音楽

Fedde Le Grandのセクシー・ハウス・ミュージック『Put Your Hands Up For Detroit』『Let Me Think About It』

2008年11月28日

日本の今ドキのアーティストに欠けているのは、何と言ってもオリジナリティであろう。

「○○モドキ」はいっぱいいるけれど、完全に新しいもの――となると、恐らく何処かにはあるのだろうけど、表に浮上することはない。
まして大衆の支持を得ることもない。

そうなると、「誰かさんの物まね」など見向きもされない欧米の方が「新しいもの」に遭遇する可能性がはるかに高く、それゆえに、朝から晩までガチャガチャとうるさいviva polska(ポーランドで朝から晩までクラブミュージックやラップを流している番組)なんぞについついチャンネルを合わせたくなるのである。

次に、日本のアーティストに欠けているものは何かと言えば、ユーモアとセクシーさである。

「これはAVか?!」と目を疑いたくなるほどギリギリの際どさ、「オンナ」を前面に押し出し、歌だけでなく「SEX」まで売り物にする腹の太さが欧米の女性アーティストにはある。

にもかかわらず、それが下品な露出狂で終わらないのは、やはり映像のセンス、ユーモア、演出の新しさというものを核に据えているからだと思う。

2006年に大ヒットしたFedde le Grand(日本ではほとんど知られていないが)の『Put Your HAnds Up For Detroit』、それに続くIda Corrとのコラボ『Let Me Think About It』もやはりこの流れを受けた非常にユニークな作品だった。

男性がベルトコンベアーに乗せられて、車のごとく大量生産されるというアイデアもさることながら、試作品である男の前で、赤い下着姿の検査官がくねくねとセクシーなダンスを踊って見せ、その興奮度で完成度を測るという着想も面白い。

中には、セクシーなダンスにまったく興味を示さず、見るからに真面目そうな男の検査官に心惹かれる「失敗作」もあり、それは直ちに修理部屋(?)に送り返されてしまう。

そして、「自分」が工場で大量生産されることを知った男=作品は工場を逃げだし、そこでシステムがストップするという筋書きなのだが、何となく古典的SF『ブレードランナー』を思い返して、もし人間が工場で大量生産されるようになったらどうなるか……なんてことを考えたくなる、ユニークな作品なのだ。

単なるお色気に留まらず、見る者に何か現代的な問題や葛藤を示唆するあたりがいかにもUK発で面白い。

それにしても、女性検査官のセクシーなこと。
製造工場にこんなセクシーな検査官ばかりいたら、操業止まっちゃうね(笑)


Fedde Le Grandは1977年生まれのドイツのハウスDJ。
十代の頃からDJとして活躍していたというのだからハンパじゃない。

そんな彼の大ヒット作『Put Your Hands Up For Detroit』に引き続き、Ida Corrとコラボした作品が『Let Me Think About It(それについて考えさせてくれ)』。

何について考えさせて欲しいのかなーと思いきや、

Let Me Think About It
You saying baby
I’ll take you for a ride
Let’s get together
Work it all night

I’ll be your love
You sexy look fine
I’ll make you feel like
Heaven is near

Come on girl believe me
I’ll make you see
That I am the true way
Towards ecstasy

Touch me, feel me
Then you will find
We are meant to be…
And I aint lying

Let me think about it

You say you want me
You say you need me
You say you love me
Like I’m your

Let me think about it

レッツ・メイクラブなお話でした(笑)

That I am the true way Towards ecstasy だそうですよ、奥さんっ!!

私がこのビデオで気に入ってるのは、紫のコスチュームと70年代っぽいアフロヘア。
あえて古くさいファッションを用いることで、「いやらしすぎる」感を上手に打ち消しています。
紫って、一歩間違えれば下品な印象を与えてしまうのですが、ここで使われている紫は、『パープルタウン(by 八神純子)』の「紫にけむる夜明け~」みたいに清々しく、ロマンティックで、ああ、こういう下着もいいかもしんない……なぁんて思ってしまうのでした。

こちらがビデオクリップ。音楽も印象的。


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