間違いだらけの成功恋愛

もし、恋愛に『成功』というものがあるとすれば、それは暗に『結婚』を意味するのでしょう。

要するに、今、現在、交際している相手と別れることなく、ずーっと一生、ラブラブでいる。

それを現実に叶えようと思えば、結婚するしかない。

まさか、結婚は他の男性として、交際中の彼とも恋愛関係を続ける──という意味ではないでしょう。

ということは、多くの女性が口にする「成功恋愛」とは、「相手との結婚に漕ぎ着けること」であり、それが叶わなければ『失敗』という。

つまり、恋愛のゴールは結婚であり、そこに漕ぎ着けた人が恋の勝者である──そういうことですよね。


しかし、本当にそうでしょうか。


大多数の夢を壊すようで悪いけど、縁のないものは、逆立ちしたって結ばれません。

言い換えれば、別れる確率の方がうんと高いわけです。

愛があっても、なくても、結ばれるものは結ばれるし、結ばれないものは結ばれない。

それを、「女性としての魅力」や「恋愛テクニック」という精神論で語ろうとするから、縁のないものでも結ばれようとして無理したり、苦しくなったり、最後は自己卑下で終わるのです。


確かに、相手と信頼関係を結ぶために大切な事は山ほどあります。

『愛する能力』が一朝一夕に身につくわけじゃなし、結婚したって、人間の愛し方が分からなくて、育児ノイローゼや夫婦不仲になってしまう人はいっぱいいるでしょう。

言うなれば、世間一般が言うところの「恋の成就」は、必ずしも女性、しいては人間としての魅力を測る物差しにはならない、成就しなくても、人間的に優れた女性はいっぱいいる、という事です。


たとえば、遠距離恋愛。

これはご近所恋愛より難易度が高いし、国際の二文字が付けば、さらに難易度は高まります。

だから、「自分からガンガン電話はするな」「淋しいとか、会いたいばかりを口にするな」という成功ノウハウが成り立ちます。

でも、恋愛、しいては、結婚というのは、あなたの方からガンガン電話しても、淋しい、会いたいを口にしても、「可愛い♥」と思ってくれる男性を選ぶことであり、根本的に相性の合わない男性に無理に迎合して苦しむものではありません。

でも、「成功恋愛」を目指せば、それが必要だと思い込み、それができない自分はダメな女と責めてしまう。

なぜ、そこまで、相手の気持ちや都合を「至上のもの」と思うのでしょう。

それは「何としても成功したい」「愛されたい」という打算の裏返しに過ぎません。

相手の気持ちや都合を思いやりつつも、その実、自分を「物分かりのよい、いい女」に見せたいという欲求があるわけです。

本当に相手の気持ちや都合を思いやる者が、自分の行動に歯止めをかけて、苦しむわけがないでしょう。

つまり、『本当に愛しているなら』、そういうことは頭で言い聞かせなくても、自然に出来て当たり前なのです。


私が遠距離恋愛を始めた時、私の大好きな漫画家先生が、とある人生相談にこんな事を書いておられたのが今も記憶に残っています。

「遠距離恋愛の80%は別れに終わります。そういうものだと思えば、付き合い方も変わるでしょう」

まったくもってその通りだと思いました。

どうせ別れる確率の方が高いなら、今を楽しまなければ損。

他の人がなかなか出来ない経験(海外旅行とか英会話とか)をいっぱいして、人生の糧にしなければ損。

結果ではなく、プロセスから何を掴むかで、その恋はたとえ別れに終わっても、自分の中で十分生きた、と言えるのです。

それが、「相手にとっても」なら、最高でしょう。

そういう交際を目指せばいい。

人に聞かれた時、「自分はこんなに大きな魂の経験をした」と自信をもって答えられる恋を経験すれば、それは必ず一生の財産になるのです。

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