11月半ばには、韓国人ママ友のお母さんが韓国からいらっしゃって、みんなで一緒にスロ
ヴァキアに旅行しました。
一つのアパートメント内に英語、日本語、韓国語、ポーランド語が飛び交う様は、まるで
タモリの至芸『四カ国語麻雀(注)』のようでした。
滞在中は毎日のように韓国風手料理をご馳走になって、とりわけお手製キムチの美味しか
ったこと!
「キムチ」「パン(韓国でもパンと言う)」「アンニョン・ハシムニカ」の三言だけで楽
しく(?)コミュニケーションが図れたのは、私と夫が山のように出されたキムチをいつ
もきれいに平らげていたからかもしれません。
(韓国人との友好の秘訣は目の前でキムチとコチジャンを大量に食すことじゃよ)
お母さんも大喜びで、お別れの時には、私のことも自分の娘のようにぎゅっと抱きしめて
下さいました。
上手く言えないけど、金髪碧眼の母さんと東洋の母さんは、またひと味違って、私が「お
母さん」と認識しているのは、やはり東洋の母さんのもっさりした温もりなんですよね。
それにしても、『お母さん』っていいですよね。
家にふっくら温かいドラエモンが居るみたい。
朝起きたら、炊きたてのご飯が食卓に用意されているし。
子供をお風呂に入れている間に、台所の後片付けがすっかり済んでいるし。
子供のことでカッカしてたら、慰めてもらえるし。
まるで極楽のような四日間でした。
(私まで完全に『娘』になって甘えておったわ(笑)
そう言えば、旅行前、韓国ママ友の家に遊びに行った時、お母さんがちょうどキムチを漬
け終えたところだったんですけど、見たら、手がコチジャンと唐辛子で真っ赤でね。
この数日、娘の為に、大量のキムチを必死で漬けておられたのだとか。
(白菜三十個分ぐらいあった。キムチは一度漬けたら、二年は美味しく食べられるとのこ
と)
それはまさしく、皺だらけ、荒れ放題の『お母さんの手』。
ふっくらと温かい、家族の為に必死で働く手で、見た瞬間、思わず「おか~さ~ん」って
すがりつきそうになったくらいです。
今まで気がつかなかったけど、お母さんって、「お母さんである」というだけで偉大なの
ね(T^T)
自分が母親になってしまうと、それが何だったかすっかり忘れてしまうし、慌ただしい日
常においては、時に重荷というか、『ママと呼ばんでくれ』という気持ちになることもし
ばしばだけど、実は、すごくいいものだったんですよね。
ああ~、もう一度『娘』に戻って、コタツで大の字になって寝たいな~なんて思うこの
頃。
朝起きると、炊きたてのご飯。
いいですよねぇ。。。
〔注〕 四カ国語麻雀
タモリが深夜ラジオのDJで鳴らしていた頃の至芸。
なんちゃって朝鮮語、中国語、ベトナム語などを駆使し、あたかも四カ国の人間が
麻雀で争っているような光景を音声のみで演じるもの。
「笑っていいとも」でお茶の間の人気者になる以前の、この手の芸は本当に凄かった。
Youtubeに類似の「タモリのウソ外国語」動画があるので、興味のある方はどう
┏…┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…┓
┃39┃ ディズニー・ワールドの幸せマジック ┃
┗…┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…┛
もうすぐクリスマスですね。
日本に居た頃はそれほど意識しませんでしたけど、こちらはやはり本場だけあって、クリ
スマスのお祝いも本格的です。
クリスマス用のギフトも11月末までにすべて買いそろえ(クリスマス商戦が本格化すると
スーパーが人でごったがえす)、子供の目に付かない所に隠しているんですけど、この時
期になると、町のあちこちで「クリスマス・ローン」なる広告が目に付くようになり、ヨ
ソ者の私なんかは「ローンを組んでまでクリスマスを祝うのか」という気持ちにさせられ
ることもしばしばなんですけどね。。。
ところで、『クリスマス』と言うと忘れられないのが、フロリダのディズニー・ワールド
・リゾート。
http://disneyparks.disney.go.com/dpj/ja_JP/index?name=DisneyworldHomePage
こちらはディズニー・ワールド大好きの[ ゆファミリー ]さんによる日本語情報サイト。
宿泊、イベント、準備など、役立つ情報がたくさん紹介されています。
「アメリカだしなあ・・」と二の足を踏んでいる方も、ぜひ参考にどうぞ。
初めて訪れたのは、夫と出会った年のクリスマスでした。
日本に居た頃は、12月のこの時期になると、まるで「独りで居るあなたはダメな人」みた
いな雰囲気が鬱陶しく、かといって、クリスマスに間に合わせるように彼氏を作るという
のも軽薄な感じがして、結局、またいつものごとく終わる……というのが常だったんです
けど、2000年の暮れ、新しいカレンダーに掛け替える時、ふと思いましてね。
「2001年のクリスマスは彼氏と過ごそう。年末にはカウントダウンの花火を見よう」
そしたら春に夫に出会って、その年のクリスマスにはフロリダの自宅に招待されて(その
時は米在住だったので)、ディズニー・ワールドでカウントダウンの花火を見ることが叶
ったんですけれど、シンデレラ城に打ち上げられる何千発という花火の下でつくづく思い
ましたよね。
ウォルト・ディズニーのスピリットである、『信ずれば、夢は叶う』。
それまで白雪姫やシンデレラの物語なんて「都合のいいお姫様ストーリー」で片付けてき
たけれど、根底にあるものはそうじゃない。
本物のシンデレラ城を見、目のくらむような本場アメリカのエンターテイメントを間近に
して初めて、そこに込められた意味が理解できたような気がします。
まあ、ディズニーと言うと『お気楽ハッピーエンド』、子供の娯楽みたいに思っておられ
る方も少なくないでしょう。
私もそういう考えでした。
夫に「ディズニーに行こう」と言われた時も、「お子ちゃまの遊び場やん」って抵抗した
ぐらいぐらいです。
でも。
フロリダのあれは桁外れでした。
テーマパーク間を行き来するのに、車やトラムで10分から20分以上かかる超広大な敷地
(Wikiによると「東京の山手線の内側2つ分が丸ごと入ってしまうほど」)の中に、東京
ディズニーランド級のテーマパークが四つもある上に、「ディズニ・リゾート」と称する
ウォーターパークがさらに二つ、ゴルフ場、温泉、スポーツジム、クルージングといった
娯楽施設が至る所にあって、しかもサービスは痒いところに手が届く徹底ぶり。
エンターテイメントはどれもたっぷりお金をかけて、一つ一つが劇団四季のミュージカル
を思わせるような豪華版だし、ちょっとした子供向けのショーでも、歌のお姉さんはプロ
フェッショナルで、観客の乗せ方が全然違う。ついでに観客のノリもいい。
「ライオンキング」のショーを見た時は、あまりの迫力にほんと涙がこぼれて、「子供の
遊び場」と高を括っていた自分が恥ずかしくなったくらいです。
音楽でも演技でも、「アメリカのナンバーワンは世界のナンバーワン」というような言い
方がされますけど、納得ですよね。
ディズニーのちょっとしたショーでさえ、ものすごい実力を持った人が出てくるんですも
の。オーディションだって、相当に厳しいと思いますよ。
ならば、アメリカのヒットチャートで一位を取るようなアーティストなんて、まさに桁外
れ。
才能以外に、運、コネ、根性、あらゆる力に長けた怪物みたいに思えます。
日本の歌謡界とは底辺からして違うんですもん。
そりゃあ、○田○子程度の実力では、逆立ちしたってアメリカでスターになることなど不
可能ですよ。
そして、夜ごとディズニーワールド一帯でで費やされる石油、花火、電力、その他諸々。
たかがテーマパークのショーなのに、セットが爆発し、大きな火炎が上がり、馬やらオー
トバイが走り回って、どこの映画スタジオに来たのかと思うくらい。
それも一週間に一度、なんかじゃない、毎日でしょう。
クリスマス・シーズンにもなれば一日の入場者数が10万近くになり、花火の時間にはパー
クに入りきれない人がさらに何万という群れをなして敷地一帯を取り巻くというのですか
ら、あそこで消費されるものは一個の小国並ですよ。
それがすべて「娯楽」の為に消費されるんですからね。
私がフロリダに行ったのは、あのNYテロの後だったので、世の中どれほど戦々恐々とし
ていることだろうと思い描いていたんです。
ディズニーなんかも入場者が激減して、アトラクションが中止になったり……とかね。
が、とんでもない。
そこは虹色のエンターテイメントに満ちあふれ、飢えだの、戦争だの、悲劇だの、入り込
む余地もない極彩色の世界で、同じ地上の出来事とは思えなかったくらい。
イヤな言い方をすれば、まさに『他人事』ですよ。
確かに貿易センタービルの崩壊はアメリカ中の人にショックを与えたかもしれない。
でも、国全体から見ればほんの一点でしかない。
それぐらいアメリカは揺るぎない。
そういうことをまざまざと見せつけられたような光景でした。
日本の一部コメンテーターは、まるで世界崩壊の序章のような騒ぎ方をしていましたけど
も。
実際、アメリカというのは、とんでもなく大きな国だと思います。
夜にアメリカ上空を飛んでいますと眼下一面が光の海で、それが何キロにも渡って延々と
続いている、日本とは規模も明るさも比較になりません。
よく、世界の貧困を知るのに、夜間に撮影された衛星写真を資料に使うでしょう。
北半球は宝石箱のようにキラキラ輝いているのに、南半球はほとんど真っ暗で、文明の明
かりに乏しい。
もちろん、山や砂漠が多いというのも理由の一つかもしれません。
でも、それだけではない、文明が吸い尽くすエネルギーの輝きは一局に集中し、世界中に
等しく行き渡ってはいないのです。
そう考えると、ディズニーの一夜のショーで費やされるガソリンや火薬や電力で何人の人
間が救えるんだろう──?
それが生活の為ではなく、一部の人間の『娯楽』の為に一夜で消費されることに、私たち
は何の疑問も感じず、ただ笑って見ていればいいのだろうか、自分たちが幸せに感じれば
それでいい、それが私たちの追い求めている『夢』なのか──と。
そんな気分にさせられるんですよね。
そんなことを言い出したら、この世のありとあらゆる芸術や娯楽の類は、「壮大なムダ」
ということになってしまいますけども。
私がそんな風に感じたのも、あのNYテロで亡くなった方のことがずっと心に引っかかって
いたからかもしれません。
あのテロは私にとって決して無関係なものではなく、9/11の翌朝には、夫がNYにフライト
する予定だったからなんですね。
それだけに衝撃も大きく(まるで隣の家で爆弾が炸裂したようなショックだった)、巻き
添えになって亡くなった方のことがあまりに哀れで、いまだに他人事に思えないのです
よ。
たまたまあの飛行機に搭乗して、犯人グループから、「今のうちに家族に別れを告げてお
け」と電話させられた人々の気持ちを思うと、ほんといたたまれないのです。
もちろん、貿易センタービルが攻撃されたのは、平凡な一市民には想像もつかないほど複
雑怪奇な理由によるでしょう。
しかし、アメリカのあの消費っぷり──
コーラでもランチでも、食べきれないほど皿に盛って、要らなくなったら発砲スチロール
の器ごとゴミ箱にポイ、食物に限らず、衣類でも、生活用品でも、これでもか、これでも
か、というほどガンガンに売り出して、余れば捨てる、その繰り返し。
最近ではディズニーの最新作アニメ『Wall・E』が、「ゴミだらけになって人類に見捨て
られた地球」を描いていましたが、まさにあの世界。
作品冒頭に登場するスーパーのコマーシャル、
“Buy N Large” is your Superstore. We got all you need and so much more
『でっかく買おう』店はあなたのスーパーマーケット。
私たちはあなたが必要とする全てのもの、それ以上のものを取り揃えております

……と言うのは、映画で誇張された話ではなく、現実にアメリカの市場にある価値そのも
のなのです。
私でなくても疑問に感じるぐらいですから。
ある種の人間が、彼らが自分たちの血を吸い上げてぬくぬくと暮らしているかのような恨
み、憎しみを膨らませるのも分かるような気がするんですよね。
だからといって、ああいう事が決して許される訳ではないし、あそこで亡くなった方が死
なねばならなかった理由なんてものも存在しません。
でも一方で、そういう悲劇の一端は、確かに私たちの側にもあるのではないか、と、思っ
たりもするのです。
もっと娯楽を、もっと幸福を、と望めば望むほど、取り返しのつかないものも増えていく
のではないか──と。
そう感じる人たちの一つの主張が最新作の『Wall・E』だと思うんですけどね。
とはいえ、『ディズニー・マジック』というのは、これからも不滅の輝きを放ち続けるで
しょう。
あそこには、この世の憂いだとか、哀しみだとか、そういう負のパワーを吹き飛ばすよう
な虹色のオーラが漂っていて、大人に対してさえ魅力的な場所ですからね。
創始者ウォルト・ディズニーは、
「私はディズニーランドが人々に幸福を与える場所、大人も子供も、共に生命の驚異や冒
険を体験し、楽しい思い出を作ってもらえる様な場所であって欲しいと願っています。」
という言葉を残していますが、幾多の商業主義への批判はあるとしても、そのスピリット
は今に大切に受け継がれているように感じます。
ところで、『マジック』と言えば、『白雪姫』や『シンデレラ』に代表されるようなプリ
ンセス物語が最たるものだと思うのですが、大人になってから、これらの作品をじっくり
見つめ直された機会はありますか?
『白雪姫』や『シンデレラ』の物語は、大人の醒めた目で見れば荒唐無稽、ご都合主義の
お気楽ハッピーエンドとしか思えないかもしれませんが、あそこに込められたメッセージ
というのはもっと奥が深くて、示唆に富んでいるものです。
たとえば、魔法のリンゴを食べて、深い眠りに落ちた白雪姫。
「姫は魔法使いに騙されて、リンゴを食べさせられた」と解釈している人もありますが、
姫は決して騙されたわけでも強要されたわけでもありません。
姫は、魔女の正体に気付いて追い返そうとした小鳥たちの攻撃から「おばあさん」を守り
(作中では『そんな乱暴なことをしてはいけないわ』と小鳥たちを窘めている)親切にも
家に入れてあげた見返りとして、「何でも願いの叶う魔法のリンゴ」を手に入れているの
です。
そして、口に入れたと同時に深い眠りに落ち、目が覚めたらそこに王子様がいたわけです
から、白雪姫自身は魔法使いに騙されたとも、彼女の正体が意地悪な継母とも知らない、
ただ、おばあさんの言う通り魔法のリンゴを口にしたら願いが叶った──そういう純粋な
流れで幸せを掴んでいるんですね。
もし白雪姫が醜い老婆を見て「なんて気持ちの悪い、あっちへ行って」と扉を閉ざしてし
まうような冷たい心の持ち主だったら、あるいは、「この世に魔法のリンゴなんかあるわ
けないでしょう」と突き返すような娘だったら、ハッピーエンドはなかったわけで、言い
換えれば、白雪姫は、幸福を掴むに足る要素をちゃんと兼ね備えた、素敵なお嬢さんだと
いうこと。決して棚ボタ式に幸運をつかんだ怠け者ではないのです。
シンデレラにしたってそう。
王子様に出会う前は灰だらけになって必死に働き、あれほどのイジメにあったにもかかわ
らず、優しい心と希望を失わなかったでしょう。
それに、魔法の妖精は、舞踏会に行くためのドレスや馬車は提供してくれたけれど、王子
様の愛までは約束していません。
王子様の愛を得たのはシンデレラ自身の魅力であり、もし彼女がイヤ~な女だったら、ど
んな豪華なドレスを着ていたって、その場で振られて終わりなんですよ。
決して魔法の力で愛も幸せも手に入れたわけではないのです。
そう考えると、白雪姫もシンデレラも、人が幸せに生きていくための道筋をちゃんと示し
た賢いプリンセスだということが分かるでしょう。
子供には、そこをきっちり教えてあげないといけないわけです。
お片付け大嫌いの娘さんにも、
「シンデレラは一所懸命にお掃除してたでしょう。魔法使いの妖精が見ているよ」
と声かけすれば、重い腰を上げるかもしれないですよ。
もっとも、親がそれを信じてなかったら、効き目ないですけどね。
最後に、ディズニー・ワールドの素敵な思い出を二つ。
私と夫はツインのお部屋に宿泊していたのですが、夕方、遊びから帰ってくると、ベッド
の上に小さなタオルで作った2匹のウサギが置いてあったんです。
まあ、彼氏・彼女なら、ベッドはツインでも、同じベッドで寝るじゃないですか
(ははは)
それで清掃係が気を利かせて、仲良しペアウサギを置いていってくれたんですね。
これが本当の「おもてなし」だよね、って。とても感激したものです。
もう一つ、忘れられないのが、ギフトショップで働いていた吃音の男性です。
その方は、ホテルのギフトコーナーのカウンターで接客をされていたのですけど、英語苦
手な私が聞いてもはっきりと分かるくらいの吃音で、一つ文章を話すにも何度も詰まるよ
うな状態でした。
でも、その方は、何ら恥じることなく堂々と接客され、私なんかにも、
「ど、ど……どこ、から、き、来たの……」みたいに笑顔で話しかけて下さってね。
普通、あれだけの吃音があれば、「イメージを損なう」とか何とかで接客業なんか就かせ
てもらえないケースもあると思うんです。
また本人も、強いコンプレックスがあれば、人と話すことを避けるようになるんじゃない
かな……って。
でも、その方も、周りも、そんなハンディはどこ吹く風で、生き生きとお仕事されてまし
てね。
その姿は今も胸に焼き付いています。
なんか、まとまりなくダラダラと書いてしまいましたけど。
最後に、ウォルト・ディズニーの名言。
All our dreams can come true, if we have the courage to pursue them.
(全ての夢は叶う。もし追いかける勇気があるなら。)
「夢」だの「マジック」だの胡散臭い……と思う人ほど、一度は訪れて欲しいと思いま
す。
園内には日本語のパンフレットも充実していますし、旅行会社もかなりの部分まで手配し
てくれるんじゃないかな。
Epcotの日本パヴィリオン内の三越に行けば、日本人従業員にも会えますしね。
そんなわけで、皆様、素敵なクリスマスを!
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メールマガジン『コラム子育て・家育て』第39号より抜粋
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