Notes of Life

中学英語には70~80年代洋楽がおすすめ

2015年4月23日

私はハリウッド映画大好き! 70~80年代洋楽大好き! が高じて、勝手に英語に馴染んだクチなので、下記の記事を読んで、ちと淋しくなりました。

昨年度の高校3年生、「使える英語」にほど遠く……?‐渡辺敦司‐

9 割の中高生が英語の必要性を感じつつも、半数は「使わない」未来を予想

その参考資料として英語力調査結果(高校3年生)の速報(概要)に以下の記載。

[英語学習に対する生徒の意識]
〈課題〉
○ 英語の学習が好きではないとの回答が半数以上。
○ 将来の生活において英語を活用するイメージを持つ生徒は少ない。
○ 一方で、4技能とも試験結果が高いほど「英語を使って国際社会で活躍できるようになり
たい」「大学で専攻する学問を英語で学べるようになりたい」と回答した生徒が多い。

とあるのですが、

正直、英語の必要性なんて千差万別で、「その機会」が、いつ、どんな形で訪れるか、具体的にイメージできる人の方が少数じゃないでしょうか。英語教師になりたいとか、ケンブリッジに留学したいとか、同時通訳や海外ツアー添乗員になりたいとか、目標が明確なら別ですが。

特に日本の場合、「日常的に英語を使っている人」に出会う確率の方が少ないでしょう。

欧州・ボンビー地域だと、

1)親戚や友人が当たり前のように「海外出稼ぎ」→自分の同い年のイトコが既に英語スピーカーで、自分よりハイソな暮らしをしている。
2)とーちゃん、かーちゃんが、英語を使う仕事をしている(国際観光都市でフツーに売り子でも)
3)履歴書に「外国語」の項目があり、英語は必須、ドイツ語、フランス語、イタリア語など、三つ目もできないと、まともな仕事に就けない。
4)町を歩けば、外国人がわらわらと歩いていて、スーパーでも、レストランでも、当たり前のように英語が飛び交っている。

そういう環境にいれば、必要性も何も、いやでも耳に入るし、「英語ができなければ、まともな就職がない(完全失業率20%~30%につき、同級生の数人に1人は海外に出て行く羽目になる)」「英語ができなければ、イトコと喋れない(親戚宅に招かれても遊べない)」「必要とあらば、外国で働かなければならない」という状況が切羽詰まっているので、今頃、国をあげて英語教育うんぬんを論議している場合ではありません。

英語(外国語)=食っていく手段

私の回りだけでも、この数年で、5組のご家族がスコットランドやロンドンやフランスに旅立たれました。

それを考えると、そこまで英語習得に悲壮感が漂ってない分、日本にはまだまだ余裕があるのかな、と思ったりもします。

だって、食べる為の仕事を求めて海外に行く必要が(そこまで)ないんですもの。(ノーベル賞の中村さんみたいに出世や自己実現の為じゃないですよ)

それこそ「日本にいても仕事がない! 食えない!」という状況になるまで、英語教育の必要性ウンヌンを取り沙汰しても、そこまで切羽詰まって考えない人の方が大多数だろう、と。

そんなわけで、ハイパーな英語の使い手や、西側先進国で一旗揚げちゃってる人が「英語! 英語!」と口を酸っぱくしても、一般人は「はぁ??」と首をかしげるだけだし、教育の現場でも「国際貢献」とか「グローバル人材」とかの観点でしか語れない状況は、まだまだ続くのかもしれません。

*

それにしても、調査の結果のように、多くの中高生にとって「英語」が遠い存在であるなら、その理由の一つには、コレという洋楽ポップスが聴かれなくなった……というのも考えられませんか。

というのも、私が中高生の頃は、洋楽ポップスが当たり前のように流れてました。

今でもそうかもしれませんが、70~80年代洋楽の最大の特徴は、「サビのメロディが印象的」で「英語の歌詞が非常に聞き取りやすい」ことだと思います。

ちなみに、ここ十年の洋楽ヒット曲で、自然に口ずさめる曲って、どれくらいあります?

私が中高生の頃は、FMラジオ、テレビ、有線、店頭、いたる所で「We are the champion, my friend」「I am sailing, I am flying」「99, I’ve been waiting so long」「Speaking word of wisdom, let it be」「I’m in the mood for dancing (~したい気分であるというイディオムはノーランズで覚えたわ)」「It’s not too late to start again (too to 構文を教えてくれたジャニス・イアン先生には大感謝)」「Private Eyes, They’re watching you」とか、耳を塞いでも入ってくるぐらい、かかりまくってましたから。

そして、そのどれもが印象的なフレーズと歌詞を持っていて、特に英語が好きでなくても耳に残ったものです。

後日、音楽雑誌のページや、友達の持っているレコードのパンフレットなどから「ああ、こういう歌詞だったんだ」と納得するような感じ。

とにかく、ビートルズでも、クイーンでも、ホール&オーツでも、デュラン・デュランでも、歌詞が聴き取りやすい。

特にブリティッシュ・ロックは発音がきれいですよ。フレディ・マーキュリーでも、「あああ~」と叫んでいるようで、実はすごく聞き取りやすい英語で歌ってる。
そういう英語のヒット曲が身の回りにわんさと流れていたので、英語の試験がダメダメでも、ヒット曲のサビは知ってる奴とか、ビートルズの歌詞は全部訳せるとか、けっこうクラスにおったんですよね。で、それを入り口に、授業にも何とか付いて行くような感じです。

私が中学校の時にも、英語の授業でビリー・ジョエルを聞かせた先生がおりました。

今でも忘れない「Honesty オネスティ」です。

ビリー・ジョエルの歌詞も非常にシンプルで、中学英語のお手本みたいです。

その中で話題になったのが、Honesty is such a lonely word.

皆さん、お馴染みの「such a 形容詞+名詞」の強調イディオムです。

では、なぜ、Honesty is a very lonely word. ではないのか。

感覚的に申せば、

Honesty is a very lonely word. 誠実とはとても淋しい言葉である。

Honesty is such a lonely word. 誠実って、なんちゅう淋しい言葉やねん!

後者の方が、より嘆きと淋しさが増すのですよ。

じゃあ、実際に英語圏の人はどのようにvery と such a 構文を使い分けているのか……という話になると、これは日常的に英語人間の会話を耳にしないとわかりにくい。

でも、洋楽を聴いてると、ツボみたいなものが分かる時があります。

たとえば、同じビリー・ジョエルのヒット曲に「素顔のままで」があります。

サビの部分で、I love you, just the way you are. と歌います。これも関係代名詞のお手本のような英文です。

日本語では、「ありのままの君を愛してる」と訳されることが多い。

ここでいう way は、「道」ではなく、「ありよう」「方法」みたいなニュアンスです。

ではなぜ、I love your way.や just the way you do ではなく、I love you, just the way you are. なのか。

ここで歌われる you are の「are」が意味することは何か。

この文章における just の意味は?

この「英語ならではの表現」「日本語には置き換えられないニュアンス」を掴めば、英語の面白さも一気に深まると思うのですが、まあ教科書にはのってませんからね。

そしてまた、こういう英語の歌が日常的に耳に入ってこないと、英語に親しむ機会も半減するのかもしれません。

*

ちなみに、私の師匠となった歌といえば・・

カルチャー・クラブの「Do You Really Want To Hurt Me」。邦訳では「君は完璧さ」なんちゅう、けったいなタイトルになってましたが、この歌詞が「副詞の置き方」に自信をもたせてくれました。

だって、副詞って、どこに置いたらいいのか、わからないことないです?

通常、動詞の前だけど、文尾でもいいし、疑問詞の時はどうなるんだ、等々、私にはちと難しい問題でした。

でも、この歌詞を聴いて、ああそうかと理解しました。

イギリス人のボーイ・ジョージがそう歌ってるんだから間違いない! みたいな。

同じ系列で、ホイットニー・ヒューストンの I will always love you. もそうですよね。

willやcanが入ってきた時、どこに副詞をおけばいいのか、ますます分からなくなりますが、アメリカ人のホイットニーがこの語順で歌ってるんだから間違いないです。

あれで、ますます副詞の置き場所に自信が深まりましたよ。

*

最近では、Let it be と Let it go の違いについて考察します。

Let it be は言わずと知れたビートルズの名曲。Let it go はアナ雪のレリゴーです。

どちらも「ありのままに」と訳されることが多い。

でも、なぜ前者はbe動詞で、後者はgoなのか。

私の見解では、「ありのまま」という言葉により近いのが、ビートルズのLet it beです。

Be動詞のBeは、BeといえばBeです。これはもう感覚的に理解するしかないです。

で、Let it beの歌詞を全部見れば分かるけども、「人がトラブルに見舞われた時、聖母マリアがやって来て、知恵の言葉をささやく。Let it be」。つまり、良くしようとか、解決しようとか、ぐだぐだ考えず、物事のあるがままに任せろよ、というニュアンスですわね。

でも、決して「投げやり」ではなく、「受容」の知恵とでもいうのでしょうか。

中高生だと、どうしても「be」は「I am a student.」の「~です」と日本語的に理解してしまうけど、be って、そのものが在る状態、本質、けっこう奥の深い単語です。

対して、Let it go は、もっと日本語的に訳すと、「それの赴くまま」ですよね。

ここで歌われる it とは、エルザ自身ではなく、「エルザの持つ魔法の力」と解釈しています。

エルザの魔法は、本人の意思とは無関係に出たり、現れたりする。

そして、それに振り回され、恐れているのがエルザ自身でしょう。

だけども、これからは、その魔法の力の赴くがまま、この力を隠したり、否定するのではなく、雪を降らせたいなら雪の降るままに、Let it go その力の行くがままに任せよう・・という歌ではないか、と私は解釈しています。

いわば、エルザ自身が魔法の力を自分に許す、とでもいうのですか。

どちらも「ありのまま」という表現に近いのは確かです。

でも、Let it be と Let it go の違いは何なのか。

ここで歌われる it は何を指しているのか・・を考察すると、「英語的な表現」にまた一歩近づくと思います。

もちろん、英語圏の人が聞いても解釈は人それぞれ、これが正解というものは存在しませんが、限りなく歌の世界に近づいていくのも洋楽の醍醐味だと思います。

そして究極は、「英語を英語として理解すること」。

ここまでくれば、「戸田奈津子、ガッデム!」なAmazonレビュアーの強者と肩を並べることができますよ♪ (戸田さんをいじめないで~)

*

中学生の耳にも馴染む、簡単な英語歌詞。オ~ネスティ・ズ・サッチャ・ロンリー・ワード。


「素顔のままで」。これもシンプルでいい歌詞です。


疑問文の時も、副詞の置き場所は、動詞の前でいいんですね。

Do you really want to hurt me?


私、けっこう「ir」の発音が上手いんですよ。girl とか bird とか。

なぜかというと、私の初代師匠はドナ・サマーで、中学生の時にベストアルバムを買って、毎日耳にタコができるほど聞きまくって、大声で「ばっどぐぁある とーきんばった せっぐぅある」と歌ってから。少しでもドナ姉さんに近づきたくて、毎日 Bad Girls と歌い続けた結果、上手くなりました。ははは。(ついでにAの発音もドナ姉さんに教えてもらった)


You Might Also Like