『婚活』 ~運命の出会いの前には、100の出会いがある~

最近、どこのポータルサイトを見ても、「婚活、婚活」と騒がしいので、ワタクシ、てっきり、「これからの時代は、『結婚相手募集中です!』って、明るくカラっと宣言しようよ。相談所やお見合いも、もう恥ずかしがらなくていいんだよ」というエールだと思っていたのですが、実は違ったのですね。

これからは、4人に1人しか結婚できない時代が来る。

ぼやぼやしていたら、婚活の負け組になって、一生一人ぼっちになってしまう。

いい男がいたら、積極的に狩ろう。

出会いを求めて、動こう。

まるで就職の内定をもらうように「結婚相手ゲット!」というのが、『婚活』の趣旨のよう。

……にしても、どうして結婚したいの?

本当の理由は『愛』が欲しいから、でしょ?

ただ、その『愛のある生活』を現実に長続きするには、収入とかステータスとか条件とか、そういうのが大きく影響するから、結婚となると足踏みしてしまうだけで、「結婚なんて」と否定的な人でも、自分を愛してくれる人は欲しいと思う。

でも、「愛が欲しい」とは言わない。

『結婚』という事実に落ち着きたいと思う。

だけど、結婚するには、やはりお金や条件が必要で、そろばんをはじき出すと、愛を探すのもメンドウになってくる。

『愛』と『金』をセットで持って来てくれ!

でも、今のご時世、その両方を満たした人など少数派。

だから、狩る。積極的にツバつける。

それが『婚活』。

でも、そんな婚活にウンウン頷いている独身女性なんて、それこそ少数派でしょう。

多くの女性は、やはり映画のような恋がしたいし、自分だけの『王子様』がいると信じたい。

ビビビっとくる運命的な出会いから愛が育まれ、潮が満ちるように結婚へと至る、そういう美しいストーリーの中にウェディング・ベルを鳴らしたいのではないでしょうか。

自分に宣言することは重要です。
「どこかにいい人がいたら……」なんて生半可な気持ちでは、神様だって引き合わせようがありません。

神様の寿司屋を想像してみて下さい。

「いいネタが入ったら、適当に握って下さい」というお客さんと、

「あたし、どうしても鉄火巻きが食べたいんです! この三年間、考え抜いて、自分が本当に食べたいのは『鉄火巻き』だってことが分かったんです! マグロがなければ、自分で漁船に乗って探しに行ってもいいです! どうか最高の鉄火巻きを食べさせてください、お願いしますっ!!」

というお客さんがいたら、やはり後者を優先するんじゃないでしょうか。

「結婚したい、するのだ!」とまずは腹を決める。
そして、積極的に出会いを求めて動く。
「最初に相手ありき」の考え方は、毎日新しい出会いに恵まれている、出会いリッチにだけ許される贅沢だと私は思います(モテるという意味ではない)。

しかしながら、『運命の出会い』は、生まれて初めて買った宝くじで3億当てるような超ラッキーの産物ではないですよ。

運命の出会いの前には、100の出会いがある。

それは飲み会に誘ってくれた高校時代の同級生かもしれないし、たまたま雑誌で目にしたアフター5スクールの広告かもしれない。
何気に開いた本の一文かもしれないし、「行くなら、湯ノ原温泉がいいよ」と進めてくれた近所のオバチャンかもしれない。

いろんな出来事、いろんな出会いが、次々に未来の扉を開き、最後の扉の向こうに「その人」が立っている。

すべては連なりの結果であり、「誰と出会う」かは、結局、あなたが歩いてきた道の集大成なのではないでしょうか。

結婚について真剣に考える──ということは、「結婚するか、否か」を損得勘定で決定することではない。

あなたが何に価値観をもち、どう生きたいか──を自分に宣言することだと思います。

だからこそ、今までガチガチに組み込んできた頑な気持ち、打算、不安、恐れ、そういうものを一度リセットして、異性と向き合おう。
今まで「ダメ」と決めつけてきたことにも美点を見出し、あなたが正しいと信じるその結婚観、人生観を疑ってみよう。

もしかしたら、あなたが切って捨ててきたものの中に、大切なものがあるかもしれない。

それが『婚活』スピリットではないか、と。

最初から『運命の出会い』狙いで、一発だけ大物を引き当てようとしても、あなたの見る目があまりに粗いので、賢い魚はどんどん逃げていくかもしれません。

また、日常のささやかな出会い、ささやかな出来事に心を閉ざしていると、いつまでも扉は閉ざされたまま、本当に辿り着きたい所には行けないかもしれません。

こんな時代だからこそ、あれこれ画策するより、基本に立ち返る方が幸せを掴みやすい──というのは、今となってはお伽噺なのでしょうか。

こちらにいい記事が掲載されています。ぜひ参考にどうぞ。


「少子化社会日本」「婚活時代」  『シーラカンスの日記』より
http://shokupanman.at.webry.info/200804/article_3.html

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