」・・
指定されたコースを白線を踏むことなくバックで走行
画像をクリックすると、アニメーションのページに飛びます。

白線を踏んだら試験中止です。これで落ちる人が25%です。
「坂道発進 Ruszanie z miejsca do przodu na wzniesieniu」
L字型バックに成功すれば、路上に出掛けます。
場内から路上に出る際、坂道になっている箇所があり、ここで「hamuj(ブレーキ)」と言われたら、指定の白線内に車を停めて、坂道発進の準備をします。
この時、20センチ以上後退したら試験中止です。

画像をクリックするとアニメーションの解説に飛びます。
次いで、路上に出ます。
コースについては、試験会場に大きく張り出されていますので、試験を受ける前に確認しておくといいでしょう。
本番では試験官がカーナビを使ってきちんと誘導してくれますので、コース自体を覚える必要はありません。
(日本の卒検と同じような感じです)

試験官が指示するのは、「右折」「駐車」「転回」といった動きに関することだけで、標識は自分で確認しなければなりません。
(「ここから制限速度が70km/hになります」というような事は言ってくれない)
標識を見落として一時停止を忘れたり、70km/h出せる区間で50km/hのまま走行していたら減点の対象になります。
交差点における「右折」「左折」「転回」、車線変更のタイミングも、自分で確認する必要があります。
試験官に思いきり補助ブレーキを踏ませるようなミスをしたら試験中止です。
試験官の指示がよく理解できなかった場合は、必ず確認しましょう。
「次の交差点を右折ですね」といった復唱はOKです。
(「この区間の制限速度はどれぐらいですか」「ここではサイドブレーキを引くのですか」といった質問はNGですが。)
駐車は、路上の駐車場を使って行われます。
「左側レーンの、青い車の横に停めて下さい」といった指示が出ますので、その通りに頭入れします。
一般的には、次の3つのどれかが行われます。
画像をクリックするとアニメーションの解説に飛びます。
斜めの頭入れ Parkowanie skośne (wjazd przodem – wyjazd tyłem)

垂直の頭入れ
Parkowanie prostopadłe (wjazd tyłem – wyjazd przodem lub wjazd tyłem – wyjazd przodem)

並列駐車
Parkowanie równoległe (wjazd tyłem – wyjazd przodem)

「白線内にきちんと停車すること」「周囲の確認を怠らない」といったことが採点の対象になります。
基本走行、安全確認、車線変更や追い越しなど、全てのチェックポイントをすべてPozytywnyでクリアし、コースを完走したら、試験センターの出発地点に戻ります。
基本的に、自分でコースを完走できたら合格です。
合格のポイントは、「安全確認」「基本走行」がきちんと出来るかどうかです。
焦って、途中でエンストしても、落ち着いて再発進できればOKです。
交差点での転回の際、いきおい余って隣の車線にはみ出しそうになっても、あわててブレーキを踏んだりせず、落ち着いてハンドル操作することです。
日本の卒検などもそうですが、受験者が緊張して、おかしな動きをしてしまうことは試験官も想定済みです。
問題は、おかしな動きをした時、いかに冷静に対処するかです。
その対処の仕方によっては、多少の下手な操作も大目に見てもらえる確率が高いです。
また、路上では何が起こるか分かりません。
私の場合、日本の卒検では、突然、コース上で工事が始まって、道路が閉鎖されるという珍事がありましたし(20分前には通過できた)、今回も、高速走行の路上で超大型トレーラーが無理な転回を始めて、後続車が何分も待たされるという出来事がありました。
そんな時も、決して慌てることなく試験官に指示を仰ぐか、とっさの時には勝手に進路変更するぐらいの心づもりで走行する事です。
私も、日本の卒検の時は、突然の道路閉鎖に「すいません、こっちの道に入ります」と勝手に進路変更しましたが、かえってその機転が評価されて、一発合格でした。
これは私の実感ですが、日本の仮免の方がキツかったですね。(2回落ち・・)
ポーランドには、S字カーブ・クランクも、バックの車庫入れもありませんのでね^_^;
技能試験の最中には雑談も始まって、けっこう楽しく受験できました。(←ここが日本と違うところか??)
34%の壁を突破して、免許をゲットしましょう!!
1. 靴は、底のペタンとした、素足感覚に近いものを選ぶ。
技能試験の最大のネックは、『車によってペダルの感覚が違う』ということです。
特に、MT車の命とも言うべき『クラッチ』。
車によっては、クラッチが非常になめらかに入るものもあれば、ガコガコに使い込まれて、半クラッチにしようとすると、バネのように強く跳ね返ってくるものもあります。
これが乗り慣れた教習車なら別ですが、試験当日は、どの車に当たるか分かりませんし、コース以外で慣らし運転することも出来ません。
しかも、技能試験の最初のチェックポイントは、『L字型のバック走行』。
ほとんどクラッチだけでスピード・コントロールするバック走行に際し、クラッチの動きがやたらおかしな車に当たると、「あれ、あれ」とペダリングに戸惑っている間に、ハンドル操作を間違え、白線踏み越え→中止なんてことになりかねません。
また、L字を無事にクリアーしても、半クラの感覚が上手く掴めないと、坂道発進、停止→発進、駐車などで、車が自分の思うように動かせず、焦りと緊張から失敗してしまう恐れがあります。
こうした無用な焦りや緊張をなくす為にも、試験当日は、なるべく底のペタンとした、素足の感覚に近い運動靴、ウォーキング用のサンダルなどを選び、半クラッチの感覚が掴みやすいようにしましょう。
高機能のスニーカーでも、エアクッションなどで底が厚いと、ペダルの感覚が遠く感じて、半クラッチが上手く繋がらなかったりしますし、すぐに脱げてしまうようなミュールや踵の高いヒール・サンダルも、ペダリングには不向きかと思います。
(こういう靴は、運転に慣れてから履くようにしましょう)
私は、夏用のウォーキング・サンダルを持参して、試験前に履き替えました。
2. 発進準備の時に、ペダルを何度か踏み込んでおく
上記の理由によります。
半クラッチの感覚が掴めないまま試験を開始して、バック走行や坂道発進で失敗してしまうのは、本当にもったいない話です。
ペダリングに振り回されない為にも、発進準備の時に、エンジンをかけない状態でクラッチやアクセルを何度か踏み込んで、ペダリングの感覚を覚えましょう。
乗り慣れた教習車とは全く違うペダルの感覚に最初は戸惑うかもしれませんが、発進前に何度か踏み込んでおけば、その車独特の半クラッチの感覚を掴む手助けになります。
3. 試験官の指示は復唱する
現地語に自信のない人、緊張しやすい人は、試験官に「次の交差点で左折して下さい」といった指示を出された時、「次の交差点を左折ですね?」と復唱するといいと思います。
「いつ方向指示器を出すか」「制限速度はどれぐらいか」といった技術的な質問はNGですが、指示の復唱はOKです。
左折を右折と勘違いしたり、駐車する場所を理解できないまま通り過ぎたりと、誤った動作を取って試験中止にならない為にも、
指示の復唱はおすすめです。
また、声に出すことによって、緊張が緩和されるメリットもあります。
試験官と会話が弾めば、緊張もほぐれ、教習車に乗っているような感じで走行できます。
4. 確認の動作は大げさにアピールする
これは日本の試験でもよく言われることですが、左右の確認、標識の確認などは、ちょっと大げさに身振りを入れて、試験官にアピールするのがコツです。
それこそ声に出して、「歩行者なし!」「対向車なし!」「制限速度70km/h!」と自分に言い聞かせるように運転するといいでしょう。
さらば、教習車!

ツイート
Comments
There are no comments on this entry.