今日はとりあえず負けておけ

人生には耐えねばならない侮辱を受ける場合があるが、目をしっかり開いてさえいれば、いつの日か、最も弱き者が最も強き者に復讐することができるという知識を会得していた。
友人すべてが称える謙虚な心を彼が失わずにすんでいるのは、まさにこの知識のおかげなのだった。

引用:ゴッドファーザー〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

参照URL:映画と原作から読み解く『ゴッドファーザー』の世界

いつも「勝とう」と気張ってはいけない。

勝ちにこだわれば、柔軟性を失う。

「お前の負けだ」と言われたら、「はい、そうですか」と潔く引き下がった方が賢明な時もある。

世の中には、絶対的に勝つ必要もなければ、勝負するほどの価値もないことだってある。

どうしても勝ちたいと思ったら、まず、勝負するだけの価値のあることか、自分自身に問うことだ。

そして、相手もしっかり見よう。

そいつに勝って、本当に満足か。得るものは大きいだろうか。

勝ちにこだわるあまり盲目になってはいけない。

『韓信の股くぐり』という中国の故事をご存じだろうか。

ある時、町のならず者が韓信に向かってこう言った。

「お前はたいそうな剣をぶら下げているが、オレを斬れるものなら斬ってみろ。それが出来ないならオレの股をくぐれ!」

すると韓信は、刃向かいも、躊躇いもせず、そいつの股をくぐって見せた。

周りの者はいっせいに彼を嘲笑ったが、

「恥は一時、志は一生。こんな所でならず者を切って捨てても、何の益にもならない。わたしは天下を相手に生きる男。あんなならず者の股をくぐったところで痛くも痒くもない」

人生を長いスパンで見渡せば、本気で勝負すべき時は数えるほどしかない。

でも、多くの人は、どうでもいいような勝負にムキになって挑み、そして消耗している。

隣の子が、君より高級なバッグを持ち、BFも2,3人いるわよと自慢したところで、全人生にわたって劣るわけじゃない。

君は、本当に愛したい人、本当に愛してもらいたい人に出会った時、最高の愛を得ればいいだけの話。

BF10人いる人が、いつでも最高に愛されているわけじゃない。

つまらぬ勝負にこだわって、相手に勝とう、侮られるまいと気張れば気張るほど、君は頑なで取っつきにくい人間になり、しまいには大事な友人だって失ってしまう。

それよりも柔軟であれ。

勝っても、負けても、さわやかに、堂々としていよう。

「あの人、何言われてもヘーキだね」って、バカか無頓着に思われてもいいじゃない。

他人の言うに任せて、泰然としながら、陰で着実に力を磨き、虎視眈々とチャンスを狙えばいい。

本当に価値ある勝負に勝つために。

だから、今日は負けておこう。

「はい、そうですか」と引き下がり、本物のチャンスを待とう。

嘲笑や悪口の中で培われた忍耐と賢明さは、いつか必ず君の身を救う。

キャンキャンと吠えたてる犬よりも、身を潜めて獲物を待ち構えるトラであれ。

Site Footer