女性と恋愛

恋愛は不安との戦いである、結婚は不満との戦いである。

2011年9月11日

唯川 恵さんの「瑠璃でもなく、玻璃でもなく (集英社文庫)」という小説の扉ページに書かれている言葉。

まさにその通り。

「彼に本当に愛されてるのかしら」「この先、私と彼はどうなるの」「運命の恋はいつ訪れるの」 etc。

この手の占いや恋愛相談が巷にどっと溢れるのも、要は「不安」だからなのだと思います。

不安というのは、愛されてるか云々の話じゃない、いまだ人生の礎が築けない、空中散歩の状態です。

私の好きな言葉に「女、三界に家なし」というのがあって、これもいろんな解釈が成り立つのですが、私が思うに、どれだけ新進的な思想が闊歩しようと、『女はいつか生家を出て行かねばならない』という暗黙のお約束があるでしょう。

ちゃんと仕事もしてる、家にお金も入れてる、なのに、この居心地の悪さはなーに?

「私は自立した一人前の大人ですっ!」と世界のど真ん中で叫んでも、どこか説得力がない、足元を見透かされてるような気がする、『まだ嫁に行ってない』この一点でなんか負い目を感じてしまう。

まあ、普通の場合、多かれ少なかれ、そういう部分があるんじゃないかと思います。

となると、やはり早く落ち着きたい。

結婚し、家庭をもち、人生の礎をどっしり築いた上で仕事もバリバリこなし、充実感を感じたい。

○○家の長女ではあるけれど、突き詰めれば「どこの誰でもない」、誰にも、どの家にも、ホントの意味で所属していない、この宙ぶらりんな空中散歩の状態が「それを終わらせてくれる男」への期待を煽り、それゆえに彼の煮詰まらない態度やラブ温の低下への不安へと繋がっていくわけですね。彼氏がない場合は、「それを終わらせてくれる男」がいつ現れるのか、もしかして一生、宙ぶらりん状態?? みたいな不安を増大するし。

でも、それは、彼女たちが焦って見苦しいからじゃない。

人間には巣作りの本能があり、「自分の確固たる巣」がなければ不安に感じるのは当然のこと。

時にそれは「心のホームレス」に近い状態であり、誰からも顧みられないという、人生最大の恐怖と隣り合わせに生きて行くことなのね。

よく「結婚はゴールではない」と言うけれど、不安な日々とおさらばして、心のホームレスから解放される「あがり」であることは確かだと思う。

不安の正体を理解して、揺れる気持ちをコントロールすることが、独身時代の大きな課題のひとつであることは間違いないです。

そうして、空中散歩に終わりを告げ、地に足を着けて人生の礎を築き始めたのはいいけれど、今度は勝手気ままなお一人様とは違う、「共同作業」という面倒なカケヒキが待っている。

夫と二人で頑張るならまだいいけれど、やがてそこに子供や義理親やいろんな要素がからんで、足並みも崩れてくる。

それこそ洗濯物のたたみ方、橋の上げ下げなど、日常のしょーもない不満がつのりつのって、夢の家庭が戦場と化してくるわけです。

そりゃもう、生活の基盤と直結しているだけに、揉めた時は生き地獄ですよ。

だからといって、何の価値もないわけじゃない。

人生って経験するためにあるのですから。

たとえ争いの場と化しても、相手を恨みさえしなければ、経験は必ず糧になります。

そう考えると、「安住の地」なんてありそうでなくて……、というよりは、それを得るために、みんな何かと戦っているのかもしれません。

何の苦痛もない、悩みもない、不安もない、それは天国です。天国で生きる時、人は死んでいます。

この世にある限り、どんな形でも戦いは避けられないし、あらゆる戦いの日々が終わった時、人は90パーセントぐらい、棺桶に足を突っ込んでいるのかもしれません。

そう思えば、とにかく最後まで戦ってみよう、という気になりません?

不安でも、不満でも、とことん戦えば、どこかに勝利の門が開かれてるような気がします。

§ アイテム

[asa comment=”美月・26歳・未婚・OL・妻がある会社の同僚と不倫中。英利子・34歳・既婚・専業主婦・子供なし。バリバリ働く友人を最近眩しく感じている。将来像を描けない不安を抱える美月と、単調な毎日に漠然とした不満を覚える英利子。恋も家庭も仕事も自由な時間も、他人にあって自分にないものは妬ましい。女はどこまで欲張りなのか。結婚という選択はどれだけ女の人生に影響を与えるものなのか。”]4087466965[/asa]

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