映画

「恋人」らしい恋人の為の映画『ゴースト ~ニューヨークの幻~』

2012年2月7日

1990年、この映画が流行っていた時、私もこういうヘアスタイルにしたくて、髪をうんとショートにしたことがあります。

が、やはりタヌキ顔には似合わず、秋には帽子をかぶって出来の悪さを隠していました。

写真の髪型は今見ても非常に可愛いし、憧れますけど、このヘアスタイル、第一に顔のラインがシャープでないと合わないんです。そして意外とボリュームが必要。後ろ髪がふっくらしないと、ただの断髪になっちゃうんですね。私も切ってから気がつきました。

↓ 顎のラインがとってもシャープ
映画 ゴースト・ニューヨークの幻 デミ・ムーア

そんなデミ・ムーアの魅力が可憐に花開いた映画『ゴースト/ニューヨークの幻』は、当時、「クリスマス、彼氏と観たい映画No1」に位置づけられ、乙女のハートを鷲づかみにした話題作です。

デミの愛らしい魅力もさることながら、インチキ霊媒師を演じたウーピー・ゴールドバーグの愉快でハートフルな演技が絶妙で、この作品での成功を皮切りに(アカデミー助演女優賞を受賞)、コメディもシリアスもやれる実力派女優としての地位を固めました。

ストーリーはとてもシンプル。

陶芸家として活躍するモリーと銀行員のサムは幸せな恋人同士で、ニューヨークで一緒に暮らしている。

が、ある晩、暴漢に襲われてサムは死亡。幽霊となったサムはモリーへの想いから天国に行くことを拒み、悲しみに暮れるモリーを元気づけようとあれこれ試みます。

そんなサムと人間界を繋ぐ橋渡しとなったのが、インチキ霊媒師のオダ=メイ。サムは彼女を使って、なんとかモリーに幽霊となって見守る自分の存在に気付かせようとしますが、オダ=メイが前科者でもあることから、モリーは絶対に信用しません。

やがて自分が暴漢に襲われた真相を知ったサムは、銀行員カールの悪事をモリーに知らせるべく、もう一度、オダ=メイを使って、モリーに近づきますが、モリーは固くドアを閉ざし、「どうして私を苦しめるようなことをするの!」と涙を流すのでした。

その時、モリーの目の前で、一枚のコインが宙に浮かび・・・


この映画の胸キュンは、「恋人だけが知っているヒミツの思い出」が鍵になっている点ですね。

たとえば「一緒に旅行に行った時、君のシャツにこぼしたマルガリータ」とか「下着に縫い付けてあるイニシャル」とか。

モリーがオダ=メイに心を開いたきっかけは、彼女が、サムしか知り得ない二人の愛のエピソードを口にしたからなのです。

他人にとっては何でもないことだけど、モリーとサムにとっては、恋人の歴史を綴る宝物のような思い出。

それが心を開く鍵となり、頑なに閉ざされたアパートのドアを開くことになる。

そして、ドアを開けた向こうには、真相を知り、二人の力になろうとする新しい友人オダ=メイが優しい微笑みを浮かべて立っている。

この流れが非常に上手いわけです。

それまで「愛」とか「恋」とか人の世の美しいものにはまったく無縁で、人を騙したり、物を盗んだり、粗野で自分勝手な女が、この時ばかりは聖母マドンナのように光り輝いて見える、ウーピー・ゴールドバーグの演技も秀逸でした。

「クリスマスに彼氏と観たい映画No.1」だけあって、女の子の泣き所はすべて押さえているような本作。

男性には「甘過ぎ!」と感じるかもしれませんが、意外とスウィートな演出は控えめで、幽霊になったサムとインチキ霊媒師オダ=メイの漫才みたいな掛け合いや、親友カールの裏切りとサムの復讐など、ユーモア&サスペンスの要素もたっぷりで、暇つぶしに観ても十分楽しめるのではないでしょうか。

また『善人は天国に召され、悪人は地獄に堕ちる』という普遍的なテーマもシンボリックに描かれ、「うん、人が死んだらは、きっとこんな風にお迎えがくるんだろうな」と納得するかもしれないですよ。

ともあれ、『ゴースト』は、「恋人」らしい恋人の為の映画。一途で愛らしいデミ・ムーアを観るだけでも価値があります。

デミの浮かべる涙はまるで壊れやすいダイヤモンドのよう。

数ある恋愛映画の中でも「女の子の涙」がこれほど可憐に描かれた作品もないのではないでしょうか。

§ 幽霊は実在するのか?

幽霊だか霊魂だか知らないけど、「何かいる」というのは信じてマス。

そうでないと説明のつかないことをいろいろ経験しているので。

もちろん科学的に正しいかどうかは分かりませんし、否定派に言わせれば、私が見たのも妄想か幻覚ってとこでしょう。

でも、幽霊や霊魂の存在が、一つの救いになることもあります。

愛する人が死んだ時、あるいは死ぬのが恐ろしい時。永遠に無くなるのではなく、魂となって生き続ける──と思えば、慰めようのない悲しみにも光が差しますからね。

正否はともかく、一つの優しい考え方なのではないでしょうか。

人間のリクツには限界があり、圧倒的な悲しみの前には誰しも無力にならざるを得ません。

幽霊や霊魂を信じない人も、いつかは死んだ父母を傍らに感じ、我知らず「神」の名を呼ぶ日が来るのではないでしょうか。

§ デミ・ムーアの悲しい出来事

そんな人気絶頂のデミ・ムーアが、同じく一世を風靡したブルース・ウィルスと結婚したのはずいぶん昔の話。その後、離婚、再婚を繰り返し、華やかなスポットライトからはちょっと遠ざかってしまったようなデミに最近こんなニュースが。

デミ・ムーア、入院の理由は拒食症の治療 てんかん性の発作も

結婚して6年になる夫アシュトン・カッチャーとの離婚騒動で激ヤセしてしまったデミは、出演が決まっていた映画『ラブレース(原題)/ Lovelace』も降板。疲労とストレスを改善するための入院だとスポークスマンは発表したが、それだけではないようだ。「デミはてんかん性の発作を起こして倒れたんです。発作の原因と拒食症の治療のため入院しました。最近は健康にまったく気をつけておらず、体重も大きく減っています」と関係者はレーダー・オンラインにコメントしている。

アシュトンとの破局後、デミはインタビューで「自分は愛される価値のない人間」として終わってしまうのが怖いと自分の精神状態を語っている。「一番怖いのは、自分は本当は愛しようのない人間なんだ、愛される価値のない人間なんだと、人生の終わりに認識すること。自分には根本的におかしい部分があり、もともと、この世で求められない人間だったんだと知るのが怖いの」と精神的にかなりダメージを受けているようだ。

後者の告白は非常に痛ましい。

『ゴースト』であんなに素敵な恋人を演じたデミだけに、私も悲しくなってしまいました。

早く元気になって、また素敵な笑顔を見せて欲しいです☆

§ 関連アイテム

『ラットレース』のジェリー・ザッカー監督が、パトリック・スウェイジとデミ・ムーア共演で贈るファンタジックなラブストーリー。暴漢に襲われ命を落とした男が幽霊となって現れ、恋人を危機から救うために奔走する。

Amazonの関連商品に「プリティ・ウーマン」や「ボディ・ガード」「愛と青春の旅立ち」といったタイトルが並んでいるのを見て、「そうそう、あの系列の恋愛映画なんだよな」と思ってしまった。

思えば、女優さんがキラキラしていた時代でもあった。今はスポーティーかセクシー系が主流で、体型もスリムな人が多いけど、この頃はまだポッチャリした、女の子らしい女の子が多かったような気がする。

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