それでも「厳しい道」を行き、「厳しさ」を知る子供は幸せだ

バレエ

もし私が我が親にもう一度リクエストできるなら、「もっと厳しい道に放り込んで欲しかった」──この一言に尽きます。

もちろん、蝶よ花よと甘やかされて育ったわけではないし、どちらかといえば厳しい方、食事や遊びなど、生活習慣にもいろんな取り決めがあって、近所の「カールを一袋、全部食べてもいいユキエちゃん家が羨ましい」とか「友達同士でロッテリアに行っても怒られないノリちゃん家が羨ましい」とか、そういうレベルの不満が絶えないような環境だったんですけどね。今にして思えば、7歳の時からカールを一袋食べてもいいような家庭じゃなかったから体型で悩んだことなかったし、ロッテリアにも堂々と行ける環境じゃなかったから(よし、さっさと家出て、自立しよ)と独立心が育まれたんですけども(笑)

明治製菓 カール

そんな私の幼児歴において、痛恨の出来事が「習字の教室」でした。私が子供の頃は、習い事といえば「そろばん」「ピアノ」「習字」が主流で、私も例にもれず全教室制覇した口ですが、わけても5歳の時から通い始めた習字教室、ここで私は人生最初の挫折を味わったのです。

なんと、「いぬ」の「」という字が書けない。

どこをどう捻っても、あの「ぬ」という字が書けなかったんです。

で、幼少期の私は万能感の塊みたいな子供でしたから、「ぬ」の書けない自分が許せない、先生に赤字で訂正されるのも屈辱だ、というわけで、ある日、習字教室に行く直前になって、「習字はイヤだ、やりたくない」と、家中、泣いて逃げ回ったわけです。

すると我が親はどうしたか。「そんなにイヤなら、じゃあ、止めたらいいよ」と、やめさせちゃったんですね。

それが人生最初の、大きな、大きな過ちでした。

そこで私は「辛くなったら逃げてもいい」ということを学習してしまったからです。

もし、あそこで、親が粘って、「じゃあ、『ぬ』が書けるまで頑張っろう、一緒に練習しよう」と声かけしてくれたら、あるいは、「なにを甘えたことを言ってるんだ! ここが踏ん張りどころじゃないか」と叱咤してくれたら、『最後まで粘って達成する』という、人生において非常に重要なポイントを早くに学ぶことができた、と思うんですね。

私、「辛くなったら逃げてもいい」という思考回路を正すのに、20年以上かかりました。

普段はいつも頑張り屋さんなんだけど、あと一歩、というところで気持ちが挫けてしまい、最後には上手く行かなくなってしまう。それで、なんでだろ、なんでだろ、と煩悶する、そういうタイプだったのです。

自分を見つめ直すきっかけになったのは、テニス漫画の金字塔『エースをねらえ!』のセリフ。

関東地区の選抜メンバー入りをかけた試合で、宗方コーチが岡ひろみに言う言葉。

『もうダメだと思ったら、もう一歩、粘れ』(うら覚えで申し訳ないですが)

実際、ひろみは試合途中、強敵を相手に心が挫けそうになります。コートに倒れ込み、「もうダメ」と半泣きでコーチの方を見つめるけれど、コーチは微動だにせず、じっとひろみを見つめるだけ。その時、ひろみの心に去来するのが上記のコーチの言葉。ひろみは気を取り直し、再びコートに立ち上がり、ついに強敵を打ち下します。それを見ていたお蝶夫人や藤堂さんら先輩が「ああ、成長した」と実感する──本当にいいエピソードです。

以来、私も『もう一歩』の気持ちで粘れるようになった。

でも、本当は、こういう粘りを「ぬ」の字の時から育むべきだったんですよね。

「親のせい」と言いたいわけではないけれど、もっとあそこで厳しく接して欲しかった──というのが正直な気持ちです。

とはいえ、子供の習い事は、どこでギブアップさせるか、さじ加減が難しいんですけど。逆に、厳しくしたがためにトラウマになることもあるのだし。子育てはいろんな意味で「結果論」ですよね。どうすれば正しいか、なんて、親にも、子供自身にも分かりません。



かのような理由があって、私は、プロフェッショナルの世界が好きです。

スポーツでも、音楽でも、絵画でも、経営でも、厳しい指導を受け、己を律し、高い目標に向かって一歩一歩駆け上がってゆく世界が一番幸せに思います。

私がプロの世界の第一線で活躍している人を羨ましいと思うのは、有名だからとか、たくさん稼いでるからとか、そういう部分がメインではないです(そりゃ人間ですから、そういうのも羨ましいナァとは思いますが)。

子供の頃から、人並みな楽しみとはかけ離れたところで、高いスキルを学び、精神を養い、素晴らしい哲学に触れ、凡人には逆立ちしても味わえないような高揚感も幸福感も味わえるからです。もちろん、その代償に、苦悩や痛みも人一倍でしょうけど。

そういえば、バレエ漫画『SWAN』の第一巻で、地方のバレエ団からハイレベルなコンクールに挑戦した主人公の真澄ちゃんが、地元に帰ってから得も言われぬ虚しさを感じる場面があります。その時、彼女が悟ったのは、「コンクールで優勝したい」ということではなく、「どんなに辛くてもいいから、心も技も磨き抜かれた人たちの中で高みを目指して生きたい」という憧れでした。

私もそれと同じです。

やはり、この世に生を受けたからは、高い目標を目指して、自分の限界ギリギリまで力を試してみたいし、ハイレベルな次元での切磋琢磨、というのも経験してみたいですもん。あんた東大、オレ京大みたいな話じゃなくて。

そう考えると、子供の頃から厳しい世界を知り、身も心も鍛錬されて、全力を尽くすことの楽しさを知っている子供は、本当に幸せだなぁ、と思うんです。

人一倍、泣いて苦しむことも多いだろうけど、何かを達成した時の喜びもひとしおだろう、と。

「厳しく叱らず、のびのび子育て」とか「無理せず、がんばらず、ゆるく生きる」とか言うけども、それで何の苦労もない、悩みも痛みもしない暮らしを手に入れたところで、どんな達成感や充実感があるのだろう、と時々思います。もちろん、穏やかな日常にささやかな幸せを見出して生きるのも人生にちがいないけど、私はあんまり羨ましくない。やはり、ギリギリ限界まで力を尽くして、ついに目標を達成した、そんな生き方に憧れます。それは、場合によっては、義理親の介護だったり、パートの掛け持ちだったり、母一人の子育てだったりするかもしれない。それでも最後までやり遂げ、「ああ、本当によく頑張った」と思えたなら、バレエのコンクールで一位になるぐらい価値のあることなのかもしれません。

今は、もしかしたら、『厳しさ』に出会うのが難しい時代かもしれない。

結局のところ、友達にも、後輩にも、我が子にさえも無関心。

相手の為を思って、ボロボロ泣きながら説教することもなければ、心を鬼にして突き放すこともない。

何もかもが「ゆるく」「なあなあ」、そんでもって「繋がってる」という。

ホントかしら?

子供時代や若い頃を振り返った時、誰にも叱られたことがない、厳しく指導されたこともなければ、このクソ! チクショー! 今に見ておれ! と悔しさに燃えてメチャクチャ頑張った経験もない──って、実は、とっても淋しいことのような気がします。

だって、それだけの関心も愛情も情熱も注がれたことのないアナタという人間は、いったい何? 空気? そこに居るだけ? って思いますからね。

本当に相手の未来や幸せを思えば、↓ みたいに叱りたくなる時もあります、って。

誰にも何も言われないのは、アナタがどうなろうと、知った事じゃないからです。

星一徹

§ 動画

バレエのレッスンを受ける5歳の少女です(ロシア)。

今、これだけ踊れるからといって、将来、世界のプリマになれるかどうかなんて、誰にも分かりません。

もしかしたら、高い目標を達成できずに、若くして絶望のドン底を味わうかもしれないし。

それでも、それでも、人は何かに向かって進まずにいない、人生とはまさに「チャレンジ」です。

こんなビデオ見てたら、「今の日本は終わってるし、努力したってムダだよね」なんて恥ずかしいと思いません? 

世の中がどうあれ、あなたは人間としてどう生きたいのか、与えられた人生を何に使いたいのか、ということを問いかけるような動画だと思います。

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§ エースをねらえ!

この漫画も名言の宝庫です。

厳しいコーチや素晴らしい先輩に出会い、上に引っ張り上げてもらえる……って、とても幸せなこと。そこまで見込まれるのも才能のうちです。そうした、ひろみの資質について、周りは「素直」という言葉で表現しています。

上記で紹介したエピソードは、この巻に収録されてるはずです。(確証80パーセント)

エースをねらえ! 4 (ホーム社漫画文庫)

エースをねらえ! 4 (ホーム社漫画文庫) (文庫)
by 山本 鈴美香

価格: 650円 61点の在庫あり 中古価格 1円より

の最終選考。荒削りながらも無限の可能性を秘めたひろみのプレイは、日本庭球協会理事らの注目を集め、正式メンバーに選ばれた。お蝶夫人たち3年生はクラブを引退、ひろみ自身がテニス王国・西高テニス部の伝統を伝える立場となり、また、宝力、樋口、アンジーなど強力なライバルが次々と現われて……ひろみに大きな転機が訪れる。

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『芸術』の役割 復興へ心踊らせて…オペラ座トップがバレエ指導

パリ・オペラ座 バレエ団

大阪に居た頃、S席1万円~2万円、時には5万円以上もするバレエやオペラの公演に通い詰めて、それはそれはけっこうな金額を注ぎ込んだものです。購入したCDやレーザーディスク(懐かしい・・)、東京公演の交通費や宿泊費なども含めれば、ヨーロッパに5~6回旅行できるほどのお金を使ったように思います。

でも、一方で、『SS席5万3千円』のオペラを観ながらぼんやりと思ったりしたもの。

このチケット代があれば、何人の飢えた子供が救えるんだろう……って。

もう、そんなことを言い出したら、ブランドの服を買うのも、高級レストランで食事するのも、何もかもが贅沢かつ無駄な出費ですよね。
数万とか数十万とか、お買い物できる生活そのものが、地球全体から見ればあり得ないほど贅沢・・そう、それでいて何が不満か? ──という世界です。

そう考えると、バレエもオペラもこの世界に必要欠くべからざるもの……というわけではないし、そもそも、こんな一度の公演を見るために、1万とか5万とか払ってる私たちの存在って、いったい何なのだろう、それでも『芸術』は必要ですか──? なんて、根源的な問いかけまで行き着いてしまうんですね。

そんな長年の問いにきっぱり答えてくれたのが寺山修司。

どこの、どの箇所だったか忘れたけれど(すいません)、「(食糧や衣類と比べて)人間が生活する上で『詩』は絶対的に必要なものではないし、詩人だってこの社会に絶対的に必要な存在ではない。でも、人が生きてゆく上で『詩』が必要な場面は訪れる。そして、詩人とは、そういう(人の心に触れるような)『詩』を書くのが仕事」みたいなことを書いておられて、「ああ、そうか」と納得したのです。

オペラもバレエも、人間が生活する上で、絶対的に必要なものじゃない。まして被災地では住居や衣類や仕事やインフラや、そういうものが優先的に必要に決まってる。

だからといって、住まいを与えれば、十分な食事を与えれば、人は満足し、幸福に感じるか……といえば、決してそうじゃない。

たとえ今日着るものがなくても、何か一つの幸せな体験が生きる力を与えることもある。オペラやバレエは、そうした魂に訴えかけるものの一つだ、と。

ゆえに、今も幾千幾万の傷ついた人々がいる石巻市に、パリ・オペラ座バレエ団のトップダンサー……その分野の人間にとってはハリウッドの有名スターよりまだ価値がある……が訪れ、子供達にレッスンをすることは、今日すぐ町を再建し、壊れた道路を建て直すわけではないけれど、一生の思い出になったでしょう。

もちろん、今日レッスンを受けた子供のすべてが裕福になり、プロのダンサーになるわけではないけれど、この日の出来事を思えば、「世の中には夢みたいに素晴らしいこともある」と心の底から信じられるのではないかな。今、不幸を拗ねてる人だって、明日ビル・ゲイツやレオナルド・ディカプリオとレストランで一緒に食事できるとなれば、神様のサプライズを信じることが出来るでしょうに。

「具体的に意味のあること」だけを探したら、実用的で役に立つものの方がきっと少ないと思います。

おそらく、その他大勢の生活にとってはどうでもいいような、役に立たない、直接的でない、ロマンとか、美しさとか、ときめきとか、親切とかいったものは後回しにされて、「今すぐ結果の出るもの」が有り難がられることでしょう。

だとしても、美しさやときめき──詩や文学や絵画といった『芸術』は、いつか彼らがそれを欲する時まで、野の片隅に力強く咲き続けなければなりません。

地震で家や畑を失って、明日の生活もままならない時、バレエ・ダンサーが何の役に立つのか、と言われたら、まったく直截的でないかもしれない。

けれど、今日、24人の子供たちが、この世界の素晴らしいサプライズを、人の美しさを、信じることが出来たなら、そこには24個の幸福と命が生まれることになる。

それは、もしかしたら、橋を再建するための数千万の資金より、もっと大きな価値があるかもしれない。

そして『芸術』は、目に見えて役に立つわけじゃないけれど、人ひとりの人生を闇から救いあげるほど偉大だと、そんな風に思ったのであります。

君たち、本当に、うらやましいわ。

この体験、いつまでも大事にして欲しいです。

公演で来日したパリ・オペラ座バレエ団のトップダンサーが23日、宮城県石巻市と仙台市を激励に訪れ、東日本大震災で被災した子供たちにバレエを指導した。

あこがれのダンサーのレッスンに、子供たちは目を輝かせた。

石巻市では8~18歳の24人が参加。オペラ座の最高位「エトワール」の一人、ドロテ・ジルベールさん(28)らが、バーにつかまってゆっくり足を上げる動作や回転、ジャンプなどの基本動作を1時間半にわたって教えた。

ドロテさんは「子供たちの笑顔を取り戻したいと思い、ここに来ました」と話した。手ほどきを受けた小学校6年の女子児童(11)は「とってもうれしかった」と興奮した様子だった。

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ダグレイ・スコット ~奇しき運回りの実力派俳優の人気と未来~

ダグレイ・スコット



ダグレイ・スコットという俳優さんをご存じだろうか。

日本では「2」以外、超大作の出演はないので、知らない人の方が多そうだが、海外ではTVシリーズなどに出演していることもあり、固定ファンをしっかり掴んでいる実力派俳優の一人である。

私も「MI:2」を見るまでは全然知らなくて、期待もしていなかったのだが、適役とは思えないほど演技が上手で、見終わった後の印象も抜群。その後、これといった大作への出演もなくて、「あの上手な俳優さんはどうなったのだろう」とWikiで調べてみたら、なんと「X-MEN」のウルヴァリン候補だったとか。だが、運悪く、MI:2 の撮影スケジュールと折りあいが合わなくて、代わりにヒュー・ジャックマンが抜擢。その後のジャックマンの活躍は周知の通りである。

しかも、ウルヴァリンだけにとどまらず、「007」ジェームズ・ボンドの候補でもあったらしい。こちらもダニエル・クレイグが抜擢され、ダグレイはまたも一世一代のチャンスを逃すことに。

このことについて、ヒュー・ジャックマンのインタビュー記事によると(Dougray Scott as Wolverine

“I have spoken to him, I didn’t quite have the guts to say thank you, I kind of apologized more to him … he said ‘Ah, that’s Hollywood, these things happen’.

(ダグレイと)話したことはあるよ。でも、「ありがとう」なんて言う根性はとてもなかった。それで「ゴメンネ」っぽいことを言ったら、彼はこう言ったんだ。『それがハリウッドだ。よくあることさ』。

海外のファンページの掲示板には、今も「ダグレイがウルヴァリンを演じていたら・・」「ダグレイがジェームズ・ボンドだったら・・」という書き込みが絶えず、つくづく『運』と『成功』の噛み合いというか、世の中って、ほんと、努力や実力だけではどうにもならないことがあるんだな、と、深く考えさせられずにいないのである。

見てみたかった、ダグレイのウルヴァリン・・
ダグレイ・スコット ウルヴァリン



そんなダグレイのどこがスゴイの……と問われたら、まずは「ミッション・インポッシブル 2」を見ることをおすすめしたい。

この作品では典型的なトム・クルーズの殴られ役=すなわち細菌兵器を使ったテロの首謀者を演じているのだが、その造形が非常にユニーク。

CIAの諜報活動で度々、イーサン・ハントの身代わりを演じてきたショーンは、『キメラ』という史上最悪のウイルスをカードに、製薬会社のCEOを脅迫し、人々の間に疫病を蔓延させて、大金を巻き上げることを思いつく。

この動きを察した情報部は、ショーンの昔の恋人ナイアを再接近させて、取り引きの現場をおさえることを計画するが、逆に、ショーンにナイアとウイルスの二つを奪取され、イーサンは撤退を余儀なくされる……。

ショーンは、いわば、「影のイーサン」ともいうべき存在で、知能、実力、キャリア、すべてにおいて引けを取らないキャラクターだ。そして何よりイーサンの手の内を知り尽くしている。

そして二人の間に立つ、美しい恋人ナイア。

命を懸けてイーサンのミッションに協力し、その危機には自らの身体を犠牲にする、可憐にして情熱的な女性だ。

全編を通してひときわ印象に残るのが、ショーンとナイアの再会のシーン。

イーサンのスパイであることをひた隠し、偽りの恋心を浮かべてショーンに再接近するナイアだが、彼女がショーンの隠れ家に到着し、ショーンに向かって歩いてくる時、疑惑と未練が入り乱れる心中を眼差しだけで見事に表現する。(記事上部の写真)

そして、この場面には全くセリフがなく、二人がキスできるほど近寄った時、風がふわりと吹いてナイアのスカーフを巻き上げ、それを掴んだショーンがそのままナイアの首を絞め殺してしまうのではないか……という緊張感が、また絶妙なのだ。

これはジョン・ウー監督の手腕にもよるし、脚本の妙とも思う。

また、再接近したナイアを詰り、ショーンの甘さを批判した相棒のヒューの指先を葉巻のカッターで切り落としたり、ショーンを裏切ったナイアを「ビッチ!」と罵ったり(ダグレイになら言われてもいいかも~~♪)、全編通して意地悪なんだけども、どこか人間くさくて憎めない悪役を演じていて、表情の一つ一つが魅力的。

「トム・クルーズを食う」とまではいかないけれど、ダグレイがチャーミングな悪役を演じたおかげで、トムの格好よさが引き立ったのも確か。メイキング・ビデオでも「ダグレイは目で演技できる素晴らしい俳優」とコメントしていたけれど、本当にその通りだと思う。

近年では、組織に裏切られた暗殺者とロシアン・マフィアの攻防を描いた『ヒットマン』で粘り強いインターポールの刑事を演じ、ずいぶん面変わりされた印象があるけれど、ブルドッグ濃厚ソースのようなコクのある存在感は今も健在、ファンの評価も高い。

「ウルヴァリン」「ジェームズ・ボンド」に続く、三回目の「一世一代のチャンス」はあるのか??

今後もあたたか~く見守りたい俳優の一人である。

§ 動画

けちょんぱんにコケおろされる「ミッション・インポッシブル 2」。でも、私はけっこう好きでした。
何と言ってもダグレイ・スコットがいいからね。
恋人ナイアを演じたダンディ・ニュートンも数々の映画レビューで「ブス」とか書かれて本当に気の毒なんだけど、彼女は美しいと思いますよ。イーサンもそう言ってることだし・・

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主人公の暗殺者「エージェント47」を演じるティモシー・オリファントがとってもキュート。
話自体は「うん、そうか」って感じだったけど、ティモシーがチャーミングだから許す。友達の旦那さんに似てる。

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§ 関連アイテム

なんでそんなに、みんな嫌いかなーー??
「お気楽スパイアクション」とか言われて、なんか淋しい・・。
これはこれでよかったと思うんだが。私は「3」や「ゴースト・プロトコル」より好きだが。

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トム・クルーズ製作・主演によるスパイアクションシリーズ第2弾。テロ集団に盗まれた恐るべき細菌兵器・キメラを取り戻すべく、あらゆる任務をこなしてきた敏腕スパイ、イーサン・ハントに指令が下る。監督は『レッドクリフ』のジョン・ウー。

人気ゲームの映画版だそうですが、とにかくティモシーが可愛くて、「ママの胸においで!」と言いたくなるような作品だ。
アクションは流麗で良かったですよ。

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エージェント47という名でのみ知られている冷徹なエリート暗殺者は、次の仕事のためにロシアに潜伏し、ターゲットであるロシアの政治家ミハイル・ベリコフを見事射殺する。しかし、密告によりインターポールとFSB(ロシア連邦保安庁)の双方から追われる身となる。いったい誰が密告したのか? なぜ自分が抹殺されなければならないのかを探るうち、その鍵を握る美しく傷ついた謎の娼婦ニカと出会う。自分を罠にはめた犯人を捜すためニカと行動を共にするうちに、彼自身の中に人間らしさが芽生えはじめる。しかしこれまで経験したことのないその感情こそが、彼自身にとって最大の脅威となっていく……。

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いつの時代も、誰が若者をどう評価しようと、「やる人は、やる」

若い人


Amazonでいくつかのタイトルをチェックした。

近頃の若者はなぜダメなのか 携帯世代と「新村社会」 (光文社新書)」とか「「嫌消費」世代の研究――経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち」とか「欲しがらない若者たち(日経プレミアシリーズ)」あたり。

なるほどなー、と思いつつも、私たちバブル世代も「新人類」だの「軽薄短小」だの「根気がない」だの「物のありがたみが分からない」だのさんざん言われて今に至る。「アッシー、メッシー、ミツグ君を使い分け、遊びの恋愛ばかりしている」とも言われた。「純愛を知らない世代」とも。

が、そんな風に全体を語られながらも、真面目な子は真面目だったし、勉強する子はいっぱい勉強していた。女子大生ブームでちゃらちゃら遊ぶ子がいる一方で、男性と誠実にお付き合いし、今ではいい奥さん、いいお母さんしている子もいっぱいいる。

いつの時代も、どう全体を評価されようと、やる人はやるし、真面目な人は真面目。努力家も大志の人も、完全に消えてなくなるわけじゃない。もしかしたら、そういう人は目立ったこともせず、大きな声も上げないだけで、これらの著書に登場するような「典型的な若者」より多いんじゃないかと思ったりもする。バブル世代でも、パンツ丸出しで踊ってた子の方が少数派だったように。

だから、世の中が騒ぐほど、そこまで失望してないし、危機感ももってない。

私たちの時だって、「今の女子大生が母親になり、その子供が母親になる頃には、日本は滅びる」と言われてたけど、まあ、なんとか持ってますものね。斜陽ではあるけども、そこには様々な要因が絡んでるし。

いよいよ本格的に食えない時代になったとしても、その時はその時でまた方策が出てくるだろう──その時、主力になるのは、全体の評価とは外れたところにいる、コツコツ君たちだと思う。今、子育てしてる人たちも、アッシー、メッシー、ジュリアナとは無関係な青春時代を送ってた女性が過半数だと思うしね。

結局のところ、誰にも絶対的に正確な予測はできないのだから、若い人もヘンに絶望したり、開き直ったりせず、「みんなのいうところ」とは離れたところで、自分のペースで頑張ったらいいと思うよ。今、堅実な生き方してる中年たちも、みながみな、我が世の春で、これからも天井知らずの世の中が続くと余裕で構えていたわけじゃない、「これからは肩書きに依らず、資格やスキルがものを言う時代になる」と頑張った人もいれば、「オレには会社勤めより自分の看板掲げて生きる方が向いている」とあえてリスキーな分野に自分を懸けた人もいる。恋や結婚を真面目に考え、一つの恋を大事に育てた人もいれば、「女性が自由に選択できる時代だからこそ自分の好きなことをやりたい」と飛び出した人もいる。そういう人たちは、全体で言われる「軽薄短小」や「Non-no、HANAKO」とは離れたところで黙々と頑張ってたのだしね(時にはダサイと言われつつも)。


珍しいから話題になる↓ これが当時の女子大生&OLとか言われたら・・(この番組は1990年代前半のものです)

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妄想と執着  オドレイ・トトゥのサイコ恋愛映画『愛してる、愛してない……』

オドリー・トトゥの恋愛映画『愛してる 愛してない』



転移性恋愛』という言葉がある。

たとえば、幼少期、父親との関係が上手く行かず、愛情に飢えた女の子が歯の治療に通い、そこで年上の、父親みたいなドクターに親切にされるうち恋愛感情を抱いてしまう。
本来なら父親に向けられるべき愛の欲求が「年上の優しい歯科医」に転移し、父親から得られなかった愛や優しさを歯科医から得ようとする心理を「転移性恋愛」と呼ぶのだそうだ。(→ブログ『転移性恋愛について』など参考になります。)

それが本物の愛に発展し、お互い幸せになれるならいいけども、そうでない場合は、恋した方が酷く傷つくことになる。彼女は、歯科医との恋愛ばかりか、またしても「父との愛情関係」に失敗してしまうからだ。

フランスの人気女優オドレイ・トトゥが演じた『愛してる、愛してない……』はまさにそんな映画。

ハンサムで患者の評判もよい心臓外科医のロイックに恋をした美術学校の女生徒アンジェリクは、いつか彼が妊娠中の妻と別れて、自分と結婚してくれることを信じている。
彼が紫のバラをプレゼントしてくれたお返しに、熱い恋文を添えて美しいバラの花束を贈ったり、彼の診療所に肖像画を届けたり、日に日に彼への想いはふくらんでゆく。

だが、バラの花束も、肖像画も、ロイックにはまったく身に覚えのないものだった。やがて夫の浮気を疑う妻との関係にもヒビが入り、彼を告訴した患者が事故死したことから殺人の容疑までかけられ、ロイックは身も心も追い詰められて行くが、ある時、衝撃の事実を知り……。

オードリー・トトゥの恋愛映画「愛してる、愛してない……」

この映画は、大きく二つのパートに分かれ、前半がアンジェリクから見たロイックとのラブ・ロマンス、後半がロイックの立場から描かれた「現実」となっている。

途中、フィルムを巻き戻すような演出があるため、人によっては「え、最初のエピソードに戻っちゃった、これ、どういう意味?」と混乱するかもしれないが、前半の出来事をおさらいするような謎解きによって、アンジェリクの可愛い恋の正体を知るだろう。

そして、ある場所に送られたアンジェリクが誰にも分からないようにコッソリ仕掛けた恋のイタズラ(……というよりは、恐怖に近い)。

これを詳しく書いてしまうと、未見の人には面白さが半減してしまうので伏せておくが、ここに描かれた『恋』は、恋などという優しいものではない。

一言で言えば『妄執』。勘違いオンナの、身勝手な空想物語であり、恋をしかけられたロイックはストーカーに人生をめちゃくちゃにされる被害者そのものである。

かといって、アンジェリクが最初からサイコな妄想女子かといえば決してそうではなく、常識もあり、友達もいる、普通の可愛いお嬢さんだ。

ところが、ある一点……『愛』という観点に立つと、彼女は隔離された淋しい少女であり、その心の入り口はいつもポッカリ穴を空けている。愛に飢え、温もりに飢え、ひとかけらの優しさにも心がいっぱい潤ってしまうと、その虚しさを一気に埋めようとして、相手にひた走ってしまうのだ。

そして、たちが悪いのは、その出だしはたいてい「好意」であり、どんな立場の人も少しだけ間口を作ってくれる、という点だ。好意を寄せる人が「可愛いお嬢さん」なら尚のこと、最初からけんもほろろに拒絶する人などない。友人として、あるいは後輩として、たいていの人は有り難く受け取ってくれる。

ところが、これが無間地獄の導火線。少しでも入り口が見えれば、思う方は「もっと、もっと」と期待してしまう。相手が少しでも間口を空ければ、それを「愛」と解釈し、その奥まで一気に上がり込もうとする。「いくらなんでも、それはやめてくれ」と相手が間口を閉めようとすれば、逆ギレするか、なんとか自分を置いてもらうよう説得を始めるか、どちらか。

なんにしても、幸福な結末などない。

妄想女は、自分の気持ちしか見ていないからだ。

いや、現実とか、相手の本当の気持ちは「見たくない」というのが正解。

それを受け入れるだけの勇気があれば、最初から、淋しさに折れたりしないから──。

そんな彼女は、自分に都合の良い物語を作るのも得意だ。

彼が電話してこなかったのは、あの日、私があんなことを言ったから。

彼が今も無視するのは、私の気持ちの伝え方がマズかったから。

もっと上手く説明すれば、もっと優しく声かけすれば、彼も私の誠意を分かってくれて、もっと愛が深まるにちがいない──。

相手の本当の気持ちを確かめもせず(というより、認めようともせず)すべてを都合良く解釈し、「もっと、もっと、もう一度」と期待して、しつこく電話したり、メールを書いたりして、何が何でも繋がりを持とうとする。

アンジェリクは、それを極限まで煮詰めた女の典型であり、思われた側はまさにホラーだ。まるで覚えのない恋文に、気味の悪い贈り物──。最愛の妻までもが浮気を疑い、ロイックは次第に追い詰められてゆく。こうなると「胸の痛み」や「息苦しさ」を訴える女性患者のすべてがストーカーに見えて、ついにはその一人に手を挙げたことで告訴される始末。

女性の側から見れば切ない恋物語も、現実に生きる男にはひたすら重荷でしかない部分を巧みに描いている。

それにしても、たまたま通りすがりにもらった「一本のバラ」のせいで、なぜここまで妄想恋愛に走れるのか──?

分からない人にはとことん分からない心理だが、一度でもイヤがる男を追いかけた経験のある人なら、己への戒めと出来るに違いない。

どうしても彼のことが忘れられない──別れが受け入れられない──頭で薄々分かっていても、しつこく繋がりをもとうとしてしまう──そういう人は一度、この映画を見たらいいと思う。

自分では「真実」「誠実」と信じている気持ちが、傍から見れば、これほど気持ち悪く、滑稽なものもない──ということがよく分かるから。

§ 妄執もここまでくれば・・

この映画の見所を、いくつか箇条書きにしてみます。かなりネタバレなっちゃうけど、最後の衝撃シーンは見てのお楽しみということで。

● 心の乱れを表す部屋

アンジェリクの部屋、ものすごく散らかってます。正確に言えば「散らかっていきます」。ピザやら食べ散らかしたものがそのへんに放ったらかしで、最後はものすごく汚いです。アンジェリクの心のすさみ具合をそのまま表しているようです。
落ち込んで何もしたくない時、大きいことからいきなり始めようとするより、まず、床に落ちているゴミを拾って、ゴミ箱に捨てる──そういう小さなことから始めるのが肝心ですね。

● 豚の心臓??

「私の真心からの贈り物よ」とロイックに送りつけたもの。自分の中では「最高に素敵なアイデア」でも、相手にしてみたら「醜悪」以外の何ものでもありません。ここまで自分の世界に酔われると、もう相手は逃げるしかないです。

● 拒絶された時の反応が尋常でない

好きよ、好きよと言いながら、相手がチラリとでも拒否の気持ちを見せたらブチぎれ。いかに自分の気持ちしか見ていないか、ということの現れですね。

● 美しく練り上げられた「自分語り」

友人の子供を相手に、アンジェリクはうっとりと自分の子供時代の思い出語りをします。本当は淋しい過去を美しく作りかえるのも妄想女の得意とするところです。

● とことんつきまとう

妄執に狂った女は自制するということを知りません。また現実を見ようとしません。だから、自分の思い通りの結末になるまで、しつこく、しつこく、相手につきまといます。そこに愛とか恋とかいう気持ちはありません。自分自身に執着しているのです。

● 現実を指摘する人は「敵」

自分の世界で生きている人にとって、現実を指摘する人は「敵」です。たとえそれが友人の思いやりであっても、自分に都合の悪い現実に目を見開かせようとする人は「自分を傷つける人」なのです。アンジェリクも本当の敵と味方の区別がつかず、友人を失います。

● 淋しい女は電話の着信音が嫌い

着信音にいちいち反応し、聞き耳まで立てるようになったら重症です。一刻も早いケアが必要です。

§ 予告編

『あなたがバラをくれたから、私は心にケガをした』──これがこの映画のキャッチコピーです。

原題は「A la folie… pas du tout」。

フランス語は愛を語るための言葉によると、

à la folie (ア ラ フォリ) 気も狂わんばかりに
pas du tout (パ デュ トゥー) ぜんぜん(好きじゃない)

à la folieはアンジェリクで、pas du toutはロイック。あるいは、アンジェリクの心の中の一人占い。

予告編はあまりクオリティの高いビデオがなかったので、ちょっと見づらいです。

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§ 関連アイテム

この作品のオドレイは本当にコワイです。顔が可愛いだけに、余計でその思い込みが不気味。

エンディングはショックというより、ぞぞぞぞぞ……、ですね。すごいオチです。ぜひ見てください。

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by オドレイ・トトゥ, サミュエル・ル・ビアン, イザベル・カレ

価格: 2,736円 28点の在庫あり 中古価格 776円より

心臓外科と不倫関係にある内気な女の子の一途な恋(というより妄想)をサスペンスフルに描く。二重の時系列をよどみなく演出しているのがポイント。

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鏡よ、鏡よ、鏡さん・・子供に会わせて下さいな

年子育児の嵐の日々も去り、今は二人とも元気に小学校・幼稚園に通ってるんですが、昼間、仕事していると、ふと「今頃、あの子たち、何してんのかなー」と思い浮かぶことがあります。

そういえば、私が日本に居た頃、保育園(か幼稚園)の教室の隅にTVカメラを取り付け、ケータイからいつでも受信し、子供の様子が見られる……というサービスを始めた園が話題になりました。

関係者や保護者の中には「プライバシーの侵害」という声もありましたが、ほとんどのママの間では「いつでも子供の顔が見られる」と大好評。会社のエレベーターの中でふとケータイを取り出し、我が子の姿をほのぼの見つめているお母さんの姿がTVに映し出されたのが今も印象に残っています。

今でもこういうサービス残ってるのか知らないけど、今は、気持ちだけは分かるなあ。

教室にTVカメラなんか取り付けられたら、先生たち、緊張でかえって疲れてしまうんじゃないかと思うけど。

そういえば、私が子供の頃、「ロンパールーム」という子供番組があり、いわばTV幼稚園みたいな感じなんですけど、番組途中で「おやつの時間」があり、出演している子供達に(多分)ミルクが出されました。

そして、先生は、別のお部屋から、魔法の鏡を通して子供達の元気な様子をうかがう……という設定です。

その時、先生がおっしゃる言葉がこれ。

【鏡よ、鏡よ、鏡さん……みんなに会わせてくださいな】

そして、魔法の鏡に一人一人、話しかける……というもの。

私が、昼間、子供のことを思う時、なんかこのセリフが心に浮かぶんですよね。あの頃から、お母さんたちの「子供たち、今頃、どうしてるかな」という気持ちは変わってないのかもしれないですね。

なんと奇跡的にYouTubeに音声だけが残っていました。

知ってる方、懐かしさついでにどうぞ。

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いかにも「幼稚園のせんせい」って感じで、懐かしいですねーー★

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