書籍と絵画

ツァラトゥストラはかく語りき – フリードリヒ・ニーチェの世界 –

2010年5月4日

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世界で最も美しい言葉。
一番衝撃を受けた本。
今も昔も。
永遠に心に響く名著です。
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私がニーチェの名前を初めて知ったのは、ウイスキーのコマーシャルがきっかけでした(ああ、テレビっ子)
小学校の低学年ぐらいでしたかねえ。
「ソ、ソ、ソクラテスか、プラトンか。ニ、ニ、ニーチェか、サルトルか」とで始まるこの歌は巷でも大変ヒットし、
み~んな悩んで大きくなった。オレもお前も大物だぁ~!
という歌詞は流行語にまでなりました。

サントリーCM 野坂昭如編

私も「みんな悩んで大きくなった」という言葉に非常に感銘を受けまして、「ああそうか、悩むことは悪いことじゃないんだ、みんな悩んで立派になったんだ」と子供心に励まされたものです。
野坂さんらしい、いいCMだと思います。

さて、実物のニーチェですが……


ああ、気難しそう……。笑ってる写真はないんかいな。
晩年は狂気に追い込まれ、その生涯を通じて決して恵まれた訳ではないけれど、あたしゃ好きです。
感謝しています。
今の私があるのは、ツァラトゥストラのおかげだから。

何度読み返しても、生命あふれるような美しい詩だと思う。
いつも心に永劫回帰ありきよ。

あの世にファンレターが届くかどうか分からないけれど、これは私からの御礼の企画です。

ニーチェへの想い

海といえば、ニーチェです。
「なんで?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ニーチェの思想、特に『ツァラトゥストラ』は、海から生まれ、海に育まれたといっても過言ではないからです。
時代のモラルや風潮に、あくまで「アンチ(反)」の姿勢を貫きとおしたニーチェは、様々なパッシングに合い、孤独な境遇にありました。
それでも真実を見据え、「神無き時代」に新たな思想を打ち立てようとした彼は、精力的に執筆活動を続け、『曙光』『悦ばしき知識』『力への意志』など優れた著作を次々に完成させてゆきます。
そして彼の思想のすべてを体現したのが、異色の名著『ツァラトゥストラ』。古代ペルシアの拝火教の祖といわれる預言者ゾロアスターの名を借り、聖書を乗り越えるかのように著したこの作品は、崇高に、情熱的に、彼の思想を物語っています。

【 霧の海に向かう放浪者 】-Wanderer Above the Sea of Fog-カスパール・ダヴィッド・フリードリッヒ Caspar David Friedrich

【 霧の海に向かう放浪者 】-Wanderer Above the Sea of Fog-カスパール・ダヴィッド・フリードリッヒ Caspar David Friedrich

ツァラトゥストラと海

わずか十日間で一気に書き上げた『ツァラトゥストラ』の興奮状態を、ニーチェはこう伝えています。
「シルヴァプラナ湖畔における奇跡的な体験(永劫回帰のヴィジョンの訪れ)から十八ヶ月、次第に熟してきた構想が、爆発的に表現形式を得たのである」
陽光あふれるジェノヴァやラパロ地方で静養していたニーチェは、海を見渡しながらの散策を好み、静かな入り江を巡り歩いたりしていました。
そしてある日、ポルトフィーノ岬の断崖を訪れた時、彼の中で熟していたヴィジョンがついにツァラトゥストラの形を借りて顕在化し、彼を新しい著作へと向かわせたのです。
その時の衝撃を彼はこう書き記しています。

「ツァラトゥストラが私を襲ったのだ」

ツァラトゥストラ (中公文庫)

第一部

ツァラトゥストラは三十歳になった時、自分の故郷と故郷の湖を捨て、山にこもります。そして十年間下界を離れ、山の孤独にいましたが、四十歳になると劇的な心の変化を感じ、その精神を説く為に山を下ります。
ここでは有名な「神の死」や「超人」の思想が語られます。

第二部

人々がまだ彼の思想を受け入れるほど熟していないことを悟ったツァラトゥストラは、再び山にこもります。
しかし下界で自分の教説が歪められていることを知った彼は山を下り、彼の弟子や敵対する者たちに向かいます。けれど自分にまだ十分な力が無いことを知ったツァラトゥストラは再び人々の前から去るのでした。

第三部

山の洞窟に戻る途中、彼は徐々に「永劫回帰」の思想が熟すのを感じ、それを人々に伝える時期が近づいていることを悟ります。やがて彼は「続く人間の為に没落する者」としての告知者の運命を受け入れ、生への絶対肯定の意志を固めるのでした。

第四部
最後の試練に打ち勝ち、「永劫回帰」の境地に辿り着いたツァラトゥストラは、新しい価値創造に向かう為、輝く朝陽に向かい、「これが私の朝だ。私の日が始まる。さあ、昇れ、昇ってこい。お前、偉大な正午よ」と語り、再び山を下りるのでした。

理想

理想

§ ツァラトゥストラ 名言集

千の目標が今までに存在した。千の民族があったからである。
ただその千の頚を一体とするくびきが、今もなお欠けているのである。
一つの目標が欠けているのだ。人類はまだ目標をもっていない。

全人類に共通する目標。それは、「真理に至る道」あるいは「生の目的」といったところでしょうか。
宗教を超え、文化を超え、全ての人間が目指す一点の目標。
それが現れた時、一歩進んだ新しい世界が生まれるような気がします。

大いなる正午とは、人間が、獣と超人との間にかけ渡された軌道の中央に立ち、これから夕べへ向かうおのが道を、おのが最高の希望として祝う時である。その道が最高の希望になりうるのは、新しい朝に向かう道だからである。
その時、没落してゆく者は、己が彼方へ渡って行く過渡の者であることを自覚して己を祝福するだろう。
そして彼の認識の太陽は、彼の真上に、正午の太陽としてかかることだろう。

【 記念碑 】-Memorial Monument to Gothe- カスパール・ダヴィッド・フリードリッヒ Caspar David Friedrich

【 記念碑 】-Memorial Monument to Gothe- カスパール・ダヴィッド・フリードリッヒ Caspar David Friedrich

人間において偉大な点は、彼が一つの橋であって、目的ではないことだ。
私は愛する。傷を負った時もなお魂の深さを失わない者を。
そして小さい体験によっても滅びることのできる者を。

真に偉大な指導者というのは、後に続く人間の為に、あえて頭を下げるものです。
彼らが自分を乗り越え、自分よりもっと先に進んで行く為に。

私は私の目標を目指す。私は私の道を行く。
ためらう者、怠る者を私は飛び越そう。
こうして私の行路は彼らの没落であるように

-Mist Over Point Lobos- ギィ・ロッシュ  guy Rose

-Mist Over Point Lobos- ギィ・ロッシュ guy Rose

人間とは乗り越えられるべきものである。
生そのものが、柱を立て、階段を作って、高みを目指して、己を打ち建ててゆこうとする。
生は、はるかな遠方に目をそそぎ、至福の美を望み見ようとする。
そのために生は高みを必要とするのだ。
生は登ろうとする。登りながら己を乗り越えようとする。

ニーチェの思想の一つに「自己超克」があります。
それは自分本位な利己主義とは違い、たえず自分自身を乗り越え、新たに生まれ変わり、上昇していこうとする我欲(Erosといってもいい)を意味します。
そしてその究極の目標は、自己を完成させる事ではなく、後に続く者の為に没落する(橋渡しになる)事なのです。

創造――それは苦悩から我々を解放する大いなる救いであり、生の軽快化である。
だがまた、創造する者が生まれ出るために苦悩と多くの変身が必要なのである。

そうだ、傷つけることのできないもの、葬ることのできないもの、岩をも砕くものが私には備わっている。
その名は私の意志だ。それは黙々として、屈することなく歳月の中を歩んでゆく。
私の昔ながらの伴侶、私の意志は、この私の足によって、己の道を行こうとする。
彼の思いは堅く、不死身である。

ニーチェほど「己が意志」の大切さを説いた哲学者もないでしょう。
天の父に一切を委ねるキリスト教的な生き方に反し、大地にしっかと足をつけ、己が意志に忠実に生きることを説いた彼の思想は、当時は異色のものであり、彼を孤立させることになりました。
しかし、この「意志」こそが、自分を支え、導き、肯定的な生へと向かわせる原動力となるんですよね。
それは決して利己的な欲望に支えられたものではなく、一点の目標に向かって上昇する魂の力なんです。

いっさいの書かれたもののうち、
わたしはただ、血をもって書かれたもののみを愛する。
血をもって書け。
そうすれば君は知るであろう、血が精神であることを。

「血」とは、すなわち【生きた糧】――
頭(理屈・知識)で知ったことではなく、自身の生きた感性によって感得した「魂の糧」を指すと私は解釈しています。
人や本から得た借り物の知識や理屈では、決して人の心を動かすことはできないからです。
かの有名な「ガラスの仮面」でも、月影先生は北島マヤにこんな事を言っています。


今の《八百屋お七》、あなたの目に恋の狂気はないわ。
上手な演技と魅力のある演技は違うわ。
たとえ下手でも魅力のある演技は人をひきつけるわ。
そこに本物の香りがあるからよ。
観客はその香りをかぎとるのよ。
本物の香り……マヤ、本物の恋をしなさい

【 波 】-Wave- ギュスタヴ・クールベ  Gustave Courbet

【 波 】-Wave- ギュスタヴ・クールベ Gustave Courbet

ああ、私の足元に広がる黒く悲しい海。
ああ、この身ごもっている夜闇の中の苦渋。
ああ、運命と海。

お前たちのもとへ、私は今降りてゆかねばならぬ。

私が今までにしたよりも深く、苦痛の中へ、
苦痛の最も黒い潮の中へ下って行かねばならぬ。
私の運命がそれを欲するのだ。

今はまだ一切が眠っている、と彼はいった。
海も眠っている。

海は眠りに酔い、未知の者を見る目つきで、
私の方を見ている。

しかし、それにもかかわらず海は
あたたかく息づいている。

それを私は感ずる。

私はまた海が夢見ていることをも感ずる。

海は夢見ながら、堅いしとねの上で
身を輾転させているのだ。

-Stars- マックスフィールド・パリッシュ Maxfield Parrish

-Stars- マックスフィールド・パリッシュ Maxfield Parrish

わたしが、海と、海の性をもついっさいのもの(無限の広がりと無限の可能性)に好意を寄せ、それらが私に怒って逆らう時にこそ、かえって最大の好意を寄せるとするなら――
未発見のものに向かって帆を走らせるあの探求の悦楽が私の内部にあるとするなら――
その航海者の悦楽が私の悦楽の中にあるとするなら――

時間と空間がはるか彼方で輝いている。
よし、立て、我が心よ(超越的な神に頼らず、人間の自力を基として生きる生き方)」と叫んだとするなら――
おお、それならどうしてわたしは永遠を求める激しい欲情に燃えずにいられよう。
指輪の中の指輪である婚姻の指輪――あの回帰の円環を求める激しい欲情に燃えずにいられよう。
私はお前を愛しているのだ、おお、永遠よ。

乙女と百合

乙女と百合

お前たちがかつて「一度」を二度欲したことがあるなら、かつて、「お前は私の気に入った、幸福よ、刹那よ、瞬間よ」と言ったことがあるなら、それならお前たちは一切のことの回帰を欲したのだ。
一切のことが、新たにあらんことを、永遠にあらんことを、鎖によって、糸によって、愛によってつなぎ合わされんことを、お前たちは欲したのだ。おお、お前たちは世界をそういうものとして愛したのだ。
お前たち、永遠な者たちよ、世界を愛せよ、永遠に、不断に。
痛みに向かっても、「去れ、しかし帰って来い」と言え。
すべての悦楽は永遠を欲するからだ。

ニーチェの思想の集大成ともいえる「永劫回帰」。
その意味はあまりにも深く、広大すぎて、私の筆力や理解力でとても要約できるものではありません 。
だけどなんとなく察していただけるでしょうか。
《人生は辛く、悲しいことばかり……世の中も矛盾や納得の行かないことばかり》
それでもそれら一切対し――不幸も不条理も、自身も含めた地上の全てに対し、「よし」と言い切ることの意味と価値を。
自身と自身の生を【肯定する】ことの大切さを。
そしてこの思想が集約された言葉が、次の一節なんですよね。

地上に生きることは、甲斐のあることだ。

「これが“生”だったのか」

わたしは死に向かって言おう。

「よし!それならもう一度」

【 エクスタシィ 】-Ecstacy- マックスフィールド・パリッシュ Maxfield Parrish

【 エクスタシィ 】-Ecstacy- マックスフィールド・パリッシュ Maxfield Parrish

その夜が明けた朝、ツァラトゥストラは、臥床から飛び起き、腰に帯を巻き、洞窟の外に出た。燃えるような熱気と力に満ちていた。
暗い山の彼方から昇る朝の太陽のようだった。
「お前、偉大な天体よ」と、彼はかつての言葉と同じ言葉を語った。
「お前、深い幸福の目よ、もしお前がお前の光を注ぎかける者たちをもたなかったら、お前の幸福もすべて何であろう。
これが私の朝だ。私の日が始まる。
さあ、昇れ、昇ってこい。お前、偉大な正午よ」
ツァラトゥストラはこう語った。
そして己が洞窟を後にした。暗い山々から立ち上る朝の日のように、熱火と力に満ちて。

これが最後の一節です。
どんな人間も断崖絶壁の縁に立ち、暗い絶望の海を見下ろす時があるのではないでしょうか。
一歩先の死を選ぶか、あるいは絶望の彼方に光を見出すか。
そこが運命の分かれ目だと思います。
(あるいは人間としての真価が問われる瞬間)
そしてニーチェは絶えず「肯定」することの大切さを説き、何があっても決して自分自身を見捨てるなと訴えているのです。

ニーチェ その他の著作から

いまだ光を放たざる
いとあまたの曙光あり

【曙光】より

独自の思想を確立しようとするニーチェが、批判や孤立にさらされた暗中模索の時期を超え、陽々とした境地に昇っていく過程に書かれた、中期の傑作【曙光】。
その冒頭に引用されたのが、インドの詩集《リグヴェーダ》に記されたこの言葉です。
「この世には、まだ輝いたことのない幾多の曙光がある」ことを確信し、独自の思想を切り開こうとする彼の決意と気概が強く感じられます。
私の大好きな言葉です。

【 海を昇る月】-Moon Rising over the Sea- フリードリッヒ Friedrich

【 海を昇る月】-Moon Rising over the Sea- フリードリッヒ Friedrich

英雄的にさせるものは何か。

自分の最高の苦悩と最高の希望とに向かって同時に突き進んで行くことがそれだ。

【悦ばしき知識】より

なお私は生きており、なお私は考える。
私はなお生きなければならない、私はなお考えなければならないのだから。
われ在り、ゆえにわれ思う。
われ思う、ゆえにわれ在り。
今日では誰でもが思い思いに自分の願望や最愛の思想を表明している。
さればこそ、私もまた、私が自分自身に今日何を望むかを、
また、どんな思想がこの年いち早く彼の心をかすめたかを語るとしよう。

いな! 人生は私を失望させはしなかった
それどころか、私には歳を重ねるにつれて人生はいっそう豊かな、いっそう好ましい、いよいよ神秘に充ちたものに感じられる。
「人生は認識の一手段なり」
この原則を抱懐する我々は、ただに勇猛であるだけでなく、悦ばしく生き、悦ばしく笑うことすらできるのだ!
何はさておき、まずもって戦闘と勝利の道に通暁する者でなければ、そもそも誰が一体良く笑い、良く生きる術を解しえようぞ!

【悦ばしき知識】より

あとがき

私の大好きなニーチェの世界、少しは共感していただけたでしょうか。
これで興味を持って、「一回、読んでみようかなあ」と思って下さったら、
私も力入れて作った甲斐があります。

生前は多数派に理解されることなく、孤独と狂気の中に不遇の生涯を終えたニーチェですが、彼の思想は時を超えて、今、しっかりと私の中に息づいています。
未来を読み、語る者を“預言者”というなら、ニーチェこそ現代の「虚無」という病を予見し、その処方箋まで提示した唯一無二の預言者というべきでしょう。
だけど私が求めているのは、「ニーチェの先にあるもの」なんです。
彼は「自ら見出し、肯定する」ことを説きましたが、そこにはどうしてもある種の“限界”が生じます。なぜなら、すべての人間が、そこまで強く賢明になれるわけではないし、どんな人間も、もろくて、惑いやすい一面をもっているからです。
とにかく、読んで、感じて、考えて、生きているうちに、あらゆることを学んで下さい。
「世界は深く、人生は短い」。
一生なんて、ホントあっという間ですからね。

ニーチェ おすすめ書籍

数ある翻訳の中でも、一番読みやすかったのが、手塚富雄氏によるもの。
以下のレビューにあるように、詩のようにさらさら読める。
「哲学」と構えずに読めば、すっと心に入ってくる名言ばかりだ。

【Amazonレビューより】
でも、ニーチェは詩人でもあった。というより、私は彼が論理的なものを軽視したとは思わないが、彼はそれ以上に詩人だったのだと思う。「ツァラトゥストラ」などはまさに詩人の手になるものだ。
「超人」だの「運命愛」だのなかなかのキャッチコピーだし、ちょっと劇画調すぎてこちらが気恥ずかしくなるくらい。
専門の哲学者たちはともかく、ニーチェの文学者たちからの受けはいい。これは文学書ではない、とわざわざ註を入れて「ツァラトゥストラ」を必読書に挙げている文学者の数は知れない。 「ツァラトゥストラ」は文学書として読んで一向に構わないと思う。
それに、–こんなことを書くと怒られそうだが、ニーチェほど読みやすい哲学者はいない。

この本はイラストだけでも十分面白い。
60年代のサイケデリックなスタイルで、今風のイラストしか知らない人には興味深く読めるのではなかろうか。
解説も分かりやすく、悩める青年向き。
きっと納得できる、ニーチェ入門編です。
参照記事→『『超訳 ニーチェの言葉』と FOR BEGINNERS『ニーチェ』 ルサンチ野郎の心の出口

【Amazonレビューより】
1967年初版で、当時は大学生・高校生を対象としていたはず だからさぞかし古めかしいニーチェ論かと思いきや、ニーチェを 深く読んで理解し、初心者にも偏りの無い入門書である。
入門書とは言え、参考になる写真も豊富である。
自己流ニーチェ理解を読者に披瀝するものでも、あたりさわりない 知識を羅列するものでもなく、ニーチェをいとおしみながら冷静に書く筆者の姿勢を高く評価したい。
ニーチェを齧って「ニーチェは いい」あるいは「こいつは何なんだろう?」と感じている方にも すすめられる。

ニーチェの名言と現代人の生き方を照らし合わせながら、一つの生きる方向を示唆する人生読本。
といっても、お説教くさい内容ではなく、人間や社会の真実を真っ向から見据え、いかに戦い抜くか、といった、地に足のついたお話がメイン。
入門編としてもおすすめです。

ビジュアル系ならこちらもおすすめ。
永遠回帰、神の死、超人、権力への意志、ニヒリズム…既成の価値を攻撃し、学問の範囲を越えて多大な影響を及ぼしたニーチェの哲学を分かりやすく解説。
マンガ伝記を読むような感覚で楽しんで欲しい。

平成になってからにわかにベストセラーとなったニーチェの名言集。
読みやすい1節=1ページ形式で、気に入った箇所から手軽に読めるのが特徴。
初めての方に特におすすめです。

初稿:1998年秋

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