真冬の花嫁さん

10月 18日, 2009年 in 海外生活エッセー blog

目出度いことに、我が町では、まだまだ結婚するカップルが多い。

特に、季候のいい4月から10月は、どこの教会、宴会場も数ヶ月前から予約待ちで、冬でも場所を押さえるのが難しい。

でも、カップルにとって……とりわけ、女性にとっては、結婚が決まってから挙式までの婚約期間はまさに『蜜』だから、その数ヶ月が長く感じることはないけれど。

それにしても、この寒空。

先日は、みなが時速90キロで飛ばす国道で、前の車がえらくノロノロ運転しているので、どうしたのかなぁと思ったら、列の先頭にウェディング・カー。

新婚カップルを乗せた車は、白いリボンや風船、ブーケで飾っているので、スピードが出せないのだ。

で、いつもなら、遅い車はガンガン飛ばしていくのだが、相手がウェディング・カーとなれば、みんな、おとなしくその後ろにくっついていく。

「邪魔だ」とばかり、追い越す車はない。

見ず知らずのカップルでも、やはりウェディング・カーは目出度いものなのだと思う。

それにしても、冬の最中。

ウェディングを挙げるのも大変である。

建物の中は温かいが、移動は氷点下、腕や背中があらわになったドレスに、コートを一枚だけ羽織って、教会、宴会場、写真撮影と、あちこち回らなければならない。

それは招待客も同じ事。

大胆なカッティングのドレスに分厚いコートを着込んで、暖房がほとんど効かない教会で、寒さに震えながら式を見守るのも、ちょっとした忍耐ではある。

そして、真冬の花嫁にとって一番辛いのが写真撮影。

日本とは違い、室内のスタジオで衣装や化粧を綺麗に整えてニッコリ・・ではない。

まるでハリウッド女優のポートレートのように、アンティークの暖炉の側で新郎に抱きかかえられたり、雪景色を背景にキスしたり、ベッドの上に新郎と寝そべってポーズを取ったり、その数も100枚単位。撮影だけで2時間はかかる。

しかも、撮影場所は、近くの公園、別荘、観光地、ホテル、などいろいろ。

全てにおいて暖房が効いてるわけではなく、しかもドレス一枚だから、寒さもハンパではない。

しまいには、指先や顔までがかじかんで、ポートレートというよりは氷像という感じ。

私も2月にウェディングしたけど、あの寒さは今でも忘れない。

まあ、でも、花嫁にとっては一生に一度の晴れ舞台、気分もハイだから、寒さなんてものともしないんだろうけどネ。
(私はダメだったけど・・『写真はもういい、会場に返してくれ~』と心の中で叫んでいた)

不況にもかかわらず、ホテル一体型の宴会場はどこも予約でいっぱい、新しいパーティー会場も次々に建設されている。

ぽこぽこ子供が産まれるから、人口比率もいい具合だし、やはり結婚あっての人の世と言えなくもない。

婚活なんかしなくても、どこからともなく相手を見付けてくる、我が町の若者たち。

男の子も女の子も「いいな」と思う相手には気さくに声かけして、キャンプやグリル、ドライブなど、恋愛ぬきにして楽しむのが発展の秘訣みたい。

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