昔、私が、主治医の先生に言われた言葉。
先生が気にしていたのは、身体より、むしろ心の方だった。
ある日、別室に呼び出されて、30分ぐらい、こんこんと説教された。
先生のことは大好きだったけど、心の半分では「何、言ってんだろ」って。
結局、分かってもらえない──そんな風に感じていた。
そんな先生が、一番強調して仰ったのがこれ。
「くだらない、と思うことでも、考えてみろ」
多分、私のつまらなそうな顔を見て、話半分にしか聞いてないことを察したのだろう。
実際、そうだった。
「問題はそこじゃない」と自分では思っていた。
だから、先生に何を言われても、「くだらない」としか感じなかった。
でも、そんな「くだらない」と思うことの中に、問題解決への道があるかもしれない。
案外、「くだらない」という気持ちは、問題から目を背けたいだけかもしれない。
「くだらないから、考えない」
それでは一つのキッカケを失う。
「くだらない」と思うことでも、正面から向き合って考えてみたら、今まで気付かなかった答えが見つかるかもしれない。
「くだらないことでも、考えてみろ」というのはそういう意味だ。
君が辛い時、たいてい、問題の本質を見ていない。
見てないというよりは、見たくないし、考えたくもない、というのが本音だ。
そこに目を向ければ、自分のダメなところや、弱いところが丸見えになって、ますます自分が嫌いになってしまうから。
でも、本当に、「くだらない」で終わっていいのだろうか。
見るべきものを見ないまま、リクツで押し切っていいのだろうか。
自分で自分の弱さを受け入れないうちは、何を考え、どう行動しても、苦しい。
苦しいのは、君や社会が間違っているからじゃない。
問題から逃げ回っているからだ。
「くだらないと思うことでも、考えてみろ」
案外、そこに、本当の答えが眠っているかもしれない。

