音楽

ジャズヴォーカルの名曲『Cry me a river』 ~だけど愛してる~

2008年11月28日

意外な歌詞

私がこの曲を初めて聴いたのは、柳ジョージさんのCDがきっかけでした。
アルバイト先の男性から誕生日のプレゼントに頂いたのです。(お互い恋愛感情はナシ)

頂いた時は「なぜに柳ジョージ・・?」という心境で、正直、私の好みではなかったのですが、アルバムのトップに収録されていた「Cry me a river」には惹きつけられました。
こんなにも美しく切ない曲があるのかと、これだけは繰り返し聞いたものです。
(メロウな柳さんの歌声もマッチしていた)

最近になってオリジナルの歌詞を見る機会があったのですが、意外と「イジワル」な内容にびっくり。
Wikiによれば、『恋人に泣きながら不実を詫びるブルーバラードの名曲。
1955年にジュリー・ロンドンの歌が大ヒットした』ということなのですが、じっくり聞いてみると「それでも、やっぱり愛してる」という情感があふれていて、やはりいい曲だなあと思わずにいません。

ちなみに、私のフィーリング訳は以下の通り。
(フィーリング訳は、文法やら精度やらをカンペキ無視した、ワタクシの感じるがままの訳です)

Now you say you’re lonely
You cry the whole night thorough
Well, you can cry me a river
Cry me a river
I cried a river over you

Now you say you’re sorry
For bein’ so untrue
Well, you can cry me a river
Cry me a river
I cried a river over you

You drove me, nearly drove me out of my head
While you never shed a tear
Remember, I remember all that you said
Told me love was too plebeian
Told me you were through with me and

Now you say you love me
Well, just to prove you do
Come on and cry me a river
Cry me a river
I cried a river over you

I cried a river over you
I cried a river over you

(Echo) I cried a river over you

[Written by Arthur Hamilton]

今頃になって あなたは「淋しい」なんて言うのね
一晩中 涙に暮れながら
だったら たくさんお泣きなさい
川のように泣くといいわ
私だって あなたの為に たくさん涙を流してきたんですもの

今さら 「すまない」なんて謝られてもね
自分がどんなに不実だったかを
だったら たくさんお泣きなさい
川のように泣くといいわ
私だって あなたの為に たくさん涙を流してきたんですもの

あなたが涙しなかった時も
私はどれほどあなたに夢中だったことか
忘れもしないわ あなたが私に言った事
恋なんて バカらしいとか
私とはもう終わっただとか

それなのに 
今さら あなたは「愛してる」なんて言うのね
だったら それを証して見せて
川のように あふれる涙で

相手を責めながらも恋々としているところが、いかにも男女のイザコザという感じで、味わい深いというよりは、「気の済むまでどーぞ」って感じなんですけど、皆さまはどうお感じになります? 

§ Video

こちらが本家本元、ジュリー・ロンドンの『Cry me a river』。
甘くささやくような歌声が非常に印象的。


こちらは私が好きなエラ・フィッツジェラルドの歌。
エラらしい、肉太で、温かみのある声でしんみりと聞かせる。
エラが歌うと、どんな曲も物語のよう。


こちらは、まりさんからご紹介のあった、若き日のバーブラ・ストライサンドが歌うCry me a riverです。


あたかも目の前に、ボロボロと涙をこぼす情けない恋人がいるかのような、リアルで、胸に迫る熱唱です。

「今頃、なによ、ふざけんじゃないわよ、アンタもうんと涙を流すといいわ、私だってさんざん泣かされてきたんだから!」

そんなセリフが今にも聞こえてきそう。

でも、愛してるんですよね、この彼女は。

愛してるから腹が立つ。

とっくに愛が醒めていたら、責めも怒りもしませんもの。

§ もっと恋に正直になろう

ところでね。

私は近頃の、「もっとスマートに恋をしよう」というポーズがどうにもこうにも好かないんです。

だって、本当に好きなら――相手と深く関わっていたら――いつかは泥沼の戦いになるはずですもの。

相手に対する不信もあれば不満もある。

お互いに、いつもいつも美しい気持ちばかりとはいきません。

だったら、「好き好き」ばかりではなく、「てめぇ、ふざけんじゃねーよ、このヤロー」って気持ちを爆発させてもいいんじゃないかと。

それがなかったらウソなんじゃないか、と。

別れの言葉も携帯メールで済ますような今時の恋愛に、私はついつい喝を入れたくなるのです。

*

どうしてそうまでして「いい人(女)」でいようとするのか。

人との関わりを避けるのか。

「嫌われるまい、捨てられるまい」として、いいとこばかり見せようとしても、最終的には何も残りません。

作詞家の秋元康さんが、『恋を過保護にしすぎ』という言葉で表現されていましたけど、まさにその通りで、時にはこのバーバラみたいに、「てめぇ、ふざけんじゃねーよ、このヤロー」って、毒づき、ひっかき、ぶっ飛ばしていいんですよ。

言うべき時には言わないと、自尊心が傷つくだけだし、相手との関係も結局は進展しないからです。

Cry me a riverの彼と彼女は、なんだかんだいって、これからもダラダラ、ズルズル続いていくんだろうな、と私は推測します。

少なくとも、これがきっかけで別れることはないだろうし、もし二人が別れるとしたら、それはもっと別の理由によるでしょう。
そしてたとえ二人が別れたとしても、この彼女は誇りをもって別れていくと思うんですよ。いつまでも恋の失敗を引きずったりせずに。

ですから、強くなりましょうや、皆さん。

ぶつかって、ぶつかって、ぶつかることでしか、恋愛上手にはなれないです。

Cry me a riverの彼女のように、自分の気持ちを思い切りぶつけてね。

そのうち、幸せな愛し方がきっと分かってきます。

§ 柳ジョージの「Cry me a river」

で・・この記事を書いた時点では柳さんの「クライ・ミー・ア・リヴァー」がどこにあるか分からなかったのですが、Amazon MP3ミュージックにありました。
二十数年ぶりに聞いて、けっこうアップテンポなのにビックリ。
思いでの中ではまったりとスローなバラードだったのですが。
興味のある方は試聴してみて下さい。
クライ・ミー・ア・リヴァー

§関連アイテム

とりあえず「Cry me a River」だけ欲しい方はAmazon MP3ダウンロードにいろんなアーティストの演奏がたくさんあがってます。
だいあな・わしんとんやジャスティン・ティンバーレイクなどなど。
試聴もできますので、お気に入りを探して下さい。
Cry me a River のタイトル一覧

『魅惑のセクシー・ヴォイス』として、今なお世の男性ファンを魅了してやまないジュリー・ロンドン。
彼女の人気曲を、ポピュラー・ナンバーを中心にセレクトしたベスト盤。日本独自企画。
24曲も収録されており、ジャズ・ヴォーカル名曲集としても楽しめる。
Amazonのサイトで試聴できるので、ぜひぜひ聞いてみて下さいね。

私がもらったテープのコピー元は、どうやらこのCD(当時はLP盤)らしい。
ジャズの名曲ばかりを収録した一枚です。
もう一度、聴いてみたいですね。

【追記】2013年12月にAmazon MP3ミュージックで見つかりました↑

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